会山行紀行文
No−068
グレード:B
2016年
 7月1日(金)〜6日(水)
天候:文中記載
道東三山
阿寒山
斜里岳・羅臼岳
@
参加者 (紀行文) 1779 Y/N 
16名
(男性7名・女性9名) (写真)2090T/H 2117Y/N
≪コースタイム≫
≪7/1(金)≫新日本海フェリー新潟港(10:30)〜
≪7/2(土)≫小樽港(4:30)=雌阿寒岳登山口(10:00)…雌阿寒岳山頂(13:00)…雌阿寒岳登山口(15:00)=川湯温泉(18:00)
≪7/3(日)≫川湯温泉(6:00)=清岳荘登山口(7:20)…斜里岳山頂(12:30)… 清岳荘登山口(17:00)=知床ホテル(19:00)
≪7/4(月)≫知床ホテル(5:00)=木下小屋登山口(5:30)…羅臼岳山頂(10:30)…木下小屋登山口(15:00)=中標津ホテル(18:00)
≪7/5(火)≫中標津ホテル(8:00)=苫小牧東港(17:30) 出航(19:30)〜
≪7/6(水)≫新日本海フェリー新潟港(15:30)
≪紀行文≫
〜〜〜ダイナミックな光景が展開〜〜〜

 私にとって北海道は平成23年8月の幌尻岳以来である。この度は会山行に参加する機会があって暫くぶりの北海道である。勿論、阿寒岳・斜里岳・羅臼岳の道東三山は初めてで、いずれも日本百名山であり今回で北海道の百名山を四座制することになる。
 また、地の果て知床半島は知床・羅臼世界自然遺産の地でもあり、いまだ広大な原野が残るロマンの地は出発前から気分が昂揚しあれやこれやと思いを巡らしていた。
 ところで、いつもそうであるが天気が気になるものである。インターネットの山の天気を見ると、一日目は晴れ、二日目と三日目は雨のち曇りとなっていた。こればかりはどうすることもできない、晴れてくれるよう天に祈るしかない。

≪7月2日(土) 雌阿寒岳(曇り)≫

 深田久弥著『日本百名山』に書いてある阿寒岳とは、阿寒湖を挟んで聳える雄阿寒岳と雌阿寒岳の2つの山を指している。
 雌阿寒岳はなだらかな山容をもち、雄阿寒岳はどっしりとした円錐状で力強い印象を与える。今日は雌阿寒岳をめざす。

 前日の午前10時30分新潟港を出港した新日本海フェリーは翌日の早朝4時30分に小樽港に入港。
 我々を待ち受けていた現地のマイクロバスに乗って登山口まで約5時間のバスの旅である。
 途中、小樽港に近いコンビニによって食料と水などを調達する。
新潟港ロビーで乗船を待つ(Y/N) もう少しで小樽港着岸(Y/N)  小樽港近くの蔵元(Y/N)

 小樽を出たバスは札幌〜千歳〜夕張〜帯広〜足寄を通過し、9時30分漸く雌阿寒温泉登山口駐車場に到着。
 北海道横断のバスの車窓から眺める景色は、原野を切り開いた北の大地の広大さを存分に体感することができた。

 早速、各自登山準備に取り掛かる。軽く柔軟体操をしたのち、標高差略800メートルの山頂を目指して颯爽とスタート。

 アカエゾマツの樹林帯の中を緩やかに登る。木の根が露出していて歩きにくい。 
雌阿寒温泉登山口で登山準備(Y/N)  アカエゾマツの林から登山開始  木の根が露出していて歩きにくい 

 岡山のパーテーと追い越し追い越されしながら3合目までの急坂を過ぎると、頭上ほどある見事なハイマツ帯に入る。

 高度を上げるにしたがいハイマツ帯を抜けると視界がひらけてくる。  
背高のハイマツ帯の三合目通過(Y/N) 視界の開けた四合目(Y/N)  ハイマツ帯を抜け視界が更に広がる(Y/N)

 5合目からは火山礫や火山岩の急登のガレ場が山頂までつづく。
五号目以降はガレ場が(Y/N)   山頂まで続くガレ場を進む (Y/N) 

  途中、火口壁の外輪からジェット噴射音のような音が耳に飛び込んでくる。  
 また、白い蒸気が立ち上り風の吹く方向によって硫黄臭が鼻を突く。
山頂への最後の休憩(Y/N) 火山壁から墳気が上がっている 最後の登り
雌阿寒岳山頂に到着(2199 I/N)
緑の樹林帯とオンネトー 
 
 漸く雌阿寒岳頂上1499mに立つ。

 360度見事な展望の頂上は、火山礫で覆われた広場になっている。

 風が強いため防寒着を着用する。

 雌阿寒岳の頂上に立ってぐるりとめぐらす眺望は絶佳である。

 眼前には円錐状の山容をもつ阿寒富士が連なり、眼下を見渡すと西側の山裾には神秘的なオンネトーが見える。 

 雌阿寒岳のすそ野はアカエゾマツを中心とする樹林帯である。
 神秘的な青緑色をし、周囲を取り囲む森林も原野のすがたをとどめる。
 鮮やかな緑が目に沁みる。

 そして阿寒湖の向こうに雄阿寒岳が見える。

 ガスがかかって霞んで見えるものの火口壁の上からは阿蘇富士を背景に噴煙が上がるダイナミックな光景が展開する。

 オホーツク海から吹き付ける風のため、長居はできなかったが頂上で集合写真を撮った後、昼食場所は風が強い山頂を避け8合目の風当たりの弱いところまで下山することになった。
広い山頂から雄阿寒岳、阿寒湖を望む 山頂での集合写真

 8合目の鞍部に腰を下ろし景色を堪能しながらの食事がゆったりとすすむ。

 下山は登りと同じコースである。合目標識を逆に追い、登りでは気がつかなかった景色を感じながら登山口まで全員揃って一気に下る。  
 
八合目付近で昼食(Y/N)   往路を下る(Y/N) 登山口に戻る(Y/N) 

 待ち受けていたマイクロバスに乗って途中の摩周湖に立ち寄るも正真正銘の霧の摩周湖であった。

 摩周湖を望むことができなかったものの、売店に地域限定のビールが目に留まり、宿まで待てずに1本だけと一気に飲み干してしまった。

 また、川湯一の観光スポット硫黄山にも立ち寄る。

 あとは今晩の宿、川湯温泉の川湯第一ホテル『忍冬』へ急行。

 100%源泉かけ流しの天然温泉にじっくり浸かり、疲れた身体を癒し英気を回復して明日の斜里岳に備える。 
 川湯第一ホテル『忍冬』にて夕食(Y/N)
≪雌阿寒岳で出会った花々≫
   イソツツジ  メアカンキンバイ
イワブクロ メアカンフスマ マルバシモツケ