会山行紀行文 2023年
3/25(土)
曇り後晴れ
(にしかんさんざん)
西蒲三山縦走

634m(弥彦)
参加者 (紀行文) 2232 S/K
No−17 グレード:B  18名
 担当リーダー 2232 S/K (男性4名・女性14名) (写真) 2232 S/K
≪コースタイム≫
角田浜駐車場(5:00)…宮前登山口(5:15)…角田山(6:50-7:10朝食)…五ヶ峠(8:10)…樋曽山(9:30)
…間瀬峠(10:30)…石瀬峠(10:55)…多宝山(12:10-40昼食)…大平園地(12:55)…弥彦レストハウス(13:10)
…弥彦山(13:25)…能登見平(13:50)…雨乞山(14:30)…猿ヶ馬場峠(14:55)…搦手道入口(15:20)
…黒滝城跡(15:50)…剣ヶ峰(16:20)…国上山(17:05)…国上寺(17:35-50)=角田浜駐車場(18:25)
≪紀行文≫
〜〜〜今年の三山縦走は、泥濘との格闘で始まりました〜〜〜

 山行当日の天気予報は、10日前からずっと雨予報が続いていました。延期は必至と思われ、天気が良くて他の山行と重複しない日程を検討していた3日前に、急に予報が変わって、山行当日の土曜日だけ雨が降らない予報に変わりました。前日と翌日は雨模様なので泥濘が懸念されますが、これを理由に延期や中止は出来ません。
 山行2日前、予報は曇り後晴れ、気温4℃〜12℃、風は2〜5mとまずまずの天候が見込める事から予定通り実施することを決断しました。

 当日の早朝、角田浜に4:45集合、ヘッデンを頼りに準備に取り掛かります。暗くて顔が良く判らない状況ですが新人さんの紹介と、今日の目標として全員が完歩する事と、そして楽しく歩く事を皆さんに話しました。
 5:00丁度に角田浜を出発し、角田山で一番北の宮前コースから登り始めます。このコースを歩くのはこの春3回目で、最初は雪割草が咲き始め、2回目は雪割草とオウレンが盛りで、今回はどんなお花達が出迎えてくれるのか楽しみです。
まだ暗い角田浜、準備完了しました 宮ノ平にて

 歩き出すと直ぐに雪割草やカタクリが沢山ありましたが、まだ早朝の為か花びらを閉じて、下を向いて眠っている様です。朝露に濡れたカタクリもなかなか良いです。
 登山道はあちこちが泥濘で、良く滑ります。こんな所で転倒したら帰りのバスに乗せてもらえないかも・・・?
 それでも前日の午前中に雨は止んだので、最悪の状況よりは幾分良い様です。今年の三山縦走は泥濘との格闘で始まりました。
 山頂手前の急登を登り切り、6:50、予定通りに角田山に到着、朝食の為の休憩を15分とりました。
 体感気温は低目で歩いていると涼しくて丁度いいのですが、休むと寒い位です。小屋の中の方が風を避ける事ができて快適でした。
 五ヶ峠に向かう木道も滑ります。転倒しない様慎重に、気を使って歩きました。
角田山山頂、ようやく朝食の時間です 五ヶ峠、ザックは降ろしません、まだまだ元気

 五ヶ峠手前の雪割草は年々少なくなっている様な気がします。その代わりコシノコバイモが五ヶ峠の辺りでは多い様です。一つ見つかるとあちこちに咲いているのが目に留まります。キツネノサカズキモドキも咲いていて、正しくはシロキツネノサカズキモドキだそうです。
 五ヶ峠で休憩の後、樋曽山に向かいます。この辺りはお花が沢山あって、お花が好きな方にはとても楽しみな所です。期待通りに、雪割草、今年初めてのトキワイカリソウ、カタクリ、キクザキイチゲ等々沢山のお花に出逢う事ができました。期待度が非常に高くて素晴らしいイメージを持っている為か、雪割草が少なくて、少し寂しく感じてしまいました。
今日はまだお目覚め前です  五ヶ峠のいつもの所に咲いていました 今年初めての出会いです
結構、密度が濃いです 白花も、ポツリポツリと これもお花ですよね?

 9:30、樋曽山に到着し休憩です。樋曽山から少し先の290mピークからの急な下りの途中に、2年前に初めてラショウモンカズラを見つけ名前を教えてもらいました。今年も咲いていて、2年ぶりの再会です。この花は花期が少し遅い様で、この日に会えたのはとてもラッキーだったと思います。
エンゴサク、ミチノクですか?  こちらはラショウモンカズラ、2年ぶりの再会です

 間瀬峠手前の250mピークに、今年初めてのタムシバがあちこちに咲いていました。青空だと白いタムシバの花がとてもきれいに見えるのですが、今日は少し映えませんでした。このピークには毎年シュンランか咲いていて、今年も我々を出迎えてくれました。急遽、写真撮影の為の休憩です。
今年初めて、青空だともっと綺麗なのですが 今年のシュンランは、しっかり開いています

 10:30、予定通りの時間に間瀬峠に到着。休憩していると、知らない方から「写真撮りましょうか?」との声がかかり、早速集合写真を撮ってもらいました。なかなか上手な方で、セミプロ級でしょうか?
 間瀬峠から石瀬峠までは例年であれば沢道を歩きますが、今年は泥濘の為にスカイラインの車道を歩く事にしました。沢道には、アズマイチゲやニリンソウが咲いていると思いましたが、今日はお預けです。
 石瀬峠から多宝山の山頂まで、標高差450m、約1.5時間の今日一番の登りが待っています。登りにかかるとこれまでの賑やかな話声は聞かれず、黙々と歩く状況が続きました。山頂手前の急登で、10人位の団体さんが下りてきます。「昨年もこの場所でお逢いしました」と先方さんから声を掛けて頂きました。すっかり忘れてしまい申し訳ありませんでした。東区の山のサークルだそうです。お互いにエールを送って別れました。
間瀬峠で知らない方から撮ってもらいました 多宝山の山頂手前の急登を登る、後方は東区の山の会

 12:10、多宝山山頂着。予定通り30分のお昼休憩を取りました。展望が有る時は、朝日連峰、飯豊連峰、菅名山塊、粟ヶ岳、守門岳、越後三山、巻機山などが望めるのですが、今日は黄砂の為か展望を楽しむことはできませんでした。
多宝山山頂でお昼を頂きました エネルギーを補充して、元気復活!

 12:40、エネルギーを充填して、予定よりも15分程早く午後の部の開始です。大平園地を経由して弥彦レストハウスに向かいます。この日はロープウェイが休止の為観光客の姿は見られず、弥彦山はとても静かでした。その代わり売店や自販機も営業しておらず、アイスクリームを買いそびれて残念な思いをしたメンバーもいたようです。
 12:25、弥彦山山頂着。奥宮に参拝し、今日の三山縦走の完歩をお願いしました。
多宝山からの弥彦山、黄砂の為か霞んでいます 弥彦山頂にて、今日は静かな山頂でした

 弥彦山からの下りで、先輩リーダーのSKさんにバッタリ。弥彦山とSKさんはミスマッチの様な気もしますが、久しぶりにお会いし元気をもらいました。
 能登見平、雨乞山を経由して猿ヶ馬場峠に到着。三山縦走ではバス会社とエスケープルートを打ち合わせており、@五ヶ峠、A間瀬峠、B弥彦神社、C猿ヶ馬場峠の4カ所であれば、迎えに来てもらう事が出来ます。ここまで一人のトラブルも無く皆さん元気で、最後の猿ヶ馬場峠も難なく通過、エスケープルートの必要はまったくありませんでした。
 15:20、搦手道入口到着。ここから黒滝城址へは標高差190m程の登りでかなり急登です。加えて沢道で泥濘がひどく、10時間を歩いた後の登りは辛いものがありました。
黒滝城址への登りは急登です 黒滝城址、疲れも出てきました?

 15:50、黒滝城址に到着し休憩します。流石に疲れが出てきたのか、ザックを降ろしての休憩となりました。
 黒滝城址から国上山に向かうルートは、カタクリが綺麗な剣ヶ峰を経由するルートとこれをショートカットして林道を歩くルートがあります。ショートカットした方が時間的にも体力的にも楽ですが、今日のメンバーはまだ充分元気な事と、カタクリが見頃を迎えている事から剣ヶ峰に登る事にしました。
 30分程登って剣ヶ峰に到着。大きめのカタクリが密集して咲いていて、咲き誇る様子に歓声が上がります。やはり登って来て良かったです。一週間後に国上山の集中山行が行われる予定で、剣ヶ峰を通るコースもあります。その時にカタクリがどのように迎えてくれるのか楽しみです。
剣ヶ峰山頂、登って来て良かったです カタクリが大きく、密度も濃いです

 17:05、ようやく国上山山頂に到着、ここまでおよそ12時間の行動時間で、日が沈むまではもう少し余裕が有りました。トラブルなく全員が頑張って良く歩きました。きっと「頑張った自分」が出迎えてくれた事と思います。最後の集合写真を撮って、後は国上山を20分程下るだけです。
国上山山頂、ここまで12時間、頑張りました 国上山の下山途中から、弥彦山を振り返る
全員が完歩、無事に降りてきました 朝の暗い時から夕暮れ迄、良く歩きました

 今日の活動時間=12時間35分、歩行距離=23.1q超、累積上り=1967m超、累積下り=1840m超。
 (弥彦山から雨乞山間で一時軌跡が取得できませんでしたので、「超」を付ける事にしました。)

 帰りの車窓から海に沈む夕日を見ながら角田浜に向かいます。角田浜までバスでおよそ30分、まだ暗い早朝から夕暮れ迄、良く歩いたものだとつくづく思います。無事に歩き通せた満足感、充実感は半端ないものがありました。

 天気に恵まれ、お花に恵まれ、そして仲間に恵まれ、とても充実した楽しい一日だったと思います。皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。