会山行紀行文 2014年
 09.13(土)〜15(祝)
晴れ
(やりがだけ)
槍ヶ岳
3180m
参加者 (紀行文) 1507 N/O
単独
(女性1名) (写真) 1507 N/O
≪コースタイム≫
≪13日(土)≫
自宅(8:00)=松本IC=沢渡大橋P(12:30)・シャトルバス(13:15)=上高地(13:50)…横尾山荘(16:20)
≪14日(日)≫
横尾山荘(5:35) … 天狗槍沢ロッジ(7:00)…槍沢大曲り(8:40) …天狗原分岐(9:45) …槍ヶ岳山荘(13:50)
≪15日[(敬老の日)≫
槍ヶ岳山荘(5:17) …槍ヶ岳(7:40-7:50) …槍ヶ岳山荘(8:22-8:55)…槍沢ロッジ(12:06-12:42) …上高地(17:15)・シャトルバス(17:25)=沢渡大橋P(18:00)=松本IC(18:45)=梓川SA休憩=新潟
≪紀行文≫
                            〜〜〜晴れた日には槍の穂先まで渋滞〜〜〜
≪13日(土)晴れ≫
 槍ヶ岳は、北アルプス方面が見える時には真っ先に探し、槍の穂先が見えると他の山も分かってくるという富士山に次ぐ、シンボルの山と言えるでしょう。
 私個人としては11年前、2003年7月に単独で登って以来だったので、毎度、毎度、穂先を眺めている内に、まだ、登れるかな〜〜、登れる内に再訪したいと思っていました。
 今年のお盆休暇を利用して、槍沢ロッジ、ヒュッテ大槍、横尾山荘と3泊で行ってきたのですが、槍ヶ岳、穂高岳界隈は連日の雨で、槍の肩まで行きましたが、穂先への登頂は諦めて、登山道を横切る支流の沢の濁流の中を歩いて帰りました。
 11年前も槍沢ロッジを朝出る時には雨で、槍ヶ岳山荘で少し様子を見て、小ぶりになったので、霧雨の中登りました。

 よくよく、槍ヶ岳は雨に縁があるのだなと落ち込んでいましたが、敬老の日の3連休が晴れマークだったので、2泊の予定で行って来ました。

 先月はどうしても泊まってみたかった「ヒュッテ大槍」から槍ヶ岳山荘へ行ったので、今回はお天気も良さそうなので、南岳小屋に予約をしました。ところが、出発日には、深夜目覚めて、出る前にもう少し眠れると思ったのが間違いの元で、何と、寝過ごしたのです。

 単独なので、待ち合わせの時間に遅れたと言う訳ではないのですが・・・
 槍沢ロッジと槍ヶ岳山荘は4名以下は予約は要らないのですが、とりあえず、槍沢ロッジには少し遅く、5時過ぎるかもしれませんと連絡を入れると、暗くなると危ないので、横尾に泊まることをお薦めしますと言われ、横尾山荘に連絡をいれました。

 沢渡大橋から上高地行きのシャトルバスが行ったばかりで、なかなか来なくて、椅子に座りながら、お昼のパンを食べたりして待ちました。

 横尾山荘には明るい内に着きました。先月泊まった時と同じ部屋、同じベッドで、偶然でした。

 又、三歩に逢えました!
島崎三歩 長野県警山岳遭難救助隊特別隊員です。
≪14日(日)≫

 さて、今日は横尾山荘から槍の穂先を目指します。天気は上々!
 途中一の俣を過ぎた箇所ですが、先月はこの道が土砂崩れで埋まっていました。
 僅か一ヶ月前に来た時と、雲泥の差の天気で、まるで検証する為の歩きのようでした。
朝日に輝く穂高岳方面 一の俣を過ぎた箇所 槍沢ロッジ前から見えた穂先
先月はここも濁流で
膝位まで急流で埋まっていました
此処も濁流で埋まっていました

 天狗原分岐では、丁度、そちらから来た方がいましたので、逆さ槍は見えましたか?と聞きますと、バッチリですよ!と。

 槍ヶ岳山荘に着いたら、今日の内に穂先へ登っておくつもりだったので、天狗池、氷河公園まで往復すると、私の足では2時間以上は掛かりそうなので、諦めて先へ進みます。でも澄み切った秋空が嬉しい限りです。
唯一の雪渓の残り 天狗原分岐 七竈 色づくのももうすぐですね

 真っ青な愛空に、穂先がダイナミックに見えてきました。手前に見えるのは殺生ヒュッテです。

   【秋天を 突くがごとくに 槍穂先】

 駄句ですが、これを見た瞬間に浮かびました。

 先ごろ出版された本「八月の六日間」 北村 薫著の中で槍ヶ岳を目指すアラフォー世代の女性が槍ヶ岳を目指す時に泊まり、此処のお料理が良いと書かれていたので、先月泊まりました。が、今回は1週間前にHPを見たら、もう予約満杯で残念でした。
 色々な配慮が小規模な小屋ならではの心遣いが嬉しい小屋です。又、いつか泊まりたいです。

 殺生ヒュッテへの分岐を過ぎる辺りから、槍ヶ岳山荘は見えるのに、ジグザグの急登で、7時間くらいは歩いて来ているので、足も疲れてきました。一ヶ月前は雨、雨で、3メーター先は見えない状態でしたので、今回は眼からカーテンが外された感じです。
 穂先にもガスが掛かってきました。
穂先がダイナミックに見えてきました ヒュッテ大槍への分岐 ここからが山荘が見えても辛い!

 山荘に着いて受付をすると、今から並んでも明るい内には下りて来れません。と言われましたので、本日は諦めます。 

 部屋に荷物を置き、遅めのお昼(行動食しか食べてなかった)で、ラーメンと生ビールで寛ぎ、キッチン槍ではお隣同志でお話が弾んでいます。

 受付の時、私の後ろに並んだ男性は今朝自宅を出て、上高地から入って来たと言うので、長野県の方かと思いましたら、糸魚川の方と言います。

 受付もキッチン槍への注文も、何をするにも行列です。
 本日の槍ヶ岳山荘は談話室も果ては奥の方の廊下も宿泊者で埋まるのだそうです。

私は2階の「笠ケ岳」と言う2段ベッドの部屋で布団2枚に3人でした。
富山から来たと言う女性3人がお隣で、富山の話などしました。

 夕食は何回転でしょうか?私は8時20分からでしたが、9時と言う人も居ました。
 自販機や珈琲等売り切れ続出です。
殺生ヒュッテとテン場、
左上に小さく見えるのはヒュッテ大槍
山荘前から穂先への渋滞です! 3時20分、まだまだ渋滞は続いています 6時20分 ガスは晴れましたが
ヘッデン点けても登っています
≪15日[(敬老の日)≫
 
 さて、朝は4時に目覚めました。朝食の時間は遅くなるだろうから、昨夜の内にお弁当を貰い、外に出てみます。

 槍の穂先に向かって、ヘッデンが光っています。外へ出て、朝日が昇るのを待つ人も多くいますが、寒いです!

 ようやく登れそうですので、5時17分行列に並びました。

 すぐ前が福島から来た30代前半くらいの単独女性で色々と話をしながら待ちました。
 山はあまりまだ、登ってないとのこと、仕事の関係で誰かと行くと言うことが出来ずに結局単独が多い、福島からはやはり、車で来なければならないなど、60代の私とは共通点が多くありました。
 高速料金の話をすると、新潟から松本までは休日ETCで4120円だと言うと、新潟の方が安い!と。

 待っている間にはせっかく見える富士を何度もカメラに収めます。
4時50分 ヘッデンが光っています。 富士山の方から朝日 ようやく登れます
 富士山 朝日に輝く山荘  殺生ヒュッテとヒュッテ大槍 

 山荘ではヘルメットのレンタルをしています。受付が5時からだったので、私は借りてませんが、自前のやレンタルのを被っているのは若い人に多いですね。

 混雑を避けてか、登山者は圧倒的に若い人が多いです。私世代の単独男性も結構います。
 少人数のグループ、15名程度のガイドが付いたツァーもいました。  
登るのを待つ人、下ってくる人  小槍が見えてきました 
 もう少しです 山荘の後ろに笠ケ岳 
その後ろに青い連なりは加賀白山です 
 まだ下では行列があります

 なかなか上に進みませんが、待っている間に足元の当薬竜胆にカメラを向けました。
 でも、花を開き終わった抜け殻のようです。
 いよいよ最後の梯子で山頂です。ここまで前を歩いている方、お尻ばかり写してごめんなさい!  
待っている間に当薬竜胆 最後の梯子です  富士も近くなりました 

 漸く山頂です。
 11年前は古びた板一枚しか無かったのに、今は立派な標識が。
 持っているのは意外に重たい板なのでした。


 今更言うまでもないのですが、360度の素晴らしい大展望。
 穂高や常念を始めとする名立たる山々の大パノラマです。 
 
 山頂で
穂高岳方面 常念岳  常念岳から続く表銀座コース 
これは??です  祠の後ろは立山方面  先ほども見えた笠ケ岳と加賀白山 

 私が下りた頃には行列は解消されていました。

 キッチン槍でお弁当の中華チマキを食べて、あとはひたすら下山です。
 急がずに、沢渡行きの最終は6時と聞いていたので、足のつま先も痛くなりゆっくり、ゆっくり歩きました。

 槍沢ロッジで休憩して、上高地発5時25分のバスに乗り(乗客は私一人)沢渡に向かいました。
 お風呂は自宅に帰ってからゆっくりと入ることにして、高速道へ入ります。
 梓川SAでヒレカツ御膳を食べ、上信越道のPAで1時間ほど仮眠して日付変更なる直前に自宅に帰り着きました。
 お盆の消化不良が満たされた三日間でした。
 渋滞の穂先でしたが、槍は夏も良いでしょうが暑いので、秋のこの頃はお薦めなのですね。