会山行紀行文 2019年
1/30(水)
曇り後晴れ
たきがしら湿原
350m
参加者 (紀行文) 1861 K/Y
単独
(男性1名) (写真) 1861 K/Y
≪コースタイム≫
大尾入口バス停(9:25)…丸渕ワラビ園(10:15)…主稜線のピーク(11:50-12:15)…たきがしら湿原(13:10-13:20)…主稜線のピーク(13:50)
…丸渕ワラビ園(14:30)…大尾バス停(15:10)
≪紀行文≫
〜〜〜湿原は柔らかい雪に覆われて静かに眠っていました〜〜〜

 久しぶりの好天予報に誘われて、たきがしら湿原の冬景色を見に行きました。
 たきがしら湿原は、丸渕ワラビ園と大尾集落とのおおよそ中間点にあり、道路距離はどちらからも7q程度、道路の除雪がされず冬期間は閉鎖状態になります。雪に閉ざされた道路を歩いて行くことも可能ですが、丸渕ワラビ園から稜線を越えて行ってみました。稜線越えでたきがしら湿原に行くのは丸渕ワラビ園に限られたことではありませんが、丸渕ワラビ園までは通常であれば除雪されており、車の乗り入れと駐車ができます。積雪期一番の問題は駐車場所の確保です。
 しかし、今回県道から丸渕ワラビ園への道路は除雪はされているものの、数日前の除雪跡で10数cmも雪が積もっています。RV車なら乗り入れ可能でしょうが私のヴィツでは乗り入れが躊躇されました。駐車場所を探して県道を七名集落方面へと戻り、大尾バス停近くに広い車寄せがあったので、そこに車を駐車しました。駐車場所から丸渕ワラビ園までは県道歩きを含めて50分ほどでした。

 駐車場所探しでうろうろしましたが、ようやく丸渕ワラビ園に到着。駐車場所からの往復に100分、駐車場所探しに30分、2時間以上のロスになりました。
 ワラビ園の真ん中を登りたいところですが、ワラビの生育に影響しては問題があると思い、ワラビにはほとんど影響しないと思えるワラビ園南端の尾根部分から登り上がりました。雪のない時にもこの場所に来ていますが、尾根部分には踏み跡があったと思います。
 登り始めた時点では、空はどんより雲に覆われていました。
ワラビ園南端の尾根部 ほんとはかなり急傾斜で、息切れる 少し上って下部を振返る

 積雪は1mを優に超えています。尾根はなだらかで緩やかな起伏を繰り返して伸びています。
 ワラビ園の終点付近まで登ると空が明るくなってきて、雲の切れ目から青空がぽちぽち見えだしました。
緩やかな起伏で伸びる尾根 ワラビ園の終点間近 尾根からワラビ園を見下ろす

 ワラビ園の最上部を過ぎると灌木の尾根になります。
 ワカンの足の沈みはちょうど膝程度、72になろうかというジイサマがラッセルできる限界値といったところでしょうか。あと5p深く足が沈んだら引き返すことになると思います。
 ワラビ園南端の尾根を辿ると主稜線上の450mほどのピークに到達します。主稜線のピークに到達すると、青空が広がり始めました。主稜線のピーク周辺は広々としていて、気持ちの良い所です。
ワラビ園を過ぎた尾根 足の沈み具合 主稜線のピークに到着

 主稜線のピークからはワラビ園全体が見下ろせます。ワラビ園を見下ろしながら、日差しの中で昼食を摂りました。
 昼食後は、主稜線を南に300mほど進み(下りになる)、たきがしら湿原の端あたりから尾根に上がって来ている林道を下ります。
主稜線のピークから尾根を振返る 主稜線のピークからワラビ園を見下ろす 主稜線を南に進む

 周囲の植林された杉がまだ小さいので、林道は明るく開けています。林道周囲の杉の雄花が膨らんでいて、間もなく花粉でたいへんになりそうです。
 林道を下ってたきがしら湿原南端近くの道路に降り立ちました。道路は滑らかに雪に覆われていました。
林道を進む 杉の雄花 林道から降り立った道路

 たきがしら湿原の入口に到着しました。
間もなく入口 標識の後ろは駐車場とトイレ 管理棟・ビジターセンター

 静かです。柔らかく雪に覆われて、湿原は眠っているようです。
 足跡を付けることが湿原の眠りを覚ましてしまう気がして、ただそっと見るだけで帰ることにしました。
眠っているようなたきがしら湿原 
 
 帰りは林道を通らず、たきがしら湿原入口北側の杉林の斜面を上がって稜線に出ることにしました。
お天気がほぼ快晴状態になったので気温が上がり、杉の葉に着いた雪が解けてしぐくが滴り落ち、杉林の中はシャワー室のようでした。雨具で身を固めて進みました。
 杉林の斜面を抜けて広葉樹の尾根に出た時には“ほっと”しました。
 帰りは奥の杉の斜面を登ります  杉の斜面、まるでシャワー室  杉林を抜け出た尾根

 主稜線からは登って来たルートを辿ってワラビ園に帰りました。
 気温は上がって来ていましたが、沈みが深かっので、ワラビ園南端の尾根には登った時のワカン跡がしっかりと残っていました。ワカン跡はとても規則正しく並んでいます。壊すのが惜しくなり、慎重に足を入れて、登った時のワカン跡をなぞって下りました。
 上りと下りの歩幅は違うので、下りの歩幅を上りの歩幅に合わせるのはとてもかったるいことなのですが、この時に限ってはかったるさは感じず、一人楽しく下れました。(おわり)
 主稜線のピークに帰りました  登った時のワカン跡  丸渕ワラビ園を後にして