会山行紀行文 2020年
9/12(土)
晴れ後曇り
(えちごこまがだけ)
越後駒ヶ岳

2002.7m
参加者 (紀行文) 2232 S/K
4名
(男性2名・女性2名) (写真) 2232 S/K
≪コースタイム≫
枝折峠(6:20)…明神峠(6:45)…道行山(7:30−45)…小倉山(8:45)…駒の小屋(10:00)…山頂(10:15−25)…1980m地点(10:35−11:25)
…駒の小屋(11:35)…小倉山(12:35)…道行山(13:10)…明神峠(14:05)…枝折峠(14:25)
≪紀行文≫
〜〜〜展望と山格の素晴らしさを感じた山行でした〜〜〜

 越後駒ヶ岳は、以前に駒の湯から小倉山を経由して登った事はあるのですが、遠い昔の記憶で定かではありません。天気のいい日には自宅近くや通勤途上からも眺めることができ、ずっと前から登ってみたいと思っていた山です。

 この山は調べるといくつか問題があるようです。一つは日影が少なく夏は熱中症多発の山らしい事。二つ目は枝折峠の駐車場が混む心配。三つ目は前半の枝折峠から小倉山までアップダウンがあり、復路の疲れた時にこれを越える必要がある事などです。

 今年7月後半、暑さが本格的になる前に一度計画しましたが都合が合わずに先送りしました。暑さが少し収まったこの時期なら熱中症のリスクも少ないと再度計画。都合がつくのは平日ではなく土曜日なので、駐車場対策として少し早めに出発する事とし、ダメな場合は枝折峠を越えた銀山平側の退避スペースに駐車する作戦です。

 6時頃の枝折峠は、心配した通りその手前から既に多くの車が路駐していました。作戦通り峠を越えた所に空きスペースを見つけ何とか駐車することが出来ました。関東圏からの車も多く、お花や紅葉の季節でも無いのにかなり多くの人が登っているようです。

 天気予報は終日晴れ予報で雨の心配は無いようです。風も適度にあり、標高1000mの枝折峠は暑くも寒くも無く登るには丁度いい感じです。日焼け予防の対策をして、6:20枝折峠を出発しました。歩き出してすぐに奥只見湖の一部と荒沢岳が左手に眺められます。登山道がある銀山平からの尾根も確認できかなり急峻に見えます。登山道の前方には目指す越後駒ヶ岳見えて、かなり遠くに感じられました。登り初めから山頂が見える山はそう多くはないと思います。
6:20 枝折峠から登山開始 荒沢岳が左手に大きい 遠くに目指す越後駒ヶ岳
観音様がお見送りです 明神峠、駒の湯へ下る銀の道 近づく越後駒ヶ岳、立派な山です

 明神峠を通過し、展望がいい道行山山頂に向かいます。山頂からは少し近づいた越後駒がすごく立派に見えます。右手は上下権現堂山と唐松山、毛猛山塊とその奥に平らに見える守門岳が確認できます。季節の果物とお団子を頂きエネルギーを補充します。
道行山の山頂は、左へ数分登る 山頂からの上下権現堂山と唐松山 右手に毛猛山塊と奥に守門岳
8:15 小倉山通過、影も一緒です 百草ノ池、ここから急登が始まる 左は前駒、右奥は山頂方面

 小倉山を過ぎた百草ノ池から本格的な急登が始まり、標高差200m程を登ると前駒に着きます。少し平らな岩場の斜面になっていて休憩に最適です。ここからはこれから歩くルートが手に取る様に見え、駒の小屋から山頂に向かう登山者も見えます。前駒を少し過ぎた岩場に咲いていたコゴメグサを教えてもらいました。変わった形をしていて黄色い斑点が特徴でしょうか。
前駒からの中ノ岳 山頂方面、小屋とその先に登山者 岩場に咲くコゴメグサ

 岩場の急登を登りきると駒の小屋に到着します。前の広場からは歩いてきた稜線が一望できます。ジグザグの稜線になっていて前駒、小倉山、道行山、明神峠とその奥に銀山平が望めました。素晴らしい展望です。広場には沢山の登山者がいたのでとても長居はできませんでした。
10:00 駒の小屋着、多くの登山者 歩いてきた登山道、奥は銀山平 稜線分岐、右:駒、左:中ノ岳

 10:15山頂着。歩いてきた稜線の向こうに中ノ岳が大きく見えます。八海山方面から守門岳にかけては、残念ですが少しガスに覆われていて展望が今一です。それでも雲の下に魚沼平野と米山を確認することが出来ました。駒の小屋と同じでここも登山者が沢山。ゆっくり展望を楽しみたい気持ちを抑えて早々に山頂を後にします。
 10:15山頂着、中ノ岳が大きい  八海山は雲の中でした  魚沼平野と奥は米山

 稜線の分岐から中ノ岳方向に少し進んだ所がお花畑なっていて、2名ほど先客はいましたがここでお昼としました。
 景色を眺めながら涼風に吹かれて至福の時間を過ごしました。少し寒いくらいです。展望が素晴らしい所で、左手には小屋から前駒へ下る稜線、稜線の奥には未丈ヶ岳と日向倉山。何年か前の残雪期に未丈ヶ岳に登って、目の前の越後駒に感動したことを思い出しました。正面に荒沢岳とそれに連なる灰ノ又山、右手には中ノ岳が展望できますが山頂は雲の中です。残念ながら巻機山や谷川連峰は見えませんでした。少しだけ八海山が姿を見せてくれました。越後三山の縦走路も確認しました。中ノ岳の登りがかなり急に見えますが、それ以上に中ノ岳と八海山の間が深く切れ落ちていました。途中のオカメノゾキは悪路と聞いていますが、体力的にも相当タフなコースに見えました。縦走のイメージではなく、別々の山を連続して登る様にも思えました。
 駒の小屋から前駒へ下る稜線  中ノ岳、巻機・谷川方面は展望なし  八海山がようやく姿を見せてくれた

 11:25に下山を開始。駒の山頂にはまだ沢山の登山者がいました。
 越駒山頂には沢山の登山者が  駒の小屋に向かって下山  遥か下に、百草ノ池

 14:25、ちょうど3時間で枝折峠に到着しました。下るに従って暑さを感じましたが、真夏ほどではなく、曇り空にも助けられて順調に下山することが出来ました。小倉山から先は何度もアップダウンを繰り返しますのでペース配分と心の準備が必要と思いました。
 秋の気配、奥は荒沢岳  上下権現堂山の奥に弥彦山と角田山  自宅近くからの越後駒ヶ岳と八海山

  今日の活動時間=8時間18分、歩行距離=16.8km、累積標高差=1520m。

 越後駒ヶ岳はとてもいい山です。山自体が立派で、展望がとても素晴らしいと思いました。深田さんは百名山の選定理由の第一に「人格ならぬ山格のある山」を挙げていますが、その山格の素晴らしさを感じた山行でもありました。満足感一杯の楽しい山行でした。

 帰宅の途中で、今日登った越後駒ヶ岳が見えたので、車を停めてカメラに収めました。やはり中ノ岳と八海山の間は相当切れ落ちていて離れて見えました。