会山行紀行文 2019年
10/27(日)
雨のち曇り
安全登山講習会
救急法講習会
於:吉田東栄町自治会館
参加者 (レポート) 2011 Y/O
No− グレード:  28名(楽山会9名)
県山協主催  (男性6名・女性3名) (写真) 2011 Y/O
≪プログラム≫
(午前の部)「普通救命講習」講師 燕市消防本部 救急救命士3名
(午後の部)「遭難事例から学ぶ安全登山の心構え」  講師 県警山岳遭難救助隊長 玉木大二朗氏
       「実技・搬送法」 実技講師 遭対委員 中村政道氏
≪レポート≫

 確か過去には1〜2度AEDの使用講習を受けた記憶はあるものの、山でもし、いざという時にとっさの判断と対応が取れるものか。いつも不安を抱えていたので、いくらかでも払拭出来ればと思いで講習会に参加させてもらいました。

 午前の部

 〔救急救命の手順〕ケガ人を発見したら先ず優先してやること
  @周囲の安全を確認する。−落石、雪崩、転落、滑落、水流の安全を確認してから近づく。
  Aケガ人の反応(意識)を確認する。−ケガ人の耳元で「大丈夫ですか」と呼びかけ、肩を叩く。
  B助けを求め、協力者が駆け付けたら「あなたは119番へ通報願います」「あなたはAEDを持ってきてください」と具体的に依頼する。
  Cケガ人が「普段通りの呼吸」をしているか。−そばに座り、10秒以内で胸や腹部の上り下がりをみて判断する。−「呼吸なし」を確認。
  D「普段通りの呼吸」なしの場合、心停止と判断し直ちに胸骨圧迫を開始する。−胸の
   左右真ん中にある胸骨の下半分を重ねた両手で、強く(約5cm胸が沈むまで)、速く(100〜120回/毎分)、中断せず絶え間なく続ける。
  E30回胸骨圧迫が終わったら、気道確保して人工呼吸を行う。−(頭部後屈あご先挙上法)片手をひたいに当て、あご先に指2本を当て
   頭を後ろにのけぞらせてあごを挙げる。(口対口人工呼吸)鼻をつまみ、感染防止用シート(ハンカチも可)をかけて息を1秒吹き込み
   ケガ人の胸が上がるのを確認する。一旦口を離し、同じ要領でもう一回吹き込む。
   胸骨圧迫と人工呼吸を30:2のサイクルで、救急隊員と交代するまで続ける。

   〔AEDの使用〕心肺蘇生対応中にAEDが届いたら、同時に使う準備を始める。
  @電源を入れる。−電源をONにしたら、以降は音声メッセージと点滅ランプの指示に
   従って操作をする。
  A電極パッドを貼る。−ケガ人の衣服を取り除き、胸をはだける。電極パッドの袋を
   開封し、パッドをシールからはがし胸の肌にしっかりと貼る。
   位置は胸の右上(鎖骨の下)と胸の左下側に貼る。アクセサリーやペースメーカーは
   避けて貼る。
  B心電図の解析―電極パッドを貼りつけると「体に触れないでください」と音声メッセージ
   が流れ、自動的に心電図解析が始まる操作者は「皆さん離れて!」と注意を促す。
  CAEDが電気ショック必要と判断した場合、音声メッセージに従い操作者はショック釦を
   押す。「ショックは不要です」の音声メッセージが流れた場合は直ちに胸骨圧迫を再開する。
   以後は心肺蘇生とAEDの使用の手順を約2分間おきに救急隊員と交代するまで繰り返す。

 〔気道異物の除去〕と〔止血法〕
 「大丈夫ですか〜」と呼びかけ
 胸骨圧迫を開始  胸骨圧迫はこの辺りに  胸骨圧迫は掌の下部で押す 
気道確保の図解   気道確保を実践 鼻をつまんで人工呼吸 
 マウストゥーマウスで呼気を送る
胸骨圧迫:人工呼吸は30:2のサイクル   AED準備中 胸骨圧迫は休まず
AEDパッドを貼る  胸骨圧迫は休まず 参加者実践
参加者実践  患部を強く押して止血 腹部を突き上げ異物を吐かせる

 午後の部
 「遭難事例から学ぶ安全登山の心構え」と「実技・搬送法」
ツエルト利用で担架 ザック利用で担架、雨具で楽さを工夫

 〔感想〕
 体験的に心肺蘇生法の胸骨圧迫は実に難儀で、一人だけで続けられるものではありません。山中でもし、その時に立ち至った場合、同行の仲間が交替的に連続して胸骨圧迫を続けられたなら何と心強いことだろうかと切実に思いました。
 山は危険がいっぱい。熟年登山を趣味として続ける以上、危険と向き合うのは宿命かもしれません。その時に遅れをとらぬよう、スキルを維持出来ていられるよう繰り返し、次回も救急法受講に参加したい。またその時は会の他の仲間も誘ってスキルを共有したいと思いました。(おわり)