会山行紀行文 2019年
7/13(土)-14(日)
小雨とガス
(ごりゅうだけ)
五竜岳

2814m
参加者 (紀行文) 2044 S/H
3名
(男性3名) (写真) 2044 S/H
≪コースタイム≫
≪7/13≫
村松(5:00)=三条燕IC=糸魚川IC=八方ロープーウェー乗り場(8:30)≒八方池山荘(9:00-9:20)…八方池(9:50)…丸山ケルン(11:20)
…唐松岳頂上山荘(12:40)…五竜山荘(16:00)
≪7/14≫
五竜山荘(6:30)…五竜岳(7:40)…五竜山荘(9:00-9:30)…アルプス平(14:00)≒エスカルプラザ=八方ロープーウェー乗り場=八方の湯
=糸魚川IC=村松(19:20)
≪紀行文≫
〜〜〜景色の何もない登山でしたが、これからの厳しい山行のトレーニングになった〜〜〜

 毎年5月の連休と夏には友人とアルプスに行くと決めていた。みんな仕事も家庭もあるので休みが一緒にとれないことが多い、それで今年の夏は7月13日、14日とあらかじめ決めていた。ところが天気予報が良くない。中止にすれば来年までお預け、それでは申し訳ないと行き先を二転、三転させて結局は五竜岳にしようと、前の日に予約必須の五龍山荘に連絡を入れ、登山届も用意した。直前にK君が都合悪くなり3人での山行となった。
 車を走らせてから、こんな天気なら唐松岳経由にしないかと申し出があり、また変更、遠見尾根を登る予定が唐松岳山荘経由となった。
 登山届も書き直しだ。まあ、これ以上天気が悪くなれば予約必要のない唐松山荘に泊まればと車を走らせたのでした。また残雪の状態が不明だったので軽アイゼンは準備していました。

 朝の白馬のホテル街は3連休にもかかわらず、駐車場も空いていて閑散としていた。景気の悪さがこんなところにも出ていた。
 我々のロープーウェーの乗り場ではタッチの差で乗り場の駐車場に入れることができなかった。しかたなく隣の有料駐車場に車を入れロープーウェーの乗り場へ、そこで登山届を出して片道チケットを買った。
 この日は6時半からロープーウェーが運転していたので待つことなく乗れた。また天気が悪いので登山をやめた人も多いのかもしれない。

 ロープーウェー、リフトと乗り継ぎ、霧の中の山頂駅に着いた。
 景色が何も見えない登山なんてテンションが落ちる。3連休だというのに人の賑わいがイマイチ。こんな日は雨に濡れて元気な花を見ながら歩こうと足を進めた。アルプスの花が一番多く咲くのは7月後半のこの時期だからだ。
 それでも八方池まで来ると多くの人で賑わっていた。そこから先は登山者専用の道、時々雪道にもなるがアイゼンは必要ない。足場に階段が作ってあったり、大きな足跡があったりと歩くのに不便はない。
リフト終点、周りにガスが立ち込めている 木道を歩く 八方池

 やがて丸山ケルンに到着、本来なら景色のいいところ、でも三人ともこの山には少なくても5回以上は来ている。今更、ここからの景色を見なくても落胆はない。

 重い荷物を背負った登山者とすれ違ったので、どこからと聞いてみると五竜からだと、それなら牛首の雪の状態はと聞くと、雪はなくなったと聞き安心した。
 シラネアオイの群生地  雪の上を歩く 
丸山ケルン

 さらに進むと山荘前の岩場に到着、夏はこの岩場をトラバースするが、この時期はまだトラバースできない。雪がないと危ないところではないが、今年の5月初めにここから4人が滑落した。たぶんアイゼンが足に絡み、凍った岩から滑ったのか、我々も5月3日にここに来る予定だったが、その日の朝の8時半にロープーウェーの乗り場まで来て、強風のためリフトが動いていないと知らされ別の山を登ることに変更させられた。

 やがて唐松岳頂上山荘に着いた。山荘前で休憩していると誰も五竜岳のほうへ行く様子がない。ガスで視界はないが、風もなく雨も降っていない。よし今なら牛首の鎖場も意外と早く超えられそうと五竜岳に向かった。
山荘手前の岩場(冬道 夏場はトラバースルート) 今年の5月2日にここから4人滑落(内死者1名) 唐松山荘

 しかし歩き始めて鎖場に来ると、若い初心者のような団体が前を遮った。「先に行きますか。」と言われても、こんな危険なところしばらく後に付きながらすれ違いのできるところまで待つことにした。
 ずいぶん時間がかかったが、その団体を追い越して急な下りを、これでもか、これでもかと下った。そして今度はその登り返し、いやいや疲れました。五竜山荘がガスの中に見えてきたときは、さすがにホットしたのでした。
牛首の岩場 鎖に命綱をつけて歩行する人たち まだまだ下る

 この日の五竜山荘はほぼ満員、それでもかけ布団は一人一枚、夕食は3回目、炊事場でビールを飲んで夕食を待ちます。

 この日も若い登山者がほとんどで、我々が一番年配かも、それと若い女性の単独者も多かったようでした。

 夕食には名物カレーを、もちろんお替りもして夕食の後はすぐに寝てしまったのでした。

 玄関に翌日の天気は雨との記載がありました。
 五竜山荘  山荘前広場
山荘内 夕食の名物カレー 夕食風景

 翌日、前日の夜に降った雨も小降りになり、とりあえず山頂に行こうと朝食の後、風が収まるのを待って出発です。

 濡れた岩場の登り、思ったより時間がかかります。
 途中、単独の登山者2名とすれ違いました。聞くといずれもキレット小屋から来たと、時間は3時間かかったと、早い、普通なら4時間の距離なのに。

 我々もようやく山頂に到着、景色はまるでナシ、でも雷鳥が一羽、我々の足元に来て、グルグル歩き回ります。逃げません。きっと誰かが餌をやって、それに慣れっこになり餌を期待しているのでしょう。でも餌をやってはいけません。
朝食 五竜岳山頂 雷鳥

 しばらく休憩のあと、雷鳥に別れを告げて、下山にかかります。滑らないように気を付けて、五竜山荘でしばし休憩、暖かい200円のコーヒーを飲んだのでした。

  それから長い長い遠見尾根を下るのでした。途中すれ違った登山者は翌日が休みだというのに10人もいませんでした。

 やはり遠見尾根は登る尾根ではないのですね。でも前の日、炊事場で一緒になった若い女性、この遠見尾根を4時間で登ったと、我々の下りの時間より早いのでショックでした。
 五竜山荘、雨が大降りに 五竜山荘名物Tシャツ(山が好き、酒が好き)
雪の残る道を下る   鎖場の下り 下りロープーウェー乗り場 
 
 景色の何もない登山でしたが、私はこれからの厳しい山行のトレーニングになったし、他の二人もまた一つ百名山が増えたのでよしとしましょう。そうそう今回登れなかったK君は今度二人のうちの誰かと一緒に登ったらいいと提案しました。でももうこの山はいいと、でもね、家に帰って3日もすれば、また登りたい、そんなものですよ。

 こうして、今年の夏の友人とのアルプスは終わったのでした。来年はどこに登りましょうか。   

≪今回出逢えた花々≫