会山行紀行文 2020年
9/19(土)
小雨後曇り
(もんないだけ)
門内岳
(梶川~丸森尾根)
1887m
参加者 (紀行文) 2232 S/K
2名
(男性2名) (写真) 2232 S/K
≪コースタイム≫
飯豊山荘(5:25)…湯沢峰(6:55)…梶川峰(8:55-9:05)…扇ノ地紙(9:45)…門内岳(10:05)…門内小屋(10:10-11:05)…扇ノ地紙(11:25)
…地神山(12:00)…地神北峰(12:20)…丸森峰(12:45)…登山口(14:55)
≪紀行文≫
~~~やり残した宿題のコースを歩いて来ました~~~

 3年前の9月、飯豊の梶川尾根から丸森尾根の周回に挑戦しましたが、天候に恵まれなかったこともあり梶川峰までしか到達出来ませんでした。このコースをもう一度歩きたいとその時から思い続けていて、時期も同じ9月に再度挑戦することにしました。周回を主目的として、時間と体力に余裕が有れば門内岳のピストンも追加したいと考えていました。

 登山口のある飯豊山荘に着いても小雨は予報通り降り続いていて、3年前と同じです。前回は出発を躊躇しましたが、今回は迷わずに出発します。予報では雨も数時間で上がり、その後回復に向かう予定です。カッパの上着を着込んで、5:25に飯豊山荘を出発しました。準備にヘッデンは使いましたが、出発の時間には要らない明るさでした。

 登り口からいきなりの急登で歩き出してすぐに汗が出てきて、外からも内からも濡れます。岩交じりの急登で、ロープのある岩盤の所は慎重に通過します。歩き出して1時間ほどで雨は止んできましたが、その代わりに強い風が出てきました。カッパは脱ぎたいのですが風があって体を冷やさない為に脱げませんでした。

 6:55湯沢峰着。雨は上がりましたが低い雲が垂れこめています。前回展望が無かった滝見場からは、稜線は雲に隠れていますが、石転び沢の出会いから上部を望むことが出来ました。すごい急斜面に見えます。左の梅花皮岳からまっすぐ下に落ちるほん石転び沢も判りました。
6:55 湯沢峰着、雨が上がりました 7:25滝見場着 滝見場からの石転び沢、すごい急斜面

 五郎清水で今日初めての登山者に会いました。ダイクラ尾根を登った満足感を語ってくれました。ダイクラは雪が消えて暑くない今頃が良いとの事。稜線は風が強いとのアドバイスも頂きました。

 急登の途中から見上げると3本カンバが目に入りました。これを過ぎれば急登も少し緩み、梶川峰も近くなります。途中に越後駒で覚えたコゴメグサを見つけました。
ようやく3本カンバが見えてきた 3本カンバからの石転び沢 コゴメグサを見つけました

 8:55かなり?遅れてようやく梶川峰に着きましたが、急登に耐えかねてか足が攣りそうです。出来る対策をすべてやる事にしました。どれが効いたか判りませんが、それ以降は少し楽に歩ける様になりました。
 登山道の左手に梅花皮岳と北股岳とその鞍部に梅花皮小屋、右手は地神山と下山を予定している丸森尾根を望むことが出来ました。3年前は見ることが出来なかった展望です。マツムシソウが咲いていましたが、終盤の様で花弁が一部落ちていました。
8:55 梶川峰着、奥は梅花皮岳と北股岳 扇ノ地紙方面、なだらかな登山道 マツムシソウ、もう終盤の様です
左:梅花皮岳と右:北股岳 右手は地神山 下山予定の丸森尾根

 扇ノ地紙には予定よりも早く到着しました。足攣りも少し緩和され、これなら門内岳往復も出来そうです。風が強い事もあり、門内小屋でお昼にした方が快適そうです。
 分岐から20分程で門内岳山頂に到着です。お花がきれいと言われるギルダ原方面は少しガスに覆われています。胎内尾根の二ツ峰はここから見ても尖がっていました。台風並みの強風が新潟側の西から吹いていて、とても長居は出来ませんでした。
9:45 扇ノ地紙着、門内岳に向かいます 前方に門内小屋と門内岳 10:05 門内岳着
門内山頂からのギルダ原・北股方面 胎内尾根の二ツ峰と一の峰 地神山方面

 門内小屋に戻って昼食とします。小屋は貸切りで、頼母木小屋と同じような作りになっていてトイレは外の別棟です。気温も相当下がっている様で吐く息が少し白くなります。カッパズボンを履き、上はカッパの下にもう一枚着込んで寒さ対策をします。

 出発準備をしていると登山者が一人入ってきました。足の松尾根を登り、これから北股岳を越えておういんの尾根を下り湯の平山荘に泊まる予定だそうです。すごい健脚です。湯の平から先の北股川の渡渉に備えて、履物は沢対応でした。

 門内小屋からは、目の前が門内沢です。右手の尾根の先端が合流部で、石転びの出会いの様です。振り返れば、北股岳が大きく見えていました。
 小屋から門内沢を覗き込む 北股岳と左は門内沢、左奥は梅花皮岳  どっしりとした梶川峰

 扇ノ地紙からは、登ってきた梶川峰のどっしりとした姿を見ることが出来ます。少し道を間違って藪こぎをして登山道に出た所で、丸森尾根を登ってきた2人の登山者に会いました。藪こぎをしていたのでビックリされたようです。

 地神山頂からは、梶川尾根の向こうに飯豊本山とダイクラ尾根が見えています。北側には地神北峰があり、両サイドが切れ落ちていて尖がって見えます。丸森尾根は北峰の向こう側でここからは見えないようです。
 扇ノ地紙のアオノツガザクラ  地神山頂からの飯豊本山とダイクラ尾根  地神山頂からの地神北峰

 地神北峰から左手には、頼母木山から頼母木小屋へと続く稜線とその奥に朳差岳が見えました。頼母木山から向こうは何度も歩いた稜線です。頼母木山頂には登山者の姿も確認できました。
 12:20丸森尾根を下ります。岩がゴロゴロした歩きにくい急坂を慎重に下ります。ほとんど下り一辺倒の尾根ですが、丸森峰で少し平らになりその先も転がる様に下ります。
 1020m地点に夫婦清水があり、すぐ近くの様ですが寄らずに先へ進みます。
 地神北峰からの頼母木山と奥に朳差岳  丸森尾根を下る、歩きにくい  途中で見つけたトリカブト

 740mのコルを過ぎて少し登り返した所が765m峰です。少し下ると飯豊山荘の屋根がかなり下の方に見えました。屋根は徐々に近づきますがなかなか着きません。
 梶川尾根も急登ですが丸森尾根はそれ以上に思えて、登りには使いたくない尾根だと思いました。
 途中に両手を使って降りる岩場もありました。慎重に下って、ようやく登山口に14:55到着です。地神北峰から2時間35分かかりました。
 飯豊山荘の屋根が見える  両手を使って降りた岩場  14:55 無事登山口に下山

 帰路、梅花皮荘で汗を流して帰りました。
 今日の成果は、行動時間=9時間36分、歩行距離=14.5km、累積標高差=1760m。

 タフなコースを歩き通すことが出来、満足感一杯の山行でした。3年前にやり残した宿題をようやく終えることが出来た気分です。