会山行紀行文 2023年
5/11(木)
晴れ
(すがりだけ・ふじさん・たていわやま)
須刈岳・富士山・立岩山

438m  509m  430m
参加者 (紀行文) 2097 T/Y
No−38 グレード:C  32名
 担当リーダー 2097 T/Y (男性5名・女性27名) (写真) 2097 T/Y
≪コースタイム≫
新潟駅(6:10)=新潟中央IC=安田IC(6:40)=(磐越道)=西会津IC=国道49号線駐車場(7:40-50)…上野尻登山口(160m)(7:52)…須刈岳山頂(438m)(9:08-22)…上野尻登山口(10:27-37)=漆窪登山口(273m)(11:04)…富士山山頂(509m)(12:04-13:00)…立岩山登山口(13:37)…立岩山山頂(13:47-55)…立岩山登山口(14:00)=西会津IC=(磐越道)=安田IC=新潟中央IC=新潟駅南口(16:30)
≪紀行文≫
〜〜〜日本一の富士山と同じ名を冠した西会津の富士山など3座登る〜〜〜

須刈岳のルート図と高低図(クリック拡大) 富士山と立岩山のルート図と高低図(クリック拡大)

 今回は、日帰り山行で3座登った。
 1座目は、うつくしま百名山・会津百名山の「須刈岳(438m)」、2座目は、会津百名山で日本最高峰の富士山と同じ名を冠した「富士山(509m)」で、国土地理院の地形図には間違いなく「富士山」と記されており、地元では「権現山」とも呼ばれ地元の人々に親しまれ、山頂には御冨士権現が祭られている。3座目は富士山から縦走できる「立岩山(430m)」の3座。

 1週間前から曇り時々晴れや曇りのち小雨の予報が出ていたが、当日は朝から下山まで晴れた。
 新潟駅から参加者27名を乗せた大型バスは新潟駅6時過ぎ出発、新潟中央ICから高速の磐越道に乗り安田ICで途中乗車する5名を乗せ計32名となる。
 西会津ICで下り、国道49号線で新潟方面に向かい、最初の須刈岳の上野尻登山口に近い国道49号線駐車場へ到着。

≪須刈岳(438m)うつくしま100名山・会津百名山≫
国道49号線沿いの広い駐車場で登山準備 駐車場から国道49号線に沿って登山口へ 須刈岳登山口の看板、頂上まで50分

 「須刈岳」は、西会津町上野尻地区にて悠然と流れる阿賀川の左岸に佇む。古くから山麓の住民が豊作祈願と雨乞いを行ってきた信仰の名山。標高は438mとさほど高くはないが、こんもりと屹立した山容は西会津ICあたりから見ても独特の存在感がある。
 明治時代の旅行家で「日本奥地紀行」を著わしたイザベラバードが、雷鳴轟く車峠から見た風景とは60゜程ずれているが、似た様な風景が見られた。
上野尻登山口から登山開始 林道のような道 しばらくはゆったりした登山道
 登山口から8分で分岐から右の登山道に  よく管理されている杉林の中を歩く 急登が始まり、この後山頂まで急登が続く 
 急登が続いたので、1回目の休憩  木が登山道を覆っていての急登 少し緩やかな登り
最後の急登の前に2回目の休憩  ブナ林で綺麗、しかし急登で見ている暇なし 須刈岳山頂到着
須刈岳山頂での1班・2班の集合写真 須刈岳山頂での3班・4班の集合写真
 綺麗なブナ林の急坂を慎重に下りる
山頂から奥飯豊連峰の大日岳・右飯豊山、手前高揚山 上野尻登山口到着

≪富士山(509m)会津百名山≫ 
 日本三富士として名前もそのものズバリ会津百名山の「富士山」は、日本最高峰の富士山と同じ名を冠した手軽に登れる富士信仰の霊峰、山頂には祠と灯篭があり御冨士権現が祭られており、全国に広まった富士信仰の裾野の広さを感じさせる霊峰。北側に飯豊連峰が迫り、東側には磐梯山を遠望できる。山麓には美しい棚田が広がっている。
漆窪登山口に到着 漆窪登山口標識のあと川沿いが登山道 暫く傾斜の少なく雑草が多い林道を歩く

 登山口は西会津町側からは漆窪と泥浮の二カ所あり、喜多方市側からは立岩登山口がある。
 今回は漆窪登山口から登るが、泥浮・立岩登山口の標識は目立つところに立っていたが、漆窪登山口は道路からは標識がなく、民家の脇の富士川の橋を渡って登山口となる。
  富士川の橋を渡って富士川の右岸を進み、木の橋を渡り民家の裏庭を通り登山開始。
 林道から標識のない分岐を右へ 分岐から本格的な登山道に入りすぐ急登  急登登り切って見晴らしの良い壱の坂展望 
その後はなだらかに登る 富士山山頂の石の祠(御冨士権現)と灯篭 富士山頂に到着

 流路に沿って左岸をさらに進むと砂防ダム(富士川ダム)が左にある。ここから道は右に折れ、いよいよ登りになる。道は林道のような作業歩道で歩くに支障はない。ナラの混在する雑木林を抜けると右がスギの造林地になっていて、作業歩道の途中に分岐があり右へ登り造林地の中の踏み跡を登っていく。登山道はハッキリしており、すぐにスギ林の急登が現れる。倒木もあって急登をゆっくり進む。その急登を登り切ると壱の坂展望に到着し、休憩と白い飯豊連峰と手前高揚山を眺める。尾根伝いはちゃんとした登山道になっており、その後も急登ではあるが少しは緩い登りとなる。
富士山山頂での1班・2班の集合写真 富士山山頂での3班・4班の集合写真

 後半もゆっくり歩いて富士山頂(508.8m)に着く。山頂には石の祠と三等三角点があり、頂上から2方に展望できる場所がある。その一方は大日岳が中央にあり、右に飯豊山で白く見える。
 その後、頂上で分散して昼食。
山頂で昼食 下山開始 各登山口の分岐標識

 下山開始、最初は尾根伝いに南南東に下って行き、立岩山と泥浮登山口の分岐標識から一部道がない立岩山への急坂から降り、半分降りたあたりの急坂では道のない雑草の中を適当に降りる。今では使われていない荒れた畑の脇を通り、蕨を取りながら立岩山登山口に着く。
 各所に倒木がある  立岩山と泥浮登山口の分岐標識  分岐から一部道がない立岩山へ急坂

≪立岩山(430m)≫
 
 立岩山は、この富士山の東隣の立岩集落にある小岩峰である。地図にも記載されていないが、富士山との背比べの伝説も残る、地元では大切にされている山である。
 下山した道路のT字路に立岩山の案内板があり、以下のように書かれている。
 「太古のロマン景勝の立岩山」
 立岩、前に堤とそこにそびえ立つ岩山、立岩山は村を代表する景勝地であり、頂上からは会津平を一望できるところである。
 また昔話と伝説によれば、立岩山と富士山の背比べをし、高い方が地主になり天下を取ることになった。勝負の結果は、天女に邪魔された立岩山が負け、富士山が地主神になったというさらに昔、干ばつに見舞われた際、地区民が天に届くように頂上に登り雨乞いを行ったところ、突然雷雨となり大杉に落雷し穴があいたという言い伝えがあり通称雷山とも呼ばれている現在も穴のあいた大杉があり今でも、信仰されている。
立岩山登山口に到着 ザックを置いてから身で登る 立岩山の登山道
立岩山山頂の看板 立岩山山頂の祠 立岩山山頂から見えた磐梯山
登山口から下山開始 立岩山登山口に到着 T字路に立岩山の案内板

 帰りに、「道の駅にしあいづ」へ寄り、山菜などの土産を買って、西会津ICから一路新潟へ帰る。