会山行紀行文 2019年
12/9(月)
晴れ
ホウキブナ山アレンジルート
534m
参加者 (紀行文) 1861 K/Y
No−156 グレード:C上  14名
 担当リーダー 1861 K/Y (男性6名・女性8名) (写真) 1861 K/Y
≪コースタイム≫
道の駅みかわ(8:30)…五十島集落(8:45)…ホウキブナ山(10:55)…昼食(11:15-12:00)…長谷川の渡渉点(13:35-14:00)…長谷集落先の道路(15:30)
…道の駅みかわ(15:50)
≪紀行文≫
〜〜〜難儀さが“楽しかった、面白かった”につながる山〜〜〜

 快晴でした。この地域のこの時期に、雨に遭わないだけでも有難いのに、真っ青な空の下で山歩きが出来るなど、今までにあったでしょうか。
 あんなことこんなことと、いろいろ難儀なことはありましたが、こんな日の山行での難儀さは終わればすぐに“楽しかった、面白かった”という思いに変わります。
 難儀さはともかく、急斜面に付けられたトラバース道が予想を超えて削れているなど、いろいろ誤算もあり、想定外の危険な場面もありましたが、全員怪我無く無事に山行を楽しめたのは何よりでした。

 当初計画では新潟駅からチャーターバスで出掛ける予定でしたが、人数がまとまらなかったため、各自自家用車で現地集合とし、道の駅みかわに集合しました。道の駅みかわから薄っすらと雪が着いたホウキブナ山が見えています。また左手にはかなり白くなったマンダロク山が見えます。 道の駅みかわはマンダロク山の絶好のビューポイントです。
道の駅みかわに集合し出発準備 道の駅からホウキブナ山 道の駅からマンダロク山

 ホウキブナ山の山行では送電線の保守用道が使われています。今回の山行でも基本的には送電線の保守用道を使うのですが、あまり人通りが無いルートを歩いてみようと思って計画したものです。
 送電線の保守用道に入るためのルートとしては、きちんと整備された道があるのですが、あえて距離的には近いものの藪尾根を通過するルートから送電線の保守用道に向かいました。
五十島集落徳昌寺の墓地脇から入る 墓地裏手の薄い踏み跡の尾根を登る 灌木藪を分けて送電鉄塔に出る

 送電線の保守用道に入ると下場でもうっすらと雪が着いていました。すこし標高が上がると道全体が雪に覆われています。
 今年初めての雪の上の歩きでした。ほとんどの人が今年初めての雪だと思いますが、快調に進みます。
入って間もない保守用道の様子 少し上ると道全体が雪に覆われます 主稜線間近、雪の量が多くなる

 稜線に出ると周囲が開けます。真っ白い飯豊連峰が真っ青な空に良く映えています。大きく蛇行して流れる阿賀野川が里の風景を穏やかに醸してくれています。
 稜線の様子1 稜線の様子2 稜線から里を見下ろす

 ホウキブナ山の山頂には送電線の保守用道は伸びていません。数年前の国土地理院の調査時に藪が刈払われて、山頂に向かう尾根上には道の形態が付いていますが、年々薄れて山頂手前100mほどからは根曲がり混じりの藪になっています。
 ホウキブナ山の山頂は根曲がり混じりの灌木藪に覆われていて、見晴らしも何もありません。そんなところですから、普通、保守用道を歩いても、ホウキブナ山の山頂に行く人はほとんどいません。
 しかもこの度の山行においては、通常なら道の形態が残っているところでも、道両側の灌木が雪で倒れて道を塞いでいて、藪尾根状になっています。山頂は倒れ込んだ灌木や根曲がりが折り重なっていました。
 もっと雪が積もったら藪が隠れるし、雪がなければ道形が出るのですが、今は丁度中途半端な時でとても歩きにくくなっていました。
山頂へ向かう尾根の様子 道があるのですが、倒れた灌木で藪状態 ホウキブナ山の山頂の様子

 ホウキブナ山の山頂から保守用道へと戻り、保守用道をさらに前方、北西方面へと向かいます。
 第一の関門は雪で倒れ込んだ木の潜り抜けです。這いつくばってくぐらないと抜けられないので、わいわい大騒ぎでした。潜り抜ければ穏やかな稜線の歩きになります。
 尾根上の送電鉄塔の下で昼食を摂りました。風が来ず、菅名岳方面が良く開けた絶好の場所でした。
倒れ込んだ木の下を潜り抜ける 穏やかな尾根歩きが続きます 菅名岳を眺めながら昼食を摂ります

 昼食後もしばらくは穏やかな尾根歩きが続きます。
 標高が300mから下場になると、突然、転がり落ちそうな急傾斜の道になり、または足元が崩れ落ちそうな急斜面のトラバース道になったりします。
 昼食後もしばらくはまったり歩きです  くさり命、突然急傾斜の道になる  ロープにすがって登ります
 谷越え  痩せた藪尾根の下り  急傾斜の斜面 

 ようやく長谷川まで降り立ちました。雨模様の日が続いたからでしょう、水量が多くなっています。岸辺で水深を見るとかなり深くなっています。
 200m程上流には橋があるので、渡渉を諦めてルートを戻り、橋があるルートに出ようかと思いましたが、上流部を調べていたメンバーから少し上流に渡れそうな場所があるとのこと、早速行ってみたら水深が浅く川床も安定している個所で、これなら問題なく行けるとホッとしました。
 長靴に浸水防止措置をして渡る人、ズボンをまくってはだしで渡る人などそれぞれのやり方で渡渉しました。
 渡渉の様子1  渡渉の様子2  渡渉の様子3

 長谷川の渡渉を終えて、身支度を整え高低差40mほどの急斜面を這い上がりました。斜面は杉林で、登る手掛かりとなる下藪が少なく難儀な登りです。
 急斜面を這い上がると治山用の導水路の赤い橋の袂に出ます。以降、導水路に沿って歩いて磐越道のトンネル上まで行きます。
 急斜面を這い上がる  導水路に出てホッとし、思わず笑顔  導水路は変化に富んでいます

 磐越道のトンネル上から高低差30m程の急斜面を登り切れば林道に出ます。
 林道からは道路に下る道が何か所も分岐していますが、真っ直ぐに進んで行くとまた送電線の保守用道に入ります。私たちは長谷集落の南側外れに下山する予定で車を3台配置してあるので、林道から保守用道に入り、南側へと進みました。
 下山予定地に向かうには長谷川を橋で越えるのですが、あるはずの橋が見当たりません。位置に間違いないことはGPSで確認しています。暫く来ぬ間に橋が無くなっちまったのでしょうか。仕方ないので150〜160m程戻って田んぼ道から長谷集落北側外れの道路に出、長谷集落の中を通って車の配置場所に行きました。(おわり)
 磐越道トンネル上の急斜面を登る  導水路から急斜面を登った尾根上の林道 田んぼ道を通って道路に向かいます