| ≪紀行文≫ |
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| 〜〜〜1500年の時を超えて〜!〜〜〜 |
高崎市にひっそりとたたずむ上毛野はにわの里公園は、約1500年前の古墳時代へと誘う、歴史豊かな場所でした。毎年恒例の「かみつけの里古墳祭り」が行われるというので、来年の山行に向けた下見を兼ねて訪れると、そこには古代のロマンが広がる一日が待っていました。祭りの日は、歴史博物館もガイドも無料。そして、心温まるすいとんに味噌こんにゃく、さらには地元の小学生が育てた古代米の配布まで、至れり尽くせりのおもてなしです。
足を踏み入れたのは、1500年前の姿を忠実に再現した八幡塚古墳。ガイドさんの解説に耳を傾けながら見学すると、その完成度の高さに驚かされます。あたり一面に広がる6,000基もの埴輪の群れは、まさに圧巻の一言です。円筒埴輪が古墳の形を際立たせ、その間には、笑っているような人物埴輪や、力強い動物埴輪が生き生きと配置されています。まるで古代の人々が今そこにいるかのよう。特に、後円部に安置された王の舟形石棺は、当時の王の威厳を静かに物語っていました。
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| 忠実に復元した八幡塚古墳) |
かつて埋められていたはにわの復元 |
大量のはにわで淵どられた八幡塚古墳 |
次に足を運んだのは、30万本ものコスモスに彩られるという二子山古墳です。今年は猛暑の影響で花の数は例年の半分ほどとのことでしたが、それでも秋風に揺れるコスモスは美しく、古墳とのコントラストが印象的でした。持参したおにぎりと、温かいすいとんと味噌こんにゃくで、心もお腹も満たされる至福の昼食。自然の中でいただく食事は、格別な味わいです。
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| 今年はコスモスが少ない二子山古墳 |
暑さにも負けず生き残ったコスモス |
地元の小学生が作った古代米 |
午後の部は、この祭りのハイライトである「王の儀式」から始まりました。コスモスの絨毯が広がる中、太鼓の音が響き渡ると、二子山古墳の頂から古代の衣装をまとった王様の隊列がゆっくりと下りてきます。その威厳ある姿は、まさに時代絵巻そのもの。
王の館では、五穀豊穣を願う厳かな儀式が執り行われ、巫女やヤマトの使者による収穫の喜びを表現した舞いが披露されます。残念ながら、その後の八幡塚古墳での祭りは時間の都合で見ることができませんでしたが、来年の山行で再び訪れる楽しみができました。古代の心と現代の秋が交差するこの場所で、素晴らしい一日を過ごすことができ、心は満たされて帰路につきました。
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| 古代の衣装を着た子供達 |
兵隊さんはどんな役かな? |
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| 二子山古墳から降りてくる王様の隊列 |
王様の一行 |
王の儀式の始まり |
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