会山行紀行文 2024年
7/24(水)-27(土)
天候:下記記載
(だけ)
読売新道

2986m(水晶岳)
参加者 (紀行文) 3名の分割
2246M/O・2510Y/S・2288M/N
No−84  グレード:B 9名
 担当リーダー 1854 M/T (男性3名・女性6名) (写真) 2349 M/T
薬師沢小屋〜雲ノ平〜水晶小屋〜赤牛岳〜黒部湖
≪コースタイム≫
≪7月24日≫
巻潟東(5:10)=折立登山口(9:30)…太郎平小屋(14:20)…薬師沢小屋(17:20)
≪7月25日≫
薬師沢小屋(5:50)…雲の平山荘(10:30)…水晶小屋(15:30)
≪7月26≫
水晶小屋(5:50)…水晶岳(7:05)…赤牛岳(12:05)…奥黒部ヒュッテ(19:20)
 19時20分到着
≪7月27日≫
奥黒部ヒュッテ(6:30)…針の木谷船着場(9:45-10:30)〜平の木小屋船着(10:45)…黒部ダムトロリーパス乗り場(16:45)=扇沢駅(17:20)=ゆけむり屋敷薬師の湯(18:35)=巻潟東インター(22:00)
≪紀行文≫
〜〜〜感涙する場面が多々ありました〜〜〜
≪一日目7/24≫2246M/O
 バケツをひっくり返したような大雨の中、バスは巻潟東ICを出発しました。
 途中、リーダーから行程の説明があり、隣に座った新人のSさんが「凄く分かり易い」と感嘆の声を上げていました。

 折立登山口についてストレッチをし、雨具を着て出発。

 時折小雨のパラつく肌寒い日。
 太郎小屋について、薬師沢小屋に連絡し、そのまま先を急ぐ。下りなので楽かなと思っていましたが、濡れた木道が滑り、思ったより時間が掛かってしまいました。
 歩いたルート(クリック拡大)
 ガスの中、太郎平に向かって歩く
登山口にて、ロングコース前の集合写真 太郎平小屋到着
薬師沢への途中、休憩 木道歩き 薬師沢小屋到着

≪二日目7/25≫2246M/O
 薬師沢小屋を出発するが、どんよりした曇り空。気象担当のYさんが説明「雨雲が来なければ振らない」と、結局天気は不明。
 雲の平までの急登さえ登れば後は楽しいトレッキングの筈。
薬師沢の橋を渡りスタート
 岩ゴロゴロの急登り  アラスカ庭園到着 

 天気はどうやら持ち堪え、雲ノ平山荘を過ぎて昼食になりました。
 木道の周りにはチングルマのお花畑、黒百合も一杯咲いています。雨に濡れたチングルマの花弁は透き通っていて、サンカヨウの花の様になり、絵本のページをめくるようにお花畑が現れます。
 最初はハクサンイチゲ。この白いお花畑は三ページにも及びます。最後は小さなオトギリソウとピンクのジャコウソウのお花畑。
雲ノ平山荘にて休憩 一面のチングルマ。今の時期、お花畑に沢山の花が咲いてました。 スイス庭園

 ところが、稜線に出たあたりから急に稲妻が光り、雷がなり始めました。そんなに近くでは無いと言うことで、大雨と大風の中、水晶小屋に急ぎます。全身がずぶ濡れになり寒さに耐えながら小屋を目指しますが、強風で思うように進まず、もう一歩も動けないと感じた時「チチチチ」と鳥の声が聴こえました。見上げると三羽のごま塩模様のの雷鳥が立っていて、その後ろに水晶小屋が有りました。
祖父岳通過 ワリモ分岐への登り 水晶小屋到着

 ゆっくり歩いてくれたリーダー、スマホや地図で位置を確認したり、先を見に行ってくれる人、梯子の旅に私のストックを持ってくれる人、私の重いリュックをとご自身の軽いリュックを交換してくれた人、沢山のフォローを受け無事にこの山行を終える事が出来ました。
 ベテラン会員の皆様、リーダーに断られるまで、高い山にチャレンジしましょう!。後輩に優しい山男、山女と雲上の花園が貴方を待っています。
 最終日、渡しの舟を降りてから、黒部湖の畔を黒部ダムを目指して歩きました。夕暮れの柔らかい陽射しの中、だんだん近付いてくるダムを観ながら私は、この瞬間が永遠に止まってくれることを願っていました。

≪三日目7/26≫2510Y/S
 26日、今日はいよいよ憧れの読売新道。が、まわりは真っ白。連日の雨で乾かなかった服と靴が重い。花になぐさめられ歩いていると一気にガスが晴れ水晶岳山頂!ご褒美の大パノラマに大歓声あがる。

 次は赤牛岳。ギョッとするほど長く大きい。歩いても歩いても近づかない頂上。12時登頂、やったー!それからは奥黒部ヒュッテまで黙々と下って、滑って、たどり着きました。
水晶岳に向かってスタート
岩と梯子登り 槍ヶ岳が見えて歓声が上がる 感動の展望が広がります
中央に雲ノ平山荘、左奥に黒部五郎岳
水晶岳山頂(後方に槍ヶ岳) 赤牛岳への陵線
陵線漫歩を楽しむ 赤牛岳へのビクトリーロード 素晴らしい景色
 もうすぐ赤牛岳山頂
読売新道下山 赤牛岳山頂ヤッター何とかここまで来ました。
ザレた登山道 黒部湖まで下ります。 樹林帯の下山は長く、岩ゴロ、木の根、泥濘ありの険しい道

≪四日目7/27≫
2510Y/S
 27日最終日。奥黒部ヒュッテを出発すると、ずっとエメラルドグリーンの黒部湖を横目で見ながら高巻き、梯子、階段の連続。船着き場で、玉野マスターのコーヒータイム。この山行はじめてみんなでゆったりコーヒーを味わう。心と体に染み入りました。
 渡し舟があまりにも気持ち良く楽ちんで降りたくないと思ったのは私だけではないはず。それからも梯子、階段、丸木橋は続く、、。ようやく4日間のフィナーレ黒部ダムに全員無事到着。玉野リーダーに感謝、メンバーの皆様に感謝。達成感で胸がいっぱいでした。
最初の丸太橋始まり〜
奥黒部ヒュッテにて、最終日、黒部ダムに向かって、気の抜けない道歩いて頑張ります。 丸太橋や階段ばかり
 気の抜けない長い丸太橋  へつり道 渡し船で対岸へ、5分の船旅を楽しむ。(渡し舟は無料)もうすぐロングトレイルも終わり
 まだあった、丸太の階段  ダムまであと少し(歩き辛い) やっと黒部ダム到着
  4日間歩いた47q、達成感ありありの山行でした。
 この山行に参加出来て本当に良かったです。長くツラくもありましたが、中々行けないコースありがとうございました


≪総括コメント≫2288M/N
 Tリーダーから「No84 読売新道」の総括コメントを指定されました。
 今回の参加者はCL以下9名、ビジターのベンチは無く全員が会務を担当しました。
 救援SL、紀行文前半、紀行文後半、会計、気象、記録、写真、LL それぞれが担当任務を完遂、補完し合ったグレード B の山行でした。
 LLを任された者として感涙する場面が多々ありました、CLが言いたかったのは「遊軍のいない全員がお互いを補完し合う山行」との思いを強くしました。
 グレード B の苦しい山行を走破したメンバーは体力、気力、人柄ともに超 A の会員でした。

≪この時期、アルプスは花畑でした≫