会山行紀行文 2014年
 10.01(水)〜03(金)
天気:下記本文記載
(てんぐはら)
天狗原
2600m
参加者 (紀行文) 2161 A/W 
8名
(男性3名・女性5名) (写真) 1630 S/O
≪コースタイム≫
【10/1(水)】晴れ
新潟駅南口(5:00)=上高地(10:00)…徳沢(12:20-13:00)…横尾(14:15)…槍沢ロッジ(16:00)宿泊
【10/2(木)】晴れ後雨
槍沢ロッジ(6:20)…天狗原分岐(8:40-8:50)…天狗池(9:30-9:40)…天狗原P2600(10:05-10:20)…天狗池(10:35-11:00)…天狗原分岐(11:30-11:50)…槍沢ロッジ(14:10)宿泊
【10/3(金)】雨後曇り
槍沢ロッジ(7:00)…横尾(8:30)…徳沢(9:30)…上高地(11:30)=滝島温泉(12:30-14:00)=新潟駅南口(18:20)
≪紀行文≫
                          〜〜〜天狗原標高2600mの山行に参加して〜〜〜

 天狗原標高2600mの山行に参加、天狗原や上高地で美しい秋を楽しんだ3日間でした。
【10月1日(水)】晴れ 
 5時出発 ジャンボタクシーで8人の山行です。
 上高地に10時到着、さすがに大勢の人たち。
 キャンプの用意かと思われる大きなリュックの若者達や軽装のハンドバックの人たちも、外国の人も。

 河童橋からの焼岳が荒々しい岩肌を見せ、先日の御嶽山の惨事と思いだし、天国と地獄は紙一重と思った。

 西穂高岳の眺望もくっきりと、谷筋までも見える。最高の天気である。
 ここから3時間、なだらかな砂利道を歩いた。

 濃い青い空、かえでの黄色の葉が光を透して輝いて見え、松や白樺の林もすがすがしく、梓川の清流がこのような高地なのに、ゆったりとして流れ、湖のようだ。又、川幅が狭くなって、広々とした、白い石の河原も美しい景観どっしりと構えた明神岳がぐいぐいと迫ってくる。

 途中、バキュームカ―が谷に落ちそうになっているのをクレーン車が引っ張っていた。
 通行止めであった。昨日、落ちたそうで、そんなのを興味深く見るのも余裕があるので楽しい。

 普段ならつまらない林道も晴天のもと刻々と変わる西穂高や明神岳。美しい紅葉、清流などで十分に楽しい。
上高地にて集合写真
上高地より穂高 上高地より明神岳 明神館より 明神岳

 12時 徳沢で昼食。ここまで予定通り。
 14時に横尾に着き、ここから、山道のようす梓川の清流もゴウゴウという音に変わり、大岩を押して流れているのだろうか。

 渓流の上の橋や岩がゴロゴロのところもあったりで、注意深く歩いた。
 また、ゆっくりと写真を撮ったり、この紅葉を楽しみたいこともあって、槍沢ロッジに着いたのは予定よりも遅れ16時20分ごろ。

 このロッジは風呂もあって、汗を流して、皆でミーテングの時間。
 今日は最高の天気だったが、明日の天気予報は雨とのこと。気分は暗転。
徳沢にて 休憩 横尾にて 休憩 今日の宿槍沢ロッジに到着
【10月2日(木)】晴れ雨
 朝から予報に反して嬉しい青い空。しかし、午後から悪くなるだろう。
 朝食も予定よりも早かったので、6時半に出発。

 ナナカマドの紅葉は正に最高。濃い赤から、真紅、オレンジ、とグラデーションがありながら、花のよう、花の命が短いように、数日もすれば雪の下に、深い眠りにつく。その前の輝き。 
槍沢ロッジ前にて6時20分出発 槍沢にて この辺りから紅葉は見ごろ ババ平にて

 雪が押し流した白い岩肌と、常緑樹(?)の緑、そして赤の紅葉との縞模様が青い空のキャンバスに描いた絵のようだ。

 足元は崩れ落ちそうな石の積み重ねで、結構危ないのだが、なにしろ、この晴れ間のうちに天狗池まで行って、池に映る槍ヶ岳を観たい。
 その一念で高度を上げていった。
大曲にて 曲沢にて

 雲一つなかったのに、薄雲が湧いて出て見る間に大きな塊になっていくのだ。

 うかうかと景色に見とれていられない。
 槍ヶ岳が雄姿を現し、天狗池に到着。
 青い空は雲に覆われてしまったし、池はさざ波が立ち、ポスター写真のようにはいかなかったが、まあ、池に槍ヶ岳が映っている。

 満足して、天狗原に向かった。二人はもっと撮影ポイントタイムを待つという事で残った。
 岩の山道を登ると突然平らな岩原になる。そんな原を散策。その間もナナカマドの紅葉は目を見張るものがある。

 10時30分、池に戻って、弁当を広げた。冷たい風と共に雲が広がってきている。
 30分程度で引き上げることになった。 
天狗原分岐にて 天狗池到着
天狗池に写る“逆さ槍” 天狗原P2600mにて 天狗池さようなら

 11時30分天狗原分岐では槍ヶ岳方面は黒い雲に覆われ、おそらく雨だろう。
 しかし、私たちは、雨にあたることもなく、登るときは急いだ山道を今度はゆっくりと、歩き「わぁ!きれい」を何度言ったことだろう。  

 1本1本の木々がどれもこれもきれいな色の葉を翻らせて美しいのだ。

 雪渓のところに戻って、木が雪支度をしているのを見れば、万年雪で、もうすぐさぞかし、深い雪に覆われるのだろう。

 ここで、明日の大雨(予報では)のことを考えれば十分に、横尾まで戻れるので、行ってしまいたいと、提案した。
 しかし、リーダーの決断は、「予定通り」変更するリスクは大きいとの事であった。
 ただただ、明日の天気が好転するのを願うのみ。

 今は、雨の心配のないこの秋の風情を無心に楽しもうとなった。

 14時槍沢ロッジに着いた。ミーテングの最中から雨が降り始めた。
 夜の絶え間ない雨音にただ恐怖。 
ナナカマドのトンネル
帰りはのんびりとコ−ヒ−タイム
食べたり写真を撮ったり  
曲沢 キンバイと残雪と紅葉  槍沢 紅葉のトンネル
【10月3日(金)】雨後曇り
 朝から雨。槍ヶ岳は雨と強風の予報である。
 「私たちは気楽にゆっくりと下りるのみなのでそう心配ない」との事であった。
 合羽を着て支度完璧。

 さて、出発の時から、なんと明るくなって、日も差し始めた。何という幸運!
 雨にあたることもなく、順調に下りた。

 風は冷たく、一陣の風で、木の葉がハラハラと舞い落ちる。周囲が賑やかでもやはり物悲し。

 金曜日なので、団体がぞくぞくと入ってくる。山は厚い雲に覆われていた。

 11時30分に駐車場に着いた。
 土砂災害のせいだろうか、すっかりみすぼらしくなった大正池を横目で見た。あんなに幻想的な池だったのに。

 入浴して、3日間の山旅の疲れを取った。予定通り、帰路に着いた。
  
雨が今朝まで降っていたが出発するときには止んだ
二の?の橋  土砂崩れ現場は整備されていた  横尾に着いたら晴れた 
徳沢キャンプ場マユミの紅葉  明神館前 カエデの紅葉 上高地
落ち葉を踏みしめ秋を満喫して帰路に