≪紀行文≫
〜〜〜思い出に残るいい山行が出来ました〜〜〜
今日の行程は三国街道の二居宿から北東に伸びる尾根を東谷山(ひがしやさん1554m)に上り、更に東進して地王堂川の源頭になる日白山(にっぱくさん・1631m)で展望を楽しみ、後半は地王堂川に沿って下る周回コースです。
「2万5千地図にあらかじめコンタ(等高線)の緩急を入れ、チェックポイントには度数を記入しておくこと。
いつでも取り出せるようにしておくことが肝心だよ。」と車中でリーダーさんから読図の講習がありました。
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歩いた軌跡(クリックで拡大)
国土地理院背景地図等利用許諾番号2011−005号 |
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二居の工場駐車場でバスを降り、仕度をしたら出発です。
スキー隊5名と、わかん組の2班で行動します。
急斜面を登って二居峠へ向かう遊歩道に出ると鉄塔保守道の杉林を果敢に登高中のスキー隊が見えました。
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仕度に余念がありません |
スキー隊は杉林を登高中 |
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鉄塔を過ぎ1195m点で大きな雪庇の張り出しが現れました。
急斜面の張り出しの横腹を登るのです。
雪質が堅くてガチガチです。
アイゼンのツメを効かせて慎重に登らなければなりません。今日一の難所です。 |
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大鉄塔を通過します |
今日一の難所です |
難所を過ぎた1350m付近からはブナとダケカンバの広い尾根に変わり、枝先についた霧氷の中を登ると幻想的な別世界が待っていました。
カメラを取り出しては「素晴らしい!」と感激しているうちに東谷山の山頂の一画に到着しました。
「軽い昼食を摂ってスキー隊を待つ。」とリーダーから指示が出ました。
シートを敷いて腰を下ろすと、折りよく前面に平標山と仙ノ倉山が雲間から姿を現しました。
絶景を見ながらのコーヒーブレイクは格別ですね。 |
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霧氷の林は別世界 |
東谷山は細長い平頂です |
雲間から平標山が現れました |
スキー隊の到着と入れ替えに日白山に向けて出発となりました。
標高差70mの柔らかく変わった雪質の斜面を踵でキックステップを効かせながら下りました。
1519mのなだらかなピークを越すと次は1590mの三角峰に取り付きます。
右側に張り出した大きな雪庇の縁を回り込むように堅い雪の斜面を登るのは結構難儀です。
1590mのピークに立つと日白山の山頂が目の前にありました。 |
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やわらかな雪面を下ります |
1590mの三角峰を目指します |
三角峰の立つと目の前に日白山が |
ゆっくり登った斜面の先には緩やかな円頂の日白山の山頂と、息を飲むような展望が広がっていました。 |
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目の前に平標山と仙ノ倉山が大きく迫り、その左から万太郎山と谷川岳の二つ峰の稜線が雲の上に白い姿を見せています。
その隣が朝日岳、大烏帽子岳のずっと奥に巻機山に続く白い帯が連なって見えました。
東側は大きく張り出した雪の縁が早くも雪割れしています。
踏み抜きが怖いので近寄れません。
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雪景色 スキー隊が登ってきます |
日白山に登頂です |
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地図とにらめっこ(山座同定) |
(右)万太郎山(左)谷川岳 |
雪庇の雪割れが始まっていました |
スキー隊の姿が三角峰に現れて、間もなく全員が合流しました。スキー隊を残してワカン組は先発します。
スキー隊がシールを外して滑降に入ればあっという間に追い抜かれるのですよ。 |
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ワカン隊は一足先に出発します |
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スキー隊とワカン隊が合流し集合写真(日白山山頂にて) |
日白山を振り返ります |
二居俣ノ頭との鞍部1500mの標高線まで20分で下って来ました。ここから右の谷間へ下降を開始するのです。
急斜面のブナ林を午後の日差しで緩んで来た雪面を下って行きました。
所々で雪割れが始まっていて小規模の雪崩れの跡もありました。こんな所は早めに抜けたいと気が焦ります。 |
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一息ついて斜面を見上げたら、スキー隊が華麗なシュプールを描いて滑降して来たら、目の前をビュンと通り過ぎて行きました。
「カッコイイー!」ワカン組から拍手が起こりました。
ブナの林間を縫って滑り降りるって山スキーの醍醐味ですからね。スキー隊のシュプールの跡を追ってワカン組みは下りました。 |
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鞍部からブナ谷へ下ります |
スキー隊に追いつかれました |
スキーなら二居まであっという間ですが、地王堂川に沿って下る雪面はワカン組に長い道程です。
地王堂川を隔てて対岸の鉄塔から東谷山、日白山に連なる稜線が見渡せました。今日は良く歩きましたね。
堰堤を渡って右岸の林道に乗ったら、二居はもう近くでした。
今日は絶好の好天に恵まれました。リーダーさん、同行のみなさんのおかげで思い出に残るいい山行が出来ました。(おわり) |
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急斜面をズンズン下ります |
最後にペナント旗を回収します |
お疲れさーん。思わず握手。 |
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