≪紀行文≫ |
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〜〜〜万太郎山は数字以上に厳しい山でした〜〜〜 |
谷川連峰の万太郎山は、谷川岳から仙ノ倉山・平標山への縦走路のほぼ中間にある山で、その尖がった山容からひと際目立つ山です。万太郎山には土樽から直接登る吾策新道があって、以前から気になっていた存在で、一度は歩いてみたいと思っていました。Kさんからそんな万太郎山に行こうとの誘いがあって、歩いてきました。
万太郎山の駐車場は、土樽駅の先、土樽PAの脇を過ぎた所にあります。迷いながらも何とか駐車場に到着、既に3台程の車が停まっていました。準備を整えていると後続車が1台、彼らは沢に入るそうです。駐車場からは稜線のピークが見えています。万太郎山かどうかは判りませんが、とても鋭く見えました。
林道を5分ほど歩くと、右手に吾策新道入口の標識が有って、ここから登山道に入ります。稜線に出るまで標高差550m程の急な登りが続きます。最初は杉林、その後はブナ林となって、ここにも立派なブナの木が沢山ありました。風はなく、とても暑くて汗がポタポタ落ちてきます。登るにしたがって傾斜はきつくなります。
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吾策新道駐車場、奥に稜線のピーク |
7:15、吾策新道の登山口 |
9:05、2時間弱で大ベタテノ頭に到着。稜線からは展望が素晴らしいです。左手は茂倉新道から茂倉岳に至る稜線とその先に谷川岳が確認できます。右手は仙ノ倉山で、こちら側から見る仙ノ倉山は初めてで、これまでのなだらかな山容とはイメージが違っています。その奥が平標山のはずですが、平標新道の稜線が僅かに見えているだけの様です。
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稜線から谷川岳方面の展望、左は茂倉新道 |
稜線からの仙ノ倉山 |
正面に万太郎山を初めて確認することができます。とにかく急な山で、どこを登るの?と思いましたが、よく見るとその急な斜面に所々登山道が見え隠れしていました。井戸小屋沢ノ頭から先が特に急です。
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大ベタテノ頭からの万太郎山、とにかく急です |
井戸小屋沢ノ頭からの万太郎山 |
井戸小屋沢ノ頭から見る万太郎山は、頂陵の岩峰がそそり立っていました。ちょうど登山者が一人降りてきます。ガレ場もあって、慎重な行動が必要です。振り返ると大ベタテノ頭の先に飯士山が見えています。右手のとんがりが飯士山かと思っていましたが、後で調べたらなじみはありませんが足拍子岳の様です。
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ガレ場を下る登山者(右端) |
登って来た尾根を振り返る、中央奥に飯士山 |
井戸小屋沢ノ頭からの登りにかかると、お花が目につきました。きつい登りの途中ですが、お花の写真を撮るのはやはり楽しいです。名前は判りませんが岩場に咲く黄色いお花がとても印象的でした。ニッコウキスゲは今年初めてです。 |
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それほど多くはありませんでしたが、急な岩場にも可憐なお花が咲いていました |
先ほど下から眺めた頂稜の岩峰群を過ぎてひと登りすると、縦走路の分岐に到着。左手はオジカ沢ノ頭を経て谷川岳方面、右手は万太郎山頂を経て仙ノ倉山へと稜線が繋がります。
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縦走路の分岐、万太郎山頂まであと3分 |
11:00、万太郎山の山頂着、奥は仙ノ倉山 |
11:00ちょうどに、ようやく万太郎山頂に到着。ここからの展望はスケールが大きくて素晴らしいです。大障子ノ頭からオジカ沢ノ頭を経て谷川岳に続く稜線が見えています。それぞれのピークが大きく、登り返しが大変そうです。谷川岳から左手の一ノ倉岳や茂倉岳は、山頂が雲に隠れていました。
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万太郎山からの素晴らしい展望、谷川岳までの縦走路が確認できる |
仙ノ倉山方面も雲に隠れ始めました。山頂で出会った単独の登山者は、仙ノ倉から来たそうです。結構な距離と高低差を歩いています。
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仙ノ倉山方面、山頂が雲に隠れて来ました |
眼下に越後中里の町並みと飯士山がぼんやり |
今日は午後から雨雲がかかる予報です。お昼の時間を少し切り詰めることにしました。これまで見えていた谷川岳もお昼が終わるころには雲に隠れてしまいました。
長居は無用とばかりに、11:40、山頂を後にしました。岩場混じりの急登やガレ場もあるので慎重に下ります。井戸小屋沢ノ頭まで下ると危険個所を通過して一安心です。
14:20、2時間40分ほどで全員が無事に駐車場に到着。着替えを終えた頃にポツポツ来た雨が、すぐに本降りに変わりました。早めに下山して、大正解でした。
今日の成果は、活動時間=7時間11分、距離=8.6km、累積標高差=1314m。
万太郎山は、岩場混じりの急登やガレ場もあって数字以上の厳しいものがありました。なかなか行けない万太郎山に誘ってくれたKさんに感謝します。ありがとうございました。 |
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