会山行紀行文 2019年
1/19(土)
晴れ
善光寺七福神めぐり 参加者 (紀行文) 2052 M/T
5名
(男性1名・女性4名) (写真) 2052 M/T
≪コースタイム≫
かるかや山西光寺(11:20)…大国主神社(11:52)…十念寺(12:10)…往生院(12:25)…旧御本陣藤屋(12:47)…西宮神社(12:50)…世尊院(13:05)…宿坊・昼食…善光寺(14:40)
≪紀行文≫
〜〜〜一味違う「善光寺七福神めぐり」〜〜〜

 来年(2020年)の山行に「善光寺七福神めぐり」を計画しています。その下見をガイドさんの案内で行ってきました。善光寺七福神はほぼ善光寺表参道界隈に祀られ、道のりは約2.5qとコンパクトにまとまっています。善光寺七福神の特徴は、既に古くからあるお寺や神社で祀られ、善光寺の創建以来1,400年以上の歴史あるものです。

 一番目はかるかや山西光寺の寿老人です。
 寿老人は、長寿を象徴した神様で、老子が天に昇って仙人になったとも伝えられ七福神の長になります。鹿を侍り、杖の巻物には長寿の秘訣が一杯入っています。左手の宝珠は桃、生薬の玉と言われ、大酒のみだったそうです。
西光寺の回向柱とガイドさん  刈萱上人・石童丸ゆかりの寺  絵解きを行っている 
七福神めぐりの案内図 寿老人像 表参道の案内を聞き

 長野中央郵便局前にはオリンピックを記念した白いポストが設置されています。白いポストは初めて見ました。そして、ハガキの木が植えられています。ハガキの木はタラヨウのことで、葉っぱに字を書くと黒く浮き出る性質があり、いろいろな字が書かれていました。
マンホールの蓋はリンゴの花とリンゴ 長野オリンピック記念の白いポスト ハガキの木の葉っぱに書かれた文

 二番目は大国主神社の大黒天です。
 大黒天はインドの神ですが、日本に入って来て大国主命と習合しました。農産、福徳、子孫繁栄の神です。4日〜15日は新春七福神巡りを行っており、大黒天が見られたそうですが今日は見ることが出来ませんでした。
大国主神社前での説明 大黒天は写真で説明 旭山と同じ形の屋根の十念寺

 道々、ガイドさんから善光寺の由来の話をして頂きました。善光寺の名は本尊を救い信濃の地へ遷した本田善光から命名されたそうです。そして女人禁制の時代に善光寺は女性の本堂への立ち入りを認め、女性を尊重してきたそうです。お話を聞いて一気に善光寺への親しみが湧きました。

 三番目は十念寺の福禄寿です。
 十念寺は秋葉神社と同じ境内にあり、お寺の屋根は後ろの旭山の形を模して作られています。
 秋葉神社は火伏の神、天狗といわれ幸福や財産を司ることから、福禄寿と結びついたとされています。福禄寿は白の鶴を侍らせ、手にはお経の巻物を持ち、幸福、財運、長寿を履き寄せる神様です。
十念寺の福禄寿 大人気の出世大仏 宇賀弁財天

 四番目は往生院の宇賀弁財天です。
 弁財天はインドの水の神。楽器を持ち、楽器のベンベンとなる音は川の音。実態はワニと言われているそうです。こちらの弁財天は宇賀弁財天と言い、この宇賀は財を施す意味になります。そして弁財天は河の神様のため、本来は水辺に奉られているのだが、往生院の近くには、池や川が見当たらないためにお堂の後ろに水の入った瓶を置き、水を絶やさずかけてやっているそうです。また、弁財天は芸能の神でもあり、ごん道は花街、そこの芸子さんから信仰を集めていたそうです。

 途中、小さくて見過ごしてしまいそうな熊野神社に寄りました。この神社の軒下には左甚五郎作の竜と天女の彫り物があります。女性を幸せにすると言われているそうです。
弁財天に備えた水瓶 熊野神社の左甚五郎作「竜と天女」像 北野演芸館

 五番目は旧御本陣藤屋の布袋です。
 御本陣藤屋は、江戸時代、大名や旗本、幕府の役人らが泊まる「本陣」と呼ばれる旅館でした。現在はレストラン「THE FUJIYA GOHONJIN」として営業しており、善光寺七福神めぐりの中で、唯一、寺社ではない朱印所になっています。
 かって善光寺七福神には布袋さんだけがありませんでした。それで、藤屋の女将さんが有賀幸作中将(戦艦大和最後の艦長)の生家に伝わるものをもらい受け設置したそうです。
 布袋様は人々を助ける温かい神様。袋には日用品が入っており、頭や肩に積もった雪はすぐに解け積もらないほど温かい神だそうです。
表参道の古い町並み 今はレストランになっている御本陣藤屋 布袋さま

 六番目は西宮神社の恵比寿です。
 恵比須はイザナギ・イザナミの三番目の子供。足が悪く耳が聞こえなかったため海に捨てられたという神話があります。漁業の神様だが、商いの神様として信仰されていいます。耳が遠いので、恵比須さんにお詣りする時は、鈴やドラをしっかり鳴らさないと恵比寿さんには聞こえないそうです。
 19日はちょうど初恵比須に当たり、縁起物を売る店が立ち並び、神社前はお種銭の貸し出しを受ける長蛇の列が続き大変賑わっていました。
 お種銭は「初恵比須」に商売繁盛を祈念して御種銭を貸し出し、それを元手に商売とか事業をしてもらったり、貯金してもらったりして、1年で増やして次の年に倍にして帰すのだそうです。実際には200円払って、祈祷した100円とお守りをもらうことになります。恵比寿像の前には銭洗いの水槽があり、お金を洗ってご利益をお願いしました。銭洗いのことをこちらでは「およべっさんの銭洗い」と言うそうです。
 七味唐辛子の缶の開け方の説明  長蛇の列の西宮神社  恵比寿さん
ご利益あるかな?銭洗い  お種銭の貸し出し  縁起物で賑わう縁日

 七番目は善光寺の境内にある世尊院釈迦堂の毘沙門天です。
 世尊院の釈迦堂のご本尊である釈迦涅槃像は、等身大の像として知られており、国の重要文化財に指定されています。
 毘沙門天はその枕元に安置され、仏の世界の北方を守っている神様になります。あいにくこの日は拝観日でなかったため、写真でのお詣りになりました。
 善光寺世尊院  写真で代役・毘沙門天 重要文化財の釈迦涅槃像写真 

 お昼は、ネットの宿坊ランチ一位になっていた精進懐石を食べました。
 オリジナルの蒸しもの、美しい石餅の花のご飯など見た目も美しく、大変おいしかったです。
 最後は、七福神めぐり八番に当たる「善光寺(本堂)」にお詣りし、帰路につきました。
 宿坊の精進懐石  美しい石餅の花のご飯  善光寺にお詣りして満願