≪紀行文≫ |
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~~~無事に登れた満足感・安堵感と、今年もハクサンイチゲに出会えた喜びを感じた山行~~~ |
会山行の下見に誘われ朳差岳の東俣コースを登ってきたので報告します。
6月に行われる会山行は奥胎内ヒュッテから足の松尾根を登り、朳差小屋で一泊して東俣コースを大石ダムに降りる縦走となります。
今回は下山路となる大石ダム(東俣彫刻公園)からのピストンコースを歩いてきました。
このコースは、新潟・山のグレーディングに依れば、歩行時間=14.4時間、ルート全長=28.9km、累積標高差=2.39km、ルート定数=59.9とあり、新潟でも指折りのハードなコースとなっている。二王子岳のルート定数が約半分の28.2である事を考えれば、そのすごさが理解頂けると思う。加えて、1週間前の山行で左膝が痛くなった事とその時の疲れが抜け切れていない状態での不安を抱えての山行であり、申し訳ないが途中で戻る事も有と勝手に決め込んでいた。
5:30丁度に車を止めた東俣彫刻公園を出発した。最初は東俣川に沿った林道歩きで、ほとんど平坦な林道をひたすらに歩く。
1時間強でブナイデ橋(1号橋)に到着し、これからのハードな登りに備えてCitricを飲む。これまでおまじないの様にザックに入れていて、既に賞味期限が切れている代物だ。 |
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5:30 東俣彫刻公園を出発 |
6:35 ブナイデ橋(1号橋)到着、
1時間強の林道歩き |
6:40 一息入れた後、ブナイデ橋出発 |
カモス橋(2号橋)までは、月夜平を経由して100m程登り、50m程下る。結構な急登で、途中岩場のヘつり道を歩く。右側が沢へ落ちており、帰りの疲れがたまった状態での通過には気を付けたい。
カモス橋を渡るとカモス峰までの本格的な登りが始まる。標高差約500mの急登が待っていた。途中4名のトレランに抜かれた。登山道は木の根が張っていて歩きにくく足の松尾根に雰囲気が良く似ている。
出発してから3時間弱でカモス峰(カモス頭)に到着。これからは稜線歩きとなり、権内ノ峰、千本峰、前朳差岳を経由して朳差岳に至る。
権内ノ峰からはこれから歩く稜線が見えたが上部がガスっていてどれが千本峰か特定できなかった。まして前朳差岳はガスの中で全く見えない。
9:35千本峰着。先を行く健脚のKさんに、1時間歩くといつも5~10分遅れてしまう。離れずに歩きたい気持ちは充分にあるが足が追着かない。気持ちが萎えて、ここで戻りたい気持ちもあったが、「あと1時間ほどで前朳だよ」の声に励まされて、もう少し歩く事にした。 |
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7:05 カモス橋(2号橋)を渡る |
8:15 カモス頭着 |
権内ノ峰は通過 |
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権内ノ峰から千本峰方面 |
朳差方面はガスの中 |
9:35 千本峰到着 |
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登りの途中で咲いていました。元気を貰いました。 |
千本峰(1164m)から前朳差岳(1534m)までは、一旦下ってから約400mの登りとなる。途中からガスの中に入る。適度な勾配で大きな段差や岩場も少なく比較的歩きやすく感じた。
千本峰から約1時間で前朳差岳に到着。まだ10:30で時間に余裕もあり、ここまで来れば戻る理由はまったく無く、あと1時間歩けば山頂だ。
一瞬ガスが薄くなって谷を挟んで大熊尾根の一部が見えたがすぐに見えなくなった。途中で40m位の雪渓を横切ると、長者平の標柱がある。ガスの中でもっと雪渓が大きければ迷いそうな所だ。 |
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10:30 前朳差岳到 |
11:05 長者平何も見えず、ガスの時は道迷い注意! |
程なく朳差岳の山頂に着いたが展望はまったく無く、標柱をカメラに収めてすぐに小屋に向かう。小屋の直下にはお花畑があり、少し盛りを過ぎた感はあるが沢山のハクサンイチゲが咲き誇っていて、我々を出迎えてくれた。朳差岳に登れた満足感と、今年もまたハクサンイチゲの群落に出会えた喜びを感じる事が出来ました。
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途中で見つけました |
11:15 朳差岳到着、登り5:45 |
2回目の山頂の祠、またも展望なし |
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今年も沢山のハクサンイチゲに出会う事が出来ました、最盛期を少し過ぎた?様にも思われました |
小屋で昼食を済ませ、12;00丁度に下山開始。16:35無事に東俣彫刻公園着。 |
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12:00 朳差小屋から下山開始 |
長者平の池塘、お花はまだでした |
13:00 千本峰、雨量観測所 |
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4:00 カモス峰 |
15:30 ブナイデ橋着 |
16:35 東俣彫刻公園着 |
今日は、登り5時間45分、下り4時間35分、行動時間約11時間の行程でした。2年前に奥胎内ヒュッテから鉾立峰を経由して朳差岳に登った時の行動時間が約10時間30分でしたので、今回のコースが少し時間的にかかったようです。体力的にはどちらのコースもほぼ同じ様に感じられました。
足の松尾根登山口から頼母木山のルート定数が38.3である事を考えると、朳差岳(大石ダム)のルート定数59.9には、少し疑問が残りました。
飯豊にまた一歩、足跡を残すことができました。無事に登れた満足感・安堵感と、今年もハクサンイチゲに出会えた喜びを感じた山行となりました。誘ってくれたKさんに感謝です。 |
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