≪紀行文≫ |
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〜〜〜魚沼アルプス。晩秋とは思えないぽかぽか陽気を満喫できました〜〜〜 |
本日の山行は45人。立派な大型バス。そこはかとない高級感が漂うバスに、遠足に向かう小学生の様に気持ちが盛り上がります。
しかし、バスが中越地方にさしかかり、あたり一面のガスに、季節柄不安を覚えた参加者達。静かなどよめきが広がりますが、「これは晴れる証拠の朝霧だよ、むしろ雲海を見たいから到着まで残っていてほしいな〜。」とのリーダーさんの言葉を信じて、バスは一路、登山口に向かいます。
湯ノ谷けんぽセンター登山口に到着。リーダーさんの予言通り、朝霧はすっかり消えて、雲海は残念ながら見ることは出来ませんでしたが、出だしから晩秋とは思えない澄み切った青空が広がり、うきうき気分で準備にとりかかります。
体操のお姉さんの指導の元、準備体操を入念に行い、出発。向かう先には、笠倉山が見えましたが、今日はそこには登らず、右に曲がって桑原山を目指します。 |
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霧に包まれています |
準備体操 |
本日のルートです(クリックで拡大) |
いきなりの急登が、ほぼ山頂まで続きます。桑原山までは約1時間の上りでしたが、細かく1合目から10合目までの表示がされてあり、めげそうになる私達を励ましてくれます。
粘土質で滑りやすい登りでしたが、小さく切ったステップが助けてくれて、思ったよりも楽に登れました。
地元の人々に大事にされている山なのだな、と感じました。
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長―い列です |
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分刻みの親切な表示 |
登り始めから急登 |
振り返ると越後駒ヶ岳 |
ふと振り向くと、雪化粧した越後駒ヶ岳が太陽を後光のように従えて、どーんと君臨しておりました。右手には毛猛山塊、登るに従って、未丈が岳の姿も大きくなってきます。 |
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越後駒ヶ岳は最後まで一緒 |
ロープです |
しばし休憩〜バックに毛猛山塊と未丈ヶ岳 |
最後のロープを登り終え、標高558mの桑原山に到着。
記念写真をとって、ちょっと休憩。
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桑原山山頂(4.5.6班) |
桑原山山頂(1,2,3班) |
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ここからは、越後駒ヶ岳、中の岳、八海山を左手に見ながら、ずっと日差しを浴びながらの稜線歩きが始まります。
細い痩せ尾根の部分もあり、足下に注意を払いつつも、景色を楽しみながらの尾根歩きです。「暖かいわね〜。」「こんなに良い天気うれしいわ〜。」「八海山きれい〜。」といった声があちこちから聞こえます。
落ち葉をかさかさと踏みしめ、アップダウンを繰り返しながら、40分ほどで次のピークの標高619m涸沢山に到着です。
360度の大展望が広がり、次に目指すトヤの頭が丸い帽子のように見えます。 |
涸沢山に向けて出発 |
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お手製はしご 頑丈です |
涸沢山山頂 |
次に目指すトヤの頭 |
ちょっと下り、その後急な登りだなあと思いながら進み、40分で標高671mトヤの頭にたどりつきました。五分後、トヤの山に到着。 |
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影絵遊びもできる、トヤの頭 |
存在感を増してきた八海山 |
ちらっと見える守門岳と権現堂山と唐沢山 |
その後、いったん標高520mまで急な下りを滑らないように注意しながらの下り。
しばらく行くと、遠くでホイッスルの音が聞こえました。その後、本日初めて出会った人達、女性3人組とすれ違いました。熊鈴も携帯しており、熊対策万全の方々でした。こんなに良い天気で、土曜日なのに、すれ違った登山者は他にあと2人だけで、やはり魚沼地方は熊に警戒中なのだな、でも45人もいるから私たちはきっと大丈夫、と自分に言い聞かせて登って行きました。
そこで、「左に、○まが見えるよ〜。」という声が聞こえ、さては熊か?と思い警戒していたところ、沼が見える、ということで、なーんだ沼か、と思ったのもつかの間、なぜか、前を行く皆さんは小さな沼の前でやたらと写真をとっています。そして、「こっちにおいで。」と手招きをするので、行ってみたら、その沼の名前は鏡ケ池。
今まで何度か鏡ケ池らしき名の池には出会いましたが、この鏡ケ池ほど、完璧な鏡ケ池を見たことがありません。
対岸の登山者も、青空も、木々もくっきりと水面に映し出していて、本物の鏡のようです。ここで休憩。ほれぼれして、しばらくは目が離せませんでした。 |
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ああ、また急な下り |
どっちが本物?ここは鏡ヶ池 |
くっきりはっきりびっくり |
その後再び急な登り。ロープを使い、小石を落とさないように気を付けて登って行きます。「きっとあれが頂上だ。」と口に出す人もいれば、「あれが頂上であってほしい。」と願っている人もいました。
ここまで3時間ほど、11月も後半の晩秋用の厚手の衣類を身につけながら、ずっと太陽の光を左側から浴び続け、ほぼ無風の中、アップダウンを繰り返し、そろそろお昼になろうとしています。頂上を願う気持ちも無理はありません。 |
(俳句)裸木となりし峠の岳樺
(俳句)山の音澄みて十一月終る
(俳句)黄落(こうらく)の裸木となる山浄土
(俳句)さくさくと柞(ははそ)落葉を踏みし山 |
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本日最後の登り |
車で来る道もあるそうです |
いよいよ鳴倉山到着。頂上は、45人が360度の景観を楽しみながら昼食を楽しむのに十分な広さがありました。ここでも背中は太陽に照らされて、ぽかぽかランチタイムが繰り広げられ、隣ではパラグライダーがふわふわと飛び交い、今日はなんて良い日だろう、ずっと青空だし、良かったね、といったのんびりした気分で晩秋の山の景色を楽しみました。背中側には越後三山、前側には、権現堂山、唐松山、雪化粧した守門岳、毛猛山塊、未丈が岳、遠くに米山、刈羽黒姫山、など数々の山に囲まれながら、食べるお昼ご飯は格別でした。
鳴倉山ハンググライダ―
(俳句)国境(くにさか)の向ふは会津山は雪 (俳句)底ぬけの大青空や神の旅
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鳴倉山山頂から「は・な・こ」さん |
山頂を45人じめ〜日なたぼっこランチ |
パラグライダーが、こっちに来る! |
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鳴倉山山頂(1,2,3班) |
鳴倉山山頂(4,5,6班) |
下山は、急坂をロープ、ストックなどを駆使して、とにかく滑らないように細心の注意を払いながら下りました。標高150mの鳴倉山登山口まで1時間半あまりで到着。 |
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そこにいらした地元の方から、登山口の向かいにある柿の木に、熊が何度もやってきて柿を取って行った話や、糞がたくさん落ちていた話を教えてもらいました。
また最近は、不要な外出は控えるようにという放送も流れているということでした。45人で登って、本当に良かったです。
(俳句)柿食(く)ひに熊出(いで)しとふ里小春
帰りは「見晴らしの湯こまみ」で入浴。越後三山の姿を見ながらゆったり入浴。
最初から最後まで天気に恵まれて、新潟の晩秋とは思えないほど暖かい一日でした。しかし太陽はずっと低い位置にいて、黄色っぽい太陽光の中、ずっと長い影と共に登ったり降りたりしていたことだけが、今は11月の終わりだということの証のように感じました。
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急な下りでした |
リーダーさんが一人一人に気を配ってくださり、45人の大所帯にも関わらず、コースタイム通りに、ゆったりと楽しい気分で歩くことができて、とても思い出に残る山行になりました。リーダーさん、参加された皆様、ありがとうございました。
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