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立山玉殿の湧水 |
地獄谷と奥大日岳へのルート |
子雷鳥が2羽 |
奥大日岳までは危険個所はなく、途中稜線上でお昼を取り、ガレ場つづきの山道を登りきると岩場の狭い山頂に到着。
この頃には生憎、朝方降ったらしく、そのガスが上昇してきて周囲を包み込み、残念ながら眼前に見える筈の剱岳の雄姿は望むことが出来なかった。
リーダーはガスが晴れることを期待して15分程待機時間を取ったが、残念ながらその願いは叶わず、諦めて梯子なども出てくる急斜面を中大日岳に向かって下る。
途中、中大日岳の直前にある七福園で休憩をとる。どっかり腰を下ろし、大きな岩が点在する自然の大庭園に見入っていた。
ここから中大日岳を軽く登れば大日小屋まであとわずか、最後の頑張りどころだ。 |
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奥大日岳山頂ガスで覆われる |
奥大日岳山頂を後にして |
七福園で休憩 |
中大日岳の頂上を過ぎると足下に、薄らとガスに覆われた赤い屋根が見えてきた。今晩の塒大日小屋である。 |
ここまでよく頑張れたという思いである。今日の縦走路ではほかの登山者に擦れ違うこともなく本当に静かな山旅であった。
3時20分に小屋に到着すると素早く場所を確保、荷物を中に置く。
今夜の泊りは、楽山のほか10数人、余裕をもっての睡眠ができる。
まず、小屋前の展望広場のテーブルに全員が揃ったところで、4時から薄いガスに覆われているも夕食前の楽しいミーティングが賑やかに始まった。
今日の疲れを癒すため、各自持参の飲み物、食べ物を並べて乾杯!!すると30分後、徐々に眼前を覆っていたガスが切れ始めてきた。
やがて雲海に浮かぶ荒々しい岩の殿堂 剱岳がその全貌を現した。
前衛に奥大日岳を従え、早月尾根、別山尾根の稜線も鮮やかだ。左手には毛勝三山、そして早月尾根の左後方には白馬連峰も。
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ガスの覆われた大日小屋に到着。 |
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小屋前懇親会 |
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小屋前で集合写真 |
ガス晴だし剱岳に笠雲 |
夕食は5時から、ゆっくり食べ終えた。その時だ!窓越しに劔の満月ショーが始まったではないか。
すぐに再び小屋の前広場に飛び出した。昨晩が中秋の名月、今晩は満月である。
天を貫く劔の刃先のように尖って見せる山頂に満月ではないか。月明かりに輝く雄姿を指呼の先に見せてくれた。
この信じられないような幻想的な光景に誰もがオー!オー!と叫ぶだけで言葉にならない。
満月は、周囲の深山幽谷をも明るく照らし出している。剱岳に向かっていつまでもじーっと立ち尽くしていた。千載一遇のチャンスに感慨無量。
夜も冷え込んできたので小屋に入る。今夜はこれから食堂でランプの灯りの下、小屋のスタッフによるアコースティックギターのライブがある。
リーダーの予告どおりになったのもNさんが夕食後の食器洗いを手伝ったからだ。
自作の曲の弾き語り演奏が素晴らしい。私たちは40分におよぶ演奏に酔いしれてしまった。
淡いランプの灯りとともに食堂内に最高の雰囲気を醸し出している。この至福のひと時に今宵は感動! |
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小屋前からの大展望 |
小屋の窓からスーパームーン |
小屋スタッフのギター生演奏 |
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≪9月10日(水) 晴れ≫
今日も最高の登山日和である。大日小屋を全員晴れ晴れとした気分で出発。
すぐ目の前の大日岳を往復し、大日平までの大下りとなる。
大日岳山頂からは朝日を浴びる弥陀ヶ原の全景や劔岳、立山連峰など大展望を満喫。 |
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剱岳 朝ぼらけ |
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大日岳 岩間の大日如来 |
大日岳山頂集合写真 |
大日平山荘までの間は、高山植物なども豊富に見ながら、急坂を慎重にすすむ。
大日平山荘で一息入れ、山荘裏へまわり不動滝を展望する。
山荘から大日平周辺は木道が整備されており歩きやすい。
大日平は弥陀ヶ原と共に2012年にラムサール条約湿地に登録されたばかりである。 |
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大日平への下山 |
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大日平 |
大日平山荘裏からの弥陀ヶ原・称名廊下と不動滝 |
気楽な散策気分の大日平を過ぎて牛ノ首手前から登山口までは今回の山旅の最後の頑張りどころである。
牛ノ首からは称名川へ下る道はやせ尾根で急坂、くさり・鉄梯子・さらに崩れかけた道の補修されたところなどがあり、危険個所の連続で緊張のせいか喉がカラカラになった。 |
また、今日は前日の静寂さとは違って登ってくる登山者が案外多く慎重にすすむ。
しかし、途中の沢山の花たちに癒されながら全員無事に登山口に到着。
下山後には車道を数分歩き、4段に折れるも落差350mの日本一を誇る称名滝見学のため展望台へ。
清涼感溢れる滝しぶきを浴びながら迫力満点の滝を間近に見てまた感激。
ここで昼食を済ませた後、帰りのバスが待つ駐車場へ。称名滝、大日三山に別れを惜しみ帰路に就く。予定よりも1時間早く新潟に到着した。
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牛首下山 |
大日岳登山口案内標識 |
称名滝 |