会山行紀行文 2021年
11/29(月)
晴れ
新潟町あるき・下町
その@
参加者 (紀行文) 2052 M/T
 担当リーダー 2052 M/T
(男性2名・女性16名) (写真) 2052 M/T
≪コースタイム≫
新潟駅南口タクシー乗り場(9:00)=みなとぴあ(9:15-9:45)…湊稲荷神社…金刀比羅神社…願随寺…開運稲荷神社(10:50-11:05)…入船地蔵尊…日和山・住吉神社…吉祥院…秋葉神社…大橋屋本館…旧小澤家…「魚や片桐寅吉」昼食(12:30-13:30)=新潟駅南口タクシー乗り場(14:00)
≪紀行文≫
〜〜〜歩いて、食べて下町の魅力をお土産に〜〜〜

 新潟駅南口タクシー乗り場に集合、タクシーに分乗し「みなとぴあ」向かいました。

 「みなとぴあ」で3人のガイドさんと挨拶を交わし、3つのグループに分かれての出発です。
 私たちのグループは女性のガイドさんで、話し方が平野レミさんにそっくり。とても愉快な町あるきになりました。

 「みなとぴあ」は新潟市歴史博物館、旧第四銀行住吉町支店、旧新潟税関庁舎、石倉と4つの建物の総称です。

 新潟市歴史博物館はNEXT21の場所にあった2代目新潟市庁舎を模したもの、旧第四銀行住吉町支店の柱にある「輝き」マークは、柿の実を横に切った時のみずみずしさが前途を祝しているように見えたからが由来だそうです。がってん!
出発前に集合写真
ガイドさんの紹介 旧新潟市庁舎をもした新潟市歴史博物館  旧新潟市庁舎のスケッチ絵 
ギリシャ風建築を取り入れた
旧第四銀行住吉町支店
 当時の船付場を復元 青柳橋跡の説明 

 湊稲荷神社は道楽稲荷ともいわれ、「願懸け高麗犬」が有名です。港が賑わっていた昔、船乗りが遊びに来ることを願う町の女たちは、西風が吹いて船が足止めされるよう高麗犬の頭を西に向け願をかけたことが始まりのようです。台座に鎮座している狛犬は三代目、二代目は神社内に安置されています。はて、一代目はどこに?この狛犬、ご利益がなかったら蹴飛ばしてもよいそうで、堀に沈んだそうです。その辺を掘ると出てくるかもという話でした。初代万代橋を架けた八木朋直も「下の新地の道楽稲荷わしも二三度だまされた」と新潟甚句に歌っています。
湊稲荷神社にお詣り 三代目の願懸け高麗犬 八木朋直の歌碑

 金刀比羅神社は新潟の回船問屋が出雲沖で暴風雨に遭った際、金刀比羅大権現が現れて救ってくれたことに感謝して創建されました。ここにも願い事を叶える「足止め狛犬」があります。麻紐で狛犬の足をしっかり縛ると願いが叶うそうです。願いが叶ったら麻紐を切るそうだが、足から顔まで巻かれた麻紐はかなりの厚さになっていました。ご利益の「止め事」は禁酒、禁煙、夜遊びとなかなかなかご利益です。
新潟市の文化財「難船彫刻絵馬」) 「難船彫刻絵馬」の図  難破の様子の絵 
金刀比羅神社 足止め狛犬  撫でると治る「気吹(いぶ)き観音」 

 神社めぐりが続いた後は、願随寺に到着。開港の折、来航した外国人を応接した場所でした。墓所には石油王新津家の大きなお墓があります。そこからは軒下の細い路地を通りました。この道はガイドさんならではの案内、町あるきの面白いところです。

 次は、開運稲荷神社。長岡藩が米蔵鎮護のため関屋に建てたものを現在地に移転したものです。社殿に安置された左のキツネは口に米蔵のカギをくわえ、右のキツネは球をくわえています。参道には出雲石で作られた「こんこん様」が祀られています。「こんこん様」の両足に手を置き、自分の額にいただき祈願するとご利益があるそうです。でも、「こんこん様」の足はずいぶんとすり減っています。この界隈は昔遊郭があった所、「こんこん様」は多くの遊女の救いであったのかもしれません。
開運稲荷神社 カギをくわえたキツネ   願いを叶える「こんこん様」

 1718年、丹後の国の桶屋船が佐渡に停泊中、新潟に行こうとした僧の乗船を断りました。その船が新潟の湊に着く直前に止まってしまい、船を調べると、船の後ろに石地蔵があるのに気付き、船夫が海に投げ捨てました。すると船は全く動かなくなり、この石地蔵をもう一度引き上げたら、入り風が来て無事、湊に入ることが出来たそうです。その石地蔵が入船地蔵尊の始まりと言われています。本堂、千体地蔵堂には七寸五分(約22p)の金色地蔵尊が隙間なく安置されており、それは見応えのあるものでした。ガイドさんの手配のお陰で、本堂に入り本尊を間近で見ることができました。
入船地蔵尊 本堂の内  ご本尊の石地蔵 
欄間の賽の河原 千体地蔵堂の内  六地蔵 

 由一の登山は標高12.3mの日和山です。頂からは真っ白な飯豊連峰に「わ〜、きれい!」、朝日連峰まで見えました。かつて、漁師や海運業者はこの山頂に毎日登り、日和見(天気の状況をうかがうこと)をしたり入港する船の見張りをしたそうです。日和山はこの日和見から名付けられたそうです。360度の眺望を楽しみ下山。
標高差12.3mの日和山登山 山頂の住吉神社 山頂にある方角石

 吉祥院は北洋漁業で財をなした片桐寅吉が建立した私寺、魚を供養する観音像は魚を持っていました。珍しい観音様です。 火伏の神をまつる秋葉神社、国の有形文化財の大橋屋本館、旧小澤邸をめぐり昼食処「魚や片桐寅吉」に到着。
 「魚や片桐寅吉」は築117年になる古民家で国の有形文化財になっています。福沢諭吉直筆の書を眺め、趣のある座敷で美味しい海鮮丼を頂きました。

 歩いて、食べて下町の魅力をお土産に帰路に着きました。
片桐寅吉私寺の魚供養塔   火伏の神を祀る秋葉神社 国の有形文化財・大橋屋本館 
珍しいダクト  本町市場 新潟市文化財・旧小澤邸 
船(和船の船べり)を模した屋根 「自由立不自由中」と書かれた福沢諭吉の書 美味しかった海鮮丼