会山行紀行文 2020年
1/8(水)
雨、曇り一時晴れ
善光寺七福神巡り
参加者 (紀行文) 2052 M/T
No−T1 グレード:E 52名 (俳句) 557 T/K
 担当リーダー 2052 M/T (男性9名・女性43名) (写真)2051 S/T 2052 M/T
≪コースタイム≫
新潟駅南口(7:10)=信濃町IC=長野駅善光寺口(10:50)…かるかや山西光寺…大国主神社…十念寺…往生院…旧御本陣藤屋
…昼食(12:30-13:30)…西宮神社…世尊院…善光寺(14:00-15:00)=信濃町IC=新潟駅南口(18:00)
≪紀行文≫
〜〜〜福・福・福の善光寺七福神めぐり〜〜〜

 一年の招福開運を願っての善光寺七福神めぐりです。七福神は善光寺の創建以来1,400年以上の歴史を持ち、表参道に沿って配置されています。その為に、七福神をめぐるだけではなく、善光寺の縁起や歴史、善光寺を中心に作られた町並みの見聞もでき、大変内容の濃い一味ちがう七福神めぐりになりました。

 5つの班に分かれ、ガイドさんの案内で長野駅を出発。駅前で善光寺の方向を向いて立っている如是姫(にょぜひめ)像の説明を聞きました。はるか昔、不信心で強欲な長者が如是姫の病をお釈迦様に助けてもらい、その後、改心し一光三尊像を作り信仰に努めたそうです。数百年後、その像が日本に渡来し、本田善光が信州へお連れしたのが善光寺の縁起になるそうです。

 長野駅は「弥陀の十八願」にちなみ、善光寺本堂から十八丁の場所に作られたそうです。駅からの表参道の両側に一丁(109m)ごとに置かれた丁石が置かれています。善光寺を中心の町作りの一端を知ることができました。

 一番目の七福神はかるかや山西光寺の寿老人です。
 かるかや山西光寺「絵解き」の寺で知られ、その境内に寿老人が祀られています。寿老人は、長寿を象徴した神様で、老子が天に昇って仙人になったとも伝えられ七福神の長になります。鹿を侍り、杖の巻物には長寿の秘訣が一杯入っています。左手の宝珠は桃、生薬の玉と言われ、大酒のみだったそうです。

 (俳句)越後路に雪なき年の福参り (俳句)信濃路の七福参り雨晴るる (俳句)街中の馬頭観音冬の草
 (俳句)冬の苔絵ときの寺の寿老人 (俳句)街道に太き〆縄大黒天

 ガイドさんの紹介  如是姫(にょぜひめ)像  丁石の説明
 寿老人の祀ってある西光寺  西光寺由来の苅萱同心と石堂丸 七福神の長、寿老人
趣のある街並み 郵便局前の手紙の木 長野オリンピックに因んだ白ポスト

 二番目の七福神は大国主神社の大黒天です。
 大国主神社は西山街道沿いに建てられ、門前町への西の入り口になり、多くの参詣者を迎え入れてきたそうです。大黒天はインドの神ですが、日本に入って来て大国主命と習合しました。農産、福徳、子孫繁栄の神です。4日〜15日は新春七福神巡りの期間になり、戸の格子の間から大黒天を覗いてみることができました。
大黒天の祀ってある社 格子の間から大黒天を覗く 図を使っての説明

 三番目の七福神は十念寺の福禄寿です。
 十念寺は秋葉神社と同じ境内にあります。秋葉神社は火伏の神、天狗といわれ幸福や財産を司ることから、福禄寿と結びついたとされています。福禄寿は白の鶴を侍らせ、手にはお経の巻物を持ち、幸福、財運、長寿を授ける神様です。

 四番目の七福神は往生院の宇賀弁財天です。
 こちらの弁財天は宇賀弁財天と言い、この宇賀は財を施す意味になります。弁才天は、七福神の中で唯一女性の神様で、琵琶を弾く姿から芸能の神としても信仰されています。宇賀弁財天のある権堂は花街、その土地柄もあり多くの芸妓から信仰を集めていました。

 (俳句)冬うらら源氏ゆかりの福禄寿 (俳句)古りし堂四手新しき弁財天
 十念寺の福禄寿 ご利益のある出世大仏   往生院の宇賀弁財天
七福神のスタンプ台 歌舞伎座風の北野文芸座 美しい黒瓦と白壁の町並み

 五番目の七福神は旧御本陣藤屋の布袋です。
 御本陣藤屋は、江戸時代、大名や旗本、幕府の役人らが泊まる「本陣」と呼ばれる旅館でした。現在はレストラン「THE FUJIYA GOHONJIN」として営業しています。善光寺七福神めぐりの中で、唯一、寺社ではない朱印所になっています。布袋様は中国に実在したお坊さんです。いつも大きな袋を背負っていたので、その名で呼ばれ、ふくよかで円満な姿から福の神として信仰されています。

 昼食は宿坊ランチ一位になっている淵ノ坊で精進懐石を食べました。どの料理も美味しかったですが、その中でも椎茸あんの蒸し物「満月」、赤飯をとろろで食べる「石餅の花」は珍しく大変美味しかったです。ガイドさんより「人気の宿坊なのに、よく予約が取れましたね。」と言われました。美味しい昼食に、福を得ることができました。宿坊前で、集合写真を撮って残りの七福神に出発。

 (俳句)ひいらぎの葉の青々と布袋さま (俳句)門前の精進料理芹くわい
 
 布袋様の祀ってある旧御本陣藤屋
 布袋様を写真に撮って  善光寺名物七味唐辛子店  善光寺参道を歩く
  「新潟楽山会ご一行様」の歓迎板 風情ある食事処の玄関 食事処の正月飾り
精進懐石を頂きま〜す!
品数一杯の精進懐石料理  宿坊前で、集合写真

 六番目の七福神は西宮神社の恵比寿です。
 恵比寿様は漁業の神様ですが、商いの神様として信仰されています。七福神の中で、唯一日本の神様です。恵比寿像の前には銭洗いの水槽があり、お金を洗ってご利益をお願いしました。銭洗いのことをこちらでは「およべっさんの銭洗い」と言うそうです。

 七番目の七福神は善光寺の境内にある世尊院釈迦堂の毘沙門天です。
 新春七福神巡り期間中のため、世尊院釈迦堂のご本尊である釈迦涅槃像は御開帳されており、お参りすることができました。釈迦涅槃像は等身大の像で、国の重要文化財に指定されています。そして古多賀浜(直江津港)に流れ着いた巨大な流木の中に納さめられていたそうで、新潟とご縁のある仏様でした。毘沙門天はその枕元に安置され、仏の世界の北方を守っている神様になります。最後は、七福神めぐり8番に当たる「善光寺(本堂)」にお参りし、善光寺七福神めぐりは満願となりました。

 (俳句)寒の水銭洗ひをり恵比寿さま (俳句)雨しとど毘沙門天の福参り (俳句)雨に陽にきびきびガイド福参り

 西宮神社の恵比寿様  銭洗いのある恵比須様  ご利益は?銭洗い
 タイムスリップしたような宿坊街  細小路を通り抜け   大本願の入り口
善光寺本尊を背負った本田善光 工事中の仁王門内 阿形(あぎょう)の仁王像
 吽形(うんぎょう)の仁王像  毘沙門天のある世尊院  善光寺詣りで満願成就

 午後、雨が降り出しましたが、これは「降り込む」と言われ縁起が良いことになるそうです。幸いにもお天気に恵まれ、七福神と善光寺の福を頂き、最後は「降り込む」まであり、とても縁起の良い初トレッキングになりました。
 T/Kさんの俳句「信濃路の七福参り雨晴るる」で一年の開運を祝いたいと思います。