会山行紀行文 2014年
 07.28(月)〜31(木)
晴れ
北アルプスに
行ってきました

参加者 (紀行文) 1968 N/K
単独
(男性1名) (写真) 1968 N/K
祖父岳(2825m)・水晶岳(2986m)・赤牛岳(2864m)・ワリモ岳(2888m)・鷲羽岳(2924m)・三俣蓮華岳(2851m)・黒部五郎岳(2840m)・北ノ俣岳(2662m)・薬師岳(2926m)・北薬師岳(2900m)
≪コースタイム≫
≪7/28(月)≫
 折立登山口(7.32)…太郎平小屋(11.18)…薬師沢小屋吊橋(13.30)…雲ノ平山荘(16:30 泊)
≪7/29(火)≫
 雲ノ平山荘(5.32)…祖父岳(8:19)…水晶小屋(10.07)…水晶岳(10:45-10.50)…赤牛岳(14:03-14.15)…ピストン…水晶岳(17.09)
 …水晶小屋(17:40 泊)
≪7/30(水)≫
 水晶小屋(5.04)…ワリモ岳(6:05-6.12)…鷲羽岳(6:51-7.00)…三俣蓮華岳(8:57-9.08)…黒部五郎岳(12:14-12.30)…
 北ノ俣岳(14.42)…太郎平山荘(16.11 泊)
≪7/31(木)≫
 太郎平山荘(5.58)…薬師岳(8:23-8.28)…北薬師岳(9:35-9.47)…ピストン…折立登山口(15:15)
≪紀行文≫
                          〜〜〜素晴らしい北アルプスの展望歩きを満喫〜〜〜
≪7/28(月)≫
 高速道路を走っていると外気温は20度だった。昨日の猛暑がうそのようだ。
 駐車場は満杯。何とかスペースを見つけドタバタと出発の準備する。

 天気は良し。木漏れ日の中をゆったりと山に入って行くと休憩のベンチが設けられていた。
 ここからの登りは太陽を浴びながら、石畳の道をひたすらに歩く。暑い。つらい。それでも周りの花が気分を変えてくれた。

 見通しの良い草原の中をただ進む。

 途中のベンチで冷たい水を飲み、薬師岳を仰いでいると太郎平小屋が見えてきた。

 太郎小屋では、思いもかけず 楽山の先輩ご夫婦にバッタリ出会った。

 励ましてもらい雲ノ平山荘を目指す。
太郎平小屋より薬師岳  太郎平小屋より水晶岳、ワリモ岳方面
 
 薬師沢小屋までは、緩やかな下りで低木樹林帯の木道を快適に進む。


 見晴らしも良く周りの山を味わいながら歩かせてもらったが、そこから雲ノ平までの急登は辛かった。

 登りきると綺麗な景色が続いていた。
  アラスカ庭園辺り(雲ノ平 )  雲ノ平より水晶岳
≪一日目(7/28)の歩行概要≫     

≪7/29(火)≫
 今回の山行は天候に恵まれ、俄かに思い立った。このチャンスを逃したら赤牛岳には行く事は無いのかと思えた。4年前の今頃かみさんと立山の獅子岳から見た、濃い緑の五色ヶ原とその遠くに見えた赤牛岳、薬師岳の光景が忘れられない。時間が許せば何とか行ってみたい---。
 
 雲ノ平山荘を出発したのは5:30分頃だったが木道には霜が降りていて思うようには歩けない。
 途中の水場まで行って水を汲んだりと早出の割にはもたついた。
 要領が悪いのはいつもの自分のパターンだ。
 だがこの雲ノ平では歩を進めるのも惜しくなる。味わいながら歩く。

 祖父岳では澄んだ空気の中で周りの山を楽む。眺めるには最良のポイントに思える。三俣蓮華岳、黒部五郎岳と連なる緑の山並みが綺麗。ワリモ岳、鷲羽岳もでかく構えていた。
祖父岳より笠ヶ岳と黒部五郎岳 祖父岳より三俣蓮華岳と笠ヶ岳
  ”---あまりの景色に歩くのも忘れ、つい浦島太郎になってしまいそうだ。--- ”   さらに上を目指す。  

 水晶小屋で1番乗りの泊まりの署名をして不要な荷物を預かってもらい、赤牛岳まで往復7時間との事であった。
 家族に連絡を入れ、向かう。

 水晶岳には大勢の登山者がいた。
 天気も最高で、立山、後立山、裏銀座、表銀座、槍〜穂高〜ジャン、双六、笠ヶ岳、富士山、南アルプス、明日歩く稜線が一目瞭然。
 遮るものが無かった。
                                      ---素晴らしい---
 水晶岳より槍ヶ岳  水晶岳より赤牛岳と立山  絶景(水晶岳)
 水晶岳より赤牛岳と立山 水晶岳より薬師岳   水晶岳より黒部五郎岳  

 岩山の尾根をしばらく下ると水晶岳が小さくなってしまった。

 温泉沢ノ頭では雲ノ平山荘〜高天原山荘まで良く見える。

 登山者もさっぱり歩いていなくて心細くなってしまう。でも裏銀コースと呼ばれる山々を見ながらの贅沢な山歩きとなった。
 登山道わきに雪渓が出てきたので帰りに飲もうとビールを埋め込み目印を付けた。
 すると読売新道から上がって来たのか?単独の女性とすれ違った。道から外れて岩場を登りついていたので”そっちでないよ”と声をかけた。

 ザレ場もあったが、岩場もあった。こんなとこ登る?大丈夫かな?他に通る所ないしと、行ってみれば何とか行けたが、道を見失い易い場所だと思った。

 赤牛岳は目の前だ、お昼ご飯を食べよう。雪渓の上から色白な裏銀座をゆっくり眺めながらの、弁当だった。

 食べ終わって歩き始めると、2人目の登山者に出合う。
 自分と同じ水晶からのピストンで、”赤牛まで後1時間位かかるよ。いっぱい歩きなさい”と励まされた。
 ??という事は??  ----目の前の向こうにまだ先があるんだ---。

 赤牛岳に着くと  ---裏銀座からせり上がる水晶岳、奥には槍ヶ岳、手前には赤牛岳へのゆったりした稜線---   そんな景色があった。
温泉沢ノ頭より 赤牛岳  赤牛岳山頂  赤牛岳より水晶岳、槍ヶ岳
≪二日目(7/29)の歩行概要≫      
 
 ≪7/30(水)≫
 今日の行程は3日目なので少しきついかなと思っていた。山小屋到着が遅くならないように朝食無しで弁当持ち、5:00の出発に決めていた。

 昨日の水晶小屋では布団1枚に2人の割り当て。
 赤牛岳からのピストンでは、下りで足の小指に痛みを感じていた。
 回復しているかな?もし無理なら黒部五郎小屋泊になるか?先ず歩いてみよう。  

 遠くから眺める事しかできなかった水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳---とうとう歩くチャンスが来た。
 こんな晴天の日に歩けるのかと思うと楽しみで仕方がない。

 朝焼けの水晶小屋の絶景に別れを告げ、次の目標に向かう。
 ワリモ岳の標識からは稜線に向かい、立った。
 何故かのどが渇く。昨夜はあまり水分を欲しがらなかった。
 その反動かな?朝日を見ながら一人でシュポン---と乾杯した。

 鷲羽岳からは鷲羽池がきれいに映る。もちろん槍ヶ岳も一望だ。三俣蓮華岳では黒部五郎岳のカールがせまっている。

 水晶岳から手に取るように見えたワリモ岳、鷲羽岳。 
 
               ---今いいところを歩いてんだ---
 水晶小屋より赤牛、立山、後立山
水晶小屋直下より鷲羽岳、ワリモ岳   鷲羽岳より槍、穂高岳  鷲羽岳より鷲羽池越しに槍、穂高岳

  槍、穂高、ジャン、西穂へと連なる稜線。三俣蓮華、双六岳、槍への稜線。笠ヶ岳。良いチャンスを貰えた。無理をしないように、味わいながら三俣山荘に着く。ここからは水場が結構あって多くの水を持つ必要はなかったのだと知る。

 この辺から足の小指先が痛くなってきた。三俣蓮華岳で休んでいたらでかいザックを担いだ人が追い越して行った。                                           ---体力あるな---。見えなくなってしまった。

 あと一頑張りで黒部五郎小屋だ。多少我慢して一気に下る。
 小屋の手前でデカザックの人が休憩していた。何を話したか忘れてしまったが黒部五郎小屋まで一緒に歩き2人で休憩する。

 足がどんなになっているのだろう?恐る恐る靴下を脱いでみたら数か所がすりむけていた。

“---この時間帯にここにとどまっても中途半端でしょうが無い。 太郎平小屋までは時間が少し足りないようだが---”

2人でそんな話をしながら靴下を履き換えて彼より1足先に出発する。

 黒部五郎の登りでは冷たい雪解け水が美味しく、花畑は美しく、カールの岩が聳えていた。
 山頂で昼食。ここで気になっている彼に又追い越される。
三俣蓮華岳より水晶、ワリモ岳、鷲羽岳 カールより黒部五郎岳

 赤木沢源頭の手前ピークで追いつきその後は太郎平小屋まで同行する。相棒のおかげで少し早めに太郎平小屋到着。
 握手を交わして彼はテント場へと向かって行った。   
 ≪三日目(7/30)の歩行概要≫      
 
≪7/31(木)≫
 朝の薬師岳山頂はガスっていた。もう綺麗なものは充分に見た。
 朝食の時はあまり天気は良くないとの話も聞いたし、薬師には行かず下山と決め込んで外に出たら昨日の相棒が声をかけてくれた。
 下山するとの事。彼の連絡先を教えてくれた。

 今から下山して昼過ぎに帰宅しても飲み始めるには早すぎる。なんて思っているうちに、足はテント場に向かっていた。
 石のゴーロを越え花畑と雪渓が見えてきた。天気は段々と良くなり、薬師平は花が綺麗。
 薬師沢小屋からはザレ場の登りになっていた。尾根を登り終え稜線に出る。
 以前ガスられて山頂が見えず、ここを山頂と思いこんだ事を思い出す。北寄りに進んで薬師岳に着いた。

 立山方面からの登山者とすれ違いながら、さらに北薬師まで足を延ばす。一昨日の赤牛岳を眺め、下山を開始。
薬師岳より北薬師岳 北薬師岳より薬師岳 北薬師岳より赤牛岳
 ≪四日目(7/31)の歩行概要≫