会山行紀行文 2019年
10/28(月)
晴れ
(ひるばやま)
蒜場山

1363m
参加者 (紀行文) 2216 S/K
No-144  グレード:B  10名
 担当リーダー 2216 S/K (男性2名・女性8名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
新潟駅南口(4:50)=聖籠新発田IC下駐車場(5:30)=加治川治水ダム(6:20-50)…岩岳(8:40-55)…烏帽子岩(9:40-50)…山頂(11:15-12:10)
…烏帽子岩(13:20-30)…岩岳(14:10-25)…加治川治水ダム(15:50-16:10)=新潟駅南口(17:45)
≪紀行文≫
~~~蒜場山の紅葉はこれまでで一番の彩りでした~~~

 今年リーダーデビューした私のリーダーとしての山行は今回の蒜場山で最後。
 この山行は紅葉を狙って計画したが、山行日の一週間前に入院中の親しい親戚が危篤状態に陥る。
 困った、どうしよう、中止にさせてもらうしかないか(リーダーはこんな苦労もあるのかと慌て、嘆く)

 参加予定の先輩リーダーに相談「万一の場合は私がリーダーを引き受けますよ」と言ってもらい一安心。
 山行日の二日前に、親戚は亡くなり、山行は雨と強風で中止を決める、正直ホットしたが残念な気持ちも残った。

 参加予定者に中止を告げると「来週は天気が良さそうですが、別な日に実施されないんですか?」この言葉で私のもとに「やる気の神」が舞い降りた。
 やっぱりあの紅葉を観てもらいたい、天気予報は六日後が晴れ、それまでに通夜と告別式は終わる、車は乗り合いで調整は可能だ、よしやろう!参加者は5人減ったが、山行当日の天気は快晴、またとない登山日和となった。

 蒜場山は累積標高約1,300m、歩行距離約11Kmでアップダウンがあってタフなコース。
 登山道に木の根や岩が出て歩き難く、鎖のついた烏帽子岩の岩場、木の根をつかんで攀じ登る兎戻し、片側が切れ落ちていて滑ったらケガで は済みそうもない場所もある。

 しかし、今回の参加者は健脚揃い、その健脚女子軍団が良いペースで高度を上げる。
 早々に太い倒木越え  ダムと朝日に染まる焼峰山  見上げれば紅葉
 再び倒木越え、後方には雲海  烏帽子岩手前の紅葉 鎖を使って烏帽子岩を登る 

 一番の見どころ烏帽子岩の紅葉、猛暑と台風で葉が焼けたり飛んだりしていないか心配したが、過去5回の中で一番見事な彩りで迎えてくれた。
 「他の下越の山と比べて赤とオレンジ色が多くて綺麗」「凄い!」「素晴らしい!」の声が次々とあがる。
 「やっぱり山行をやって良かった」と心の中でガッツポーズ。
 烏帽子岩に立つと蒜場山の山頂と尾根の南面に見事な紅葉が現れる
 A:大蔵菅名、B:五頭、C:俎倉、D:岩岳、E:加治川治水ダム、F:焼峰山、G:二王子岳
紅葉が凄いことになっている 烏帽子岩を後にし、山頂へと歩を進める

 気になったのは登山道を塞ぐ倒木(二ヶ所)と張り出した小枝や笹の葉、毎年地元の山岳会が枝の刈り払いをして下さっていると聞いていたが今年は行われていないようだ。
 9月末まで工事でダムへの道路が交通止めになっていた影響だろうか?あらためて登山道整備に対し感謝の気持ちを強くする。

 山頂には朳差岳から西大日岳まで飯豊連峰のパノラマが広がる。
 風は微風、暖かな陽の光を浴びながらゆっくり昼食をいただく、気分が良く健脚女子軍団の会話も弾む。
 山頂の北東側、飯豊連峰、A:朳差岳、B:地神山、C:北股岳、D:西大日岳
 山頂に立つ立派な標柱  暖かな山頂で昼食  飯豊を背景に1+1は?
西側の眺望、A:山伏峰、B:大蔵菅名、C:五頭連峰、D:烏帽子岩、E:俎倉、F:岩岳

 次々と手作りの漬物、キノコの炒め物、果物などが廻ってくる。
 わざわざ山頂まで担ぎ上げてきてくれたと思うとありがたさで味も一段と美味しく感じる。(注:元々も美味しいんですよ)

 下山は雨に濡れた急勾配の登山道を下る、木の根や岩の上に落ち葉が積もって滑りやすく、のん気に歩ける所がほとんどない。
 終始転倒から身を守る行動が求められ、脇見禁止、足元をよ~く確認しながら一歩一歩足を運ぶ、これはもはや地雷原を歩いているようなもの。
山頂から北西に延びる尾根の紅葉も良い 紅葉の中を歩いて兎戻しへ向かう
ベテランのリードで岩を下る 兎戻しから烏帽子岩を望む、後方は五頭連峰
 再び烏帽子岩に戻って来たメンバー、太陽の位置が変わって紅葉の色合いも変化

 足を踏ん張るため歩くたびに膝回りに負荷が掛かり、中間地点の岩岳で筋肉が固まってしまう、これはマズイ。
 案の定「滑りやすいから気をつけて」と言っている私が何度もズルっと滑ってしまい、放った言葉に全く説得力がない。
 最後は「リーダーが身をもって注意を喚起してくれている」などと気遣いの言葉までもらいイヤハヤ情けなや。

 30分に一回の休憩でザックを下ろして体を休めるが、健脚女子軍団はここでも元気だ、中にはザックを下ろさずおしゃべりに夢中な人もいる・・・女三人寄れば姦(かしま)しい、その元気うらやましい。

 予定より30分早く日没に余裕をもって登山口に戻る、全員怪我なく下山できたことにホット胸をなでおろす。
岩岳から蒜場山を望む 紅葉の後方に俎倉山 登山口のダムにゴール

 新潟バイパスで渋滞に捕まったが、夕焼けで茜色に染まる美しい空を眺めながら帰路についたと書きたかったが、同乗者が新潟駅18時30分発の仙台行き高速バスに乗るため間に合うかヒヤヒヤしながら駅へ、支障のない時間に到着し私の役目もこれで終了。

 天気良し、紅葉良し、眺望良し、メンバー良し、怪我人なし、「事前に色々あったが、この山行やって良かった」と帰路についた。