会山行紀行文 2023年
7/30(日)
伏拝岳・行者岳
(鳥海山、湯ノ台コース)

2159m
参加者 (紀行文) 2232 S/K
4
(男性2名・女性2名) (写真) 2232 S/K
≪コースタイム≫
湯ノ台登山口(8:15)…滝ノ小屋(8:35)…河原宿(9:30)…伏拝岳(11:25)…行者岳(11:40-12:15)…伏拝岳(12:25)…河原宿(13:45)…滝ノ小屋(14:20)…湯ノ台登山口(14:35)
≪紀行文≫
〜〜〜 チョウカイフスマ他沢山のお花と、鳥海山の雄大な景色を満喫しました〜〜〜

     
 鳥海山はお花が沢山あって大好きな山の一つです。そんな鳥海山を湯ノ台から登るとのKさんからの誘いで、4人で登ってきました。期待通りの沢山のお花と、鳥海山の雄大な景色を満喫することができました。思いがけずにチョウカイフスマを初めて見ることができました。

 湯ノ台からのコースは初めて登ります。お花が沢山ある事から、一度は歩いてみたいと思っていました。日帰りでは、新山まで行くのは時間的に少し厳しいので、今回は外輪山・伏拝岳辺りまでの予定です。
駐車場に到着した8時頃には、湯ノ台登山口には既に沢山の車がありました。山頂まで行くなら、これよりも1〜2時間前には到着した方がいい様です。下界では連日35℃超えの暑さが続き熱中症対策をしての登山です。駐車場の標高は1200mですが、直射日光もあって山も結構暑いです。
 8:15、準備を整えて出発。登山道は石が置かれて整備されていますが、歩くにはやはり気を使います。橋が架かった沢・荒木沢を渡るとほどなく滝ノ小屋に到着。何年か前に先輩リーダーのTさんが、ここに宿泊して鳥海山を登ったことを思い出しました。ここに宿泊すれば早朝の出発が可能で、新山までの往復も十分可能で、賢いやり方だと思いました。
 湯ノ台駐車場からの鳥海山   8:15、湯ノ台登山口を出発 滝ノ小屋からの鳥海山
  
 小屋を過ぎると登山道は沢沿いとなり、簡単な渡渉を繰り返します。前方は屏風を並べたようにこれから登る斜面が見えています。白糸ノ滝でしょうか?右手に目視することができました。分岐を過ぎて登山道が傾斜を増すと、八丁坂の始まりです。標高差約250m位の登りとなります。
 途中にはお花畑が広がっていて、ハクサンシャジン、トウゲブキ、イワイチョウ等のお花が咲いています。特にトウゲブキの黄色が目立って、一面に咲き誇る様子は素晴らしいです。
八丁坂には、お花畑が広がっていました

 9:30、河原宿に到着、古い小屋跡があります。小屋の前は雪解け水が流れる沢があって、冷たくてとても気持ちがいいです。山の中腹にこれだけ広い河原があるのは珍しく、鳥海山のスケールの大きさを感じました。
 前方に雪渓が三か所見えます。登ってみて分りましたが、最初に一番左の大きな雪渓(大雪路=オオユキヂ)を登り、次に中央の雪渓(小雪路=コユキヂ)を登ります。
河原宿から望む鳥海山 雪渓(大雪路)を登る、後方に河原宿小屋

 夏道は雪渓の左側にあって、どちらも歩けますが、夏道は最後に雪渓を横断します。この時期、雪渓を歩いたほうが涼しくて気持ちいいです。雪渓歩きの為に一応軽アイゼンを準備しましたが、傾斜が急な所は一部夏道を歩くことで、軽アイゼンは使わなくても登ることができました。
雪渓(大雪路)を過ぎた所で、鳥海山を望む 雪渓(小雪路)を登る、奥は薊坂と外輪山・伏拝岳

 二つ目の雪渓(小雪路)もトラバースするように横切ります。雪渓の周りにも、ヒナザクラ、チングルマ、ハクサンフウロ等沢山のお花が咲き誇っていました。
  河原宿から伏拝岳の間に咲いていたお花達
 
 雪渓を横切った1870m辺りから薊坂の始まりです。外輪山の稜線まで標高差およそ250mの急登で、傾斜は飯豊の丸森峰の登りといい勝負です。急登の途中には、笙ヶ岳では少なかったコバイケイソウが沢山咲いていました。
 振り返ると登って来た雪渓を望むことができます。雪渓(大雪路)の末端が河原宿で、なかなか雄大な眺めです。
薊坂の途中から、登って来た雪渓を振り返る コバイケイソウの群落

 外輪山の稜線近くからは、笙ヶ岳から御浜小屋に至る稜線と、その手前に鍋森と鳥海湖も望むことができました。11:25、伏拝岳着、沢山の登山者がお昼を頂いていました。混み合っているので、10分ほど歩いた行者岳まで足を伸ばすことにしました
笙ヶ岳を望む、右に鳥海湖も  11:25、伏拝岳に到着、沢山の登山者でした

 外輪山の稜線は、これまでと明らかに植生が変わっていて、イワ?(チシマ?)ギキョウ、イワベンケイと、初めて見るチョウカイフスマも咲いていました。チョウカイフスマはもっと先まで行かないと見れないと思っていたので、とてもラッキーでした。
外輪山・伏拝岳〜行者岳で見つけたお花達、チョウカイフスマは初めて 

 11:40、行者岳着、ここからの展望も雄大で素晴らしいです。千蛇谷を挟んだ向こう側に大物忌神社と新山が大きいです。左手には、千蛇谷越しに御浜小屋まで見えています。振り返れば、湯ノ台登山口の駐車場、滝ノ小屋、河原宿小屋も確認できました。
 千蛇谷からの爽やかな風に吹かれ、雄大な景色を眺めながら至福のひと時を過ごしました。
行者岳から千蛇谷を見下ろす、中央奥に御浜小屋 行者岳から、大物忌神社と新山を望む

 名残惜しいのですが、12:15、山頂を後にしました。
 帰路もお花を楽しみ、涼しい雪渓を歩き、河原宿の雪解け水で汗を流し、14:35、無事に湯ノ台登山口に到着しました。

今日の成果は、活動時間=6時間28分、距離=7.9+αkm、累積標高差=959+αm。
(軌跡が帰路の途中で途切れましたので、距離と標高差は+α、とさせて頂きました)

 初めてのチョウカイフスマや沢山のお花と、雄大な鳥海山の景色を満喫した山行でした。楽しい一日をありがとうございました。