会山行紀行文 2014年
 08.03(日)
晴れ
五頭山西小倉沢
到達最高点 485m 大荒川高巻き
参加者 (紀行文) 806 H/I 
9名
(男性9名) (写真) 1862 Y/I
≪コースタイム≫
松平山登山口P(7:00)…魚止滝(7:05)…松平山登山道分岐(7:25)…大荒川入渓点(7:50)…小倉沢出合(8:35)…大荒川本流前進端(9:40)…少し戻り大高巻…昼食(10:50-11:40)…入渓点(13:25)…沢をさらに下る…登山道(ワサビ沢14:45)…魚止滝(15:00)…松平山登山口P(15:05)
≪紀行文≫
                          〜〜〜清涼感たっぷりの五頭の沢歩き〜〜〜

 今年の会の沢歩きは、西小倉沢(ニシコクラ沢)を目指しました。
 西小倉沢は五頭山大荒川水域の沢で、昨年の安野川水域の小倉沢(オグラ沢)よりもやや難易度が高くなります。

 集まったのは精鋭9名、今年は何故か男ばかりでした。

 松平山登山口駐車場で沢靴、ハーネス、ヘルメットを装着、ハーネスにはカラビナやシュリンゲ、エイト環などをぶら下げて出発しました。

 松平山登山道を離れ、堰堤付近より大荒川に入渓し、いよいよ冷たい水に足を晒しました。

 なんで魚止滝から入渓しないのだろうとこの時は不思議でしたが、下降時に歩いてみて分かりました。

 魚止滝から堰堤までかなり大きな滝がいくつもあり、その都度高巻かなければならないのです。

 これでは下流域で疲れ果ててしまいます。納得です。

(クイックで拡大)

(クイックで拡大)
これは沢登りに使う遡行図です。一般の地形図とは違いあまり目にすることはないと思いますが、沢登りでは大事なルート図です。 今回歩いた軌跡です。赤は登り、青は下りです。沢の名前は自分が追記しました。違っているかも知れません。
出発前、装備を確認し、リーダーからの注意事項を聞きます。隊列の順番は終始同じでした。 まず現れたのはお馴染みの魚止滝、でもここから沢に入る訳ではありません。しばらく一般登山道を進み、分岐から藪っぽい道を歩いて、堰堤の先から入渓します。 踏み跡はありますが、あまり人の入らない道です。下に沢が見えてきました。

 大荒川の沢はゴルジュ(廊下のように狭まった渓谷)、滝、高巻きとタフなルートですが、その分楽しませてくれました。
 添付したのは、大荒川本流から分岐した小倉沢の遡行図ですが、この分岐までにもゴルジュ、滝、高巻きとたくさんの難関を越えて来なければならないのです。
大荒川の入渓点の少し先、ゴーロ帯は歩きづらいですが、水の冷たさが心地よい。 いくらも進まないうちにゴルジュ(喉、廊下)を通過です。沢に入ったなーと実感します。 ゴルジュの先には滝があるのが当たり前、背の立たない釜は泳いで渡ります。


 1時間足らずで、小倉沢出合に着きましたが、沢はその年によって渓相が変わっています。

 ここが小倉沢出合か確信が持てないまま大荒川本流の偵察遡行を続けました。
泳ぎ着いたら岩をよじ登ります。ここはロープなしでクリアー。 7mの滝、とても越せません。こういう時は大きく高巻くのです。疲れます。 小倉沢出合に着いて、入念に位置を確かめるCLとSL。でもはっきりしません。偵察を兼ねてもうしばらく本流を遡行することにしました。
大荒川本流はさすがに難所が続きます。高巻いたりよじ登ったりと沢の醍醐味をたっぷり味わいました。 沢の中で束の間の休息。滝に打たれる荒行みたい。 沢馬鹿三銃士。ほっとくとどこでも突っ込んでいきます。おもしろくて仕方ないのでしょうね。

 しかし、大きな高巻きで体力も限界となり、しばらくしてどうにも進めない滝に遭遇してしました。そこで潔く引き返すことにしました。
 ただ、皆の疲労度が大きかったため、西小倉沢を遡行するという当初の計画は断念し、本流を下ることにしました。
いよいよ行詰まってしまいました。これ以上進むのは断念です。 それにしてもきれいな渓相ですね。こんな世界もあったのかと感慨一入です。 さあ、これからは沢下り、登りとは一味違う楽しさを味わいましょう。滑り台を滑って、猛然と釜に飛び込みます。
登りはロープなしでしたが、あえて懸垂下降を楽しみました。どうですこの迫力。  次々に降りて行きます。カッタン岩での練習が効いています。 でもその後が大変、背の立たない釜を必死で泳がねばなりません。
魚止滝に戻って来ました。暑いせいか家族連れもたくさん来ていましたが、変な格好の伯父さん達を不思議そうに見ていました

 思わぬ沢の下降体験もでき、それはそれで楽しい1日となりました。

 懸垂下降あり、釜の遊泳あり、ウオータースライダーありとこの猛暑の中、全く暑さを忘れてはしゃいできました。

 終えた後に食べたスイカもうまかったです。 
戦い終えて、いやまだ終わってはいませんが、記念写真を撮りましょう。防水とは言えカメラも水に浸かっていますのでレンズに水滴がついてこの通り。                       おわり