≪紀行文≫ |
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〜〜〜楽をして尾根歩き、そして、お花を楽しむ〜〜〜 |
友人に誘われて初めて登る不忘山へ。
南蔵王エコーラインの刈田峠から杉ヶ峰、屏風岳を経由して不忘山を往復する、緩やかなアップダウンが数回あり、往路が下り基調。
友人曰く、このルートはスタート地点の標高が高いため、苦しい登りを経験しなくても縦走ができる、見どころは不忘山周囲のお花。
今の時期はハクサンイチゲとユキワリコザクラが期待できるとのこと。
強めの風が吹く駐車エリアは眺望がきき、これから辿る前山、杉ヶ峰、屏風岳を望むことが出来る。
登山口から蔵王の刈田岳を背にして尾根歩きがスタート。
前山までの登山道にスミレ、ミツバオウレン、ミネサクラなどが咲き、ゆったりとした景観の中を進む。
杉ヶ峰を越え残雪を過ぎると芝草平、そこから望む屏風岳の山容もゆったり。 |
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これから辿る峰々を望む |
朽ち木の立つ登山道を進む |
足元に咲くミツバオウレン |
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頭上に咲くムラサキヤシオ |
ミネザクラもたくさん |
前山を越えて杉ヶ峰へ |
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杉ヶ峰から振り返るとゆったりした景色が広がる |
残雪の先に芝草平、後方左に屏風岳、右に南屏風岳 |
登山口から2時間ほどで歩いて屏風岳、そこから少し進むと南屏風岳と山頂部が尖った不忘山が姿を現す。
ここまでハクサンイチゲのハの字も見られていない「時期が早すぎたか?」友人が不忘山の方から歩いてきた登山者に花の様子を尋ねる。
「不忘山の周りにたくさん咲いていますよ」の返事に安堵し期待を膨らます。
この辺からシャクナゲが現れる、まだ咲き始めで色は鮮やかなピンク。 |
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視界が開けると前方左に不忘山、右に南屏風岳 |
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広範囲に咲くミネザクラ |
咲き始めのシャクナゲ |
ピンクの蕾と南屏風岳 |
南屏風岳から一旦急な坂を下る、この辺りから待ちに待ったお花たちが登場。
シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、ユキワリコザクラ、僅かだがシラネアオイも。
ハクサンイチゲの数が一番多い、登山道の両脇に咲くハクサンイチゲを見て、同行している友人の体験談を思い出す。
彼が最初にこの山を訪れた時、濃いガスに囲まれて周囲は真っ白、見えるのは足元に咲く白いハクサンイチゲだけ、ハクサンイチゲに導かれるように白い山を歩いた。
それは、とても幻想的で、天国への道、極楽浄土の世界を歩いているような感覚を覚えたという。
それ以来、彼はこの山が忘れられない山になった・・・まさに不忘山。(おことわり:決して洒落を言いたくて書いた訳ではありません) |
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南屏風岳から一旦下る |
ミヤマキンバイの群生 |
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南屏風岳のミネズオウ |
ユキワリコザクラとキンバイ |
シラネアオイ |
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若くて生きの良いイチゲ |
尖がりのてっぺんが山頂 |
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登山道の脇にハクサンイチゲ |
登山道脇の岩にビッシリと咲くハクサンイチゲ |
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登山道の両脇に沢山咲く白いハクサンイチゲ |
山頂から望む南屏風岳(左)と屏風岳(右) |
花の見ごろには少し早かったようだが、十分に楽しめるお花たち、特にユキワリコザクラが小さくて可愛い。
不忘山の山頂で早めの昼食をとり、一休みしてから、歩いてきた道を引き返す。
同じ道を戻るため、どこにどんな花が咲き、どんな風景が待っているか承知していて、余裕をもって二度目を楽しむ。
正面に蔵王の刈田岳や熊野岳を望みながらゆったりした景色の中を進む。
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左前方に蔵王を望みながらゆったりした景色の中を歩く |
木道の敷かれた芝草平、前方に杉ヶ峰 |
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チングルマは少しだけ |
ヒナザクラは極少し |
芝草平のベンチで一休み |
往路で素通りした芝草平に立ち寄るが、チングルマは少しだけ咲いている程度。
不忘山、楽(ラク)して歩いて花が楽しめる「楽歩楽花」の山かと思ったが、スマホのGPSは歩行距離16Km、累積標高1028mと結構な運動量だった。
♪忘れられないの〜あの山が好きよ、白い花が咲く、花の季節よ、花は、白い花は〜、山を染めて、咲いたわ〜♪
私にとっても忘れられない山となった不忘山、次回はもう少し遅い時期、芝草平が花盛りのころに訪れたいと帰路についた。 |
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