会山行紀行文 2022年
5/21(土)
曇り
(えぶりさしだけ)
朳差岳(東俣コース)
1636.4m
参加者 (紀行文) 2232 S/K
4名
(男性2名・女性2名) (写真) 2232 S/K
≪コースタイム≫
東俣彫刻公園(5:00)…ブナイデ橋(6:05)…カモス橋(6:30)…カモス頭(7:35)…権内ノ峰(8:05)…千本峰(8:45)…前朳差岳(9:45)
…朳差岳(10:30)…朳差小屋(10:40-11:30)…朳差岳(11:35)…千本峰(12:30)…カモス頭(13:25)…ブナイデ橋(14:35)…東俣彫刻公園(16:00)
≪紀行文≫
~~~今年も飯豊のハクサンイチゲに出会う事が出来ました~~~

 Kさんから、大石ダムから朳差岳に行こうとの誘いがあって、登ってきました。
 このコースを歩くのは今回で3回目になります。累積標高差が2200m程、活動時間が11~12時間に及ぶロングコースでそう簡単な山ではありません。山頂にある朳差小屋の周辺はお花畑になっていて、例年6月初めのハクサンイチゲ、7月中旬のニッコウキスゲがとても素晴らしいです。今年もハクサンイチゲが咲き始めたとの情報もありこれを楽しみに登りました。

 準備を整え5時ちょうどに東俣彫刻公園を歩き出しました。最初は1時間強の林道歩きで標高差90m程を登ります。林道の終点にはブナイデ橋があり、ここから山道が始まります。橋を渡って少し歩いた所が月夜平で、ブナ林の中に平地があってテント泊をしたらとても気持ちよさそうな所です。
5:00、ゲートからの林道歩き 6:05、ブナイデ橋で休憩 ブナイデ橋を渡る、まだ手すりはない

 月夜平から尾根を歩きますが、この尾根を使って枯松山に登るようです。枯松山に登山道はありませんが地形図を見ると比較的緩やかな尾根が枯松山山頂まで繋がっています。踏み跡程度はある様です。分岐には、右に朳差岳の案内板、左の尾根筋にはロープが張られていて、間違って入り込まない配慮がされていました。
 枯松山分岐から岩場のへつり道を通過して50m程下るとカモス橋に到着。ここからコース一番の急登が始まり、500m程を一気に登ってカモス頭に至ります。登山道の脇には白いイワカガミが咲いていて、我々を励ましてくれました。
 枯松山分岐、朳差岳は右へ  6:30、カモス橋を渡る  白いイワカガミが沢山
7:35、カモス頭着 枯松山、ルートは手前の尾根? 8:05、権内ノ峰着

 8:05、3時間ほど歩いて権内ノ峰に到着。休憩とエネルギーを補充します。ここは展望が開けていて、これから登る千本峰や前朳差岳を望む事が出来ます。振り返れば大境山と枯松山が立派です。
 千本峰には特に標識はありませんでしたが、GPSで現在地確認しました。少し下った1140m鞍部から前朳差岳へ、標高差400mの長い登りの始まりです。途中には、ツバメオモト、シラネアオイ、カタクリ、イワウチワ、キクザキイチゲ、ショウジョウバカマ等が咲いていて、キツイ登りを忘れさせてくれます。山菜の好きな方はコシアブラを採ったり、お花の写真を撮ったりして気を紛らわせながらそれぞれのペースで歩きます。
権内ノ峰から、中央に前朳差岳 1140m鞍部から前朳差岳を見上げる ツバメオモトが咲いていました

 9:45、ようやく前朳差岳に到着。ミネザクラがとてもきれいに咲いていました。ここまで登って初めて二王子岳とも対面できます。前朳のキツイ登りを終えて、後は上り下りを繰り返して標高差100m程、1時間弱を登れば朳差岳山頂です。
9:45、前朳差岳着  ミネザクラの向こうに二王子岳 朳差岳方面、山頂は右奥のピーク

 10:30、朳差岳山頂着。駐車場から頑張って5時間30分歩きました。今日は速い様です。
 頑張ったご褒美に、素晴らしい展望が待っていました。手前の一番高く見えるのは地神山、その手前に頼母木山と頼母木平、分りにくいですが頼母木小屋も見えています。一番奥にダイクラ尾根と飯豊本山、門内岳と北股岳も頭が少し見えているようです。朳差小屋の奥には二ツ峰から続く胎内尾根と、その奥に二王子岳から稜線が続く赤津山、更に奥には蒜場山。いつもは立派にそびえる様に見える鉾立峰が、今日は低く見えています。
朳差岳山頂からの飯豊本山、地神山、頼母木山 山頂からの朳差小屋方面、鉾立峰と奥は赤津山

 展望を楽しんでからお花畑がある朳差小屋に向かいます。ありました、ハクサンイチゲが咲き始めています。咲きはじめのハクサンイチゲは、幼さを感じてとても可愛いです。沢山、沢山写真を撮りました。
 今日は風もそれ程強くないので小屋の脇で飯豊の展望を楽しみながら至福の時間としました。ゆっくりとコーヒーも頂きました。
今年もハクサンイチゲに出会う事が出来ました 咲きはじめのイチゲがとても可愛いです

 11:30、名残惜しいですが朳差小屋を後にします。下りは速く、1時間ほどで千本峰まで下りました。カモス頭からは、足の松尾根と同じような急な下りです。こんな急登を良く登ったものだと感心しながらの下山です。
 14:35、約3時間でブナイデ橋まで下山。河原に下りて冷たい雪解け水で汗を流します。行く時にデポしたとのアイスコーヒーを美味しく頂きました。ごちそうさまでした。後は1時間ほどの林道歩きを残すだけです。林道には所々にワラビがあり、お土産に少し頂いて来ました。
これから下る前朳差岳と権内尾根 権内ノ峰(手前)と奥は大境山 ブナイデ橋まで戻って来ました

 本日の活動時間=11時間04分、歩行距離=22.5km、累積標高差=2266m。

 累積標高差が2200mを越えるロングコースを無事に歩く事が出来てとても満足しています。今年も飯豊のハクサンイチゲに出会う事が出来ました。楽しい山行をありがとうございました。

≪追伸≫
 ・残雪が残るこの時期は、大量の虫 (ブユ?) がうるさいです。防虫ネットが有ると便利だと思いました。
 ・今日は曇りでそれ程暑くはありませんでしたが、かなりの発汗です。熱中症対策として経口補水液を1本準備して良かったです。
 ・残雪は朳差岳山頂手前の長者平辺りに残るだけでした。軽アイゼンは持たないで登りました。