会山行紀行文 2014年
 11.13(木)
晴れ
(たかつかやま)
高塚山
1066m
参加者 (紀行文) 1866 S/T
24名
(男性4名・女性20名) (写真) 1866 S/T
≪コースタイム≫
新潟駅南口(6:15)=郡山JC=小野IC(8:55)=川内村=登山口(10:15-10:25)…ドウダン分岐(10:45)…大滝根山分岐(10:50)
…ペラペラ石(10:55-11:15)…ドウダン分岐(11:20)…東屋(11:25)…駐車場…高塚山・昼食(12:00-12:40)…登山口(12:50-13:15)=さわいの湯・入浴(13:30-14:30)=小野IC(15:35)=新潟駅南口(18:20)
≪紀行文≫
                           〜〜〜太平洋まで一望の素晴らしい景観〜〜〜

 山形県の水晶山に登る計画であったが、冬の到来を告げる荒れ模様の予報につき、バス代も高くなりますが参加者全員の賛成を得て、急きょ太平洋側気候の福島県川内村・高塚山(高塚ボッケ)に変更の”ひまわり登山”としました。

 新潟出発時は雨だったが、郡山を過ぎれば快晴の空!、新潟に住む者にとって、冬はとても羨ましく感じるこの天気、わぁ〜っと車内で歓声が挙がります。

 大滝根山の後ろ側に位置する高塚山は、立派な管理棟やテント場もある登山口から殆ど標高差の無いコースとなっています。
 駐車場を中にして、右に登れば名物の“ペラペラ石”や大滝根山への登山道、左に登れば高塚山となります。
立派な管理棟と駐車場 登山口 コース案内版

 まずは、右側のペラペラ石を目指して出発。
 すっかり葉の落ちた雑木林、カサコソと落葉を踏んで歩きますが、緩〜い傾斜を暖かな陽を浴びて歩くのはまことに気持ちがいい。
 原発事故以来あまり歩かれていないらしくて、以前来た時よりも少し荒れている感じはしましたが、それでもトレックにちょうど良い感じのコースとなっています。    
登山準備中 登山口 樹林帯の歩き

 “ペラペラ石”は、大きな石の上に皆んなで乗ってペラペラ喋ったから名前がついたそうですが、なんとも変な命名由来となっています。
奇石・重ね餅 奇石・ヘビ石 奇石・たまご石

 この石に乗ると、太平洋まで一望の素晴らしい景観が見えます。またすぐ近くに、大滝根山山頂の自衛隊レーダー基地も望めます。
 ひとしきり石の上でペラペラ喋ったり記念撮影などしてから、今度はドウダンコースを下ります。
 ドウダンとアセビの樹林帯、その時期になれば花のトンネルとなることでしょう。
ペラペラ石・縦から見る ペラペラ石・横から見る 太平洋がよく見える
太平洋がよく見える 大滝根山山頂・自衛隊ドームがすぐそこに ドウダンコース・東屋があります 

 一旦、駐車場まで下って、今度は反対側の高塚山を目指します・・・・・・・と言っても、時間にして10分ほどで山頂到着。
 地元では“高塚ボッケ”と言われる高塚山、狭い山頂ですが眺めは最高。ここで昼食としましたが、この頃より風が強くなりました。
 天気は晴朗ですがさすがにこの時期の風は冷たい、40分ほどで昼食を終え、テント場を周回するコースを辿って下山しました。
高塚山(高塚ボッケ)山頂 風力発電所が望める キャンプ場経由管理棟後側に下山

 下山後は、川内村中心部にあるきれいな入浴施設“さわいの湯”にゆっくりと浸かってから新潟へと戻ってきました。
第1班集合写真 第2班集合写真 第3班集合写真

 川内村は原発事故の影響を受けた所、何箇所もの汚染除去作業中の現場を通り、風呂で会った現地の方から「まだ戻れない住民がたくさんいる、家庭崩壊もあるし村のコミュニティもうまくいかない」という話を伺い、どうにもならないやるせ無さを感じました。
 バスの窓から見る除染の現場、窓を閉め切って人気のない家々、田畑や道路でも人は見えません、平日なのに学校も気配なし。
 天気がいいだけに、こうした厳しい風景を見たことがなんとも皮肉に感じられた一日でした。
 
 今回登るにつけては、前日に川内村役場に問い合わせして、登山道が除染も終わって放射能の危険は無い事を確認してからの変更となりました。「もう安全ですので、どうぞ皆さんでお出かけ下さい」との役場の方の言葉でした。
 荒れた山形を避けて晴天の知らない山・歩きやすい山に登ったこと、参加者の皆さんもまずまず満足の様子であり、リーダーを務めた身としては「中止しないで良かった!」と思ったことでした。
                                      (おわり)