会山行紀行文 2019年
8/8(木)-10(金)
晴れ
(しおみだけ)
塩見岳

3047m
参加者 (紀行文) 2044 S/H
No−110  グレード:B  12名
 担当リーダー 2044 S/H (男性5名・女性7名) (写真) 2044 S/H
≪コースタイム≫
≪一日目≫
新潟駅(5:00)=上信越、長野、中央道=松川IC=鳥倉林道ゲート(11:00-11:20)…鳥倉登山口(12:00-12:30)…水場(14:20)…三伏峠小屋
≪二日目≫
小屋(5:15)…三伏山(5:30)…本谷山(6:30)…塩見小屋(8:30)…塩見岳(10:00-10:40)…塩見小屋(12:00)…本谷山(13:50)
…三伏峠小屋(15:10)
≪三日目≫
小屋(5:15)…水場6:00)…鳥倉登山口(7:50)…鳥倉林道ゲート(8:40-9:00)=清流苑(10:20-11:50)=松川IC=新潟駅(17:00)
≪紀行文≫
〜〜〜雄大な南アルプスの景色を満喫〜〜〜

 塩見岳、南アルプスの中央に位置する岩山である。新潟から行くと登山口まで6時間はかかる。そんな遠くの山と考えてか申し込みは13名しかなかった。私を入れて14名での計画書を作って参加者に発送した。その後1名の追加があり3名のキャンセルがあった。12名での登山になった。天気は申し分ない快晴の予報だった。塩見岳からの360度の展望を期待して当日を迎えた。

≪一日目 晴れ≫
 新潟駅を朝5時に出たマイクロバスは上信越、長野、中央道を通り松川ICで高速を降りた。10日ほど前に光岳、聖岳に登ったときに利用したICだ。今回はそこから大鹿村を経て鳥倉登山口へと進む。この林道は狭くすれ違いが難しい。

 途中のゲートで一般自動車は侵入禁止となり、そこでバスを降り自動車道路を約30分歩くことになる。そして着くのが鳥倉登山口、日陰を求めて登山口をほんの少し登ったところで昼食を取った。
 実はこの登山口にトイレがあり、あまり歩くと用を足せない。登山口で標高1700Mをすでに超えているので日陰に入るとなかなか涼しい。30分ほどの昼食タイムののち歩き出す。
鳥倉林道ゲート 平日なのに多くの車 鳥倉登山口 少し登った日陰で昼食タイム

 いきなりの急登だ。カラマツの樹林帯、急登が終わると樹林に囲まれた平坦な道となる。そして暗い樹林帯が続くと水場に到着する。
 この日泊まる三伏峠小屋は水場が遠い。それで、ここでたっぷりと休憩を取り、ペットボトルに給水を勧めた。
 カラマツ林の中の登山道  急登を経て緩やかな登りに  倒れた大きな木を跨いで
 壊れかけた階段 水場で水を補給 三伏峠小屋は水場が遠い まだまだ歩きます。 

 さらに樹林帯の中の急登を進むと三伏峠小屋に着く。この日は日帰りの登山者数名に出会っただけで小屋も比較的空いていた。
 布団は一人一枚、スペースもまだまだ空いていたようだ。
時々は周りの景色も望めます。 前方に塩見岳が見えてきた。 三伏峠小屋

 食事は夕食も朝食も4時半と決まっていた。

 ただ4時半に夕食を食べても、その後は寝るだけ、夜中に目を覚ましたつもりで時計を見ると9時半だったりして、なかなか深い睡眠には入れなかった。

 朝の3時頃、外に出てみると満天の星空、樹林帯の中なので空いっぱいとはいかなかったけれど、久しぶりに満天の星空を見たような気がした
   夕食
 
≪二日目 晴れ≫
 朝食が4時半だったので、出発は5時半と決めていた。連泊なので余分な荷物は置いていくようにと、寝床の上の棚に収納した。寝る場所も同じ場所なので安心だ。
 朝食には生タマゴが出たが、飯豊の切合小屋の朝食を思い出した。でもこちらの小屋のほうはまだまだいろいろな料理が出ていた。
 みんな支度が早い。集合写真を撮って5時15分に出発した。
 朝食
朝日を浴びて登ります 三伏峠小屋での集合写真

 まず三伏山に登って周りの景色を頭に入れて、そこから暗い樹林帯の中の歩き、登ったり下ったりと、まるで高度が上がっていない。

 ようやく登りが続くと本谷山の山頂だ。ここまでが実に長い。景色なんてまるでない。季節遅れのシャクナゲの花が我々を出迎えてくれた。

 ハイマツの樹林帯を後に、また深い森の中の歩きになる。標高はすでに2500Mを超えているが南アルプスではまだ森林限界ではない。

 権兵衛門山を巻くように樹林帯を進むと、いきなり景色を望めるところに出る。塩見小屋手前の展望台だ。そこから望める仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳を楽しみ塩見小屋で休憩を取る。 
 中央アルプス方面
北アルプス方面(中央が槍ヶ岳) 塩見小屋 塩見小屋より仙丈ケ岳

 休憩の後、しばらくハイマツ帯を登り岩場に着く。
 ここでみんなにストックの収納を指示して三点確保で進むように、崩れやすい石がゴロゴロしているが、三点確保で前へ進めば問題はない。
 あまり下を見ないように、ゆっくりでいいからと、岩に付いたマークに沿って足を進める。

 塩見小屋から山頂まで1時間半を要したが、まだまだ朝の時間帯、360度の景色を満喫したのでした。

 富士山も大きくその容姿を見せてくれました。

 山頂での大休憩、ついでに西峰から東峰へと移り、雄大な南アルプスの景色を満喫したのでした。
 
 樹林帯を超えてハイマツ帯を歩く
 ガレ場の歩き  甲斐駒ヶ岳  左が北岳、手前が間ノ岳
 岩場の登り
 塩見岳西峰  富士山
 塩見岳東峰
塩見岳西峰での集合写真   東峰より西峰を望む

 帰りは時間もたっぷりあるので、ゆっくりと歩き、深い樹林帯を登ったり下ったりしながら三伏峠小屋に戻りました。


 残念ながら小屋前の広場は狭く、空いたベンチに座りながら冷たくないビールを飲みながら夕食を待ったのでした。
   ガレ場の下り
 岩場の下り   塩見小屋での休憩
樹林帯の中での休憩(いやあ、疲れたなあ)    夕食 夕食風景
 
≪三日目 晴れ≫
 朝5時15分に小屋を出発、途中の水場で最後の給水、あとは急坂を下りるだけ。「こんな急なところ二日前にほんとうに登ってきたのかなあ。」と言いながら暗い樹林帯の中の下りです。
 バスは9時にゲートまで来るようにお願いしてあったので、時間調整をしないと早く着きすぎることになります。小刻みに休憩を取ります。

 この日は土曜日のためか登ってくる登山者が多く、すれ違いに多くの時間が必要でした。
 朝食
 ひたすら下る  三伏峠小屋での集合画像
  ひたすら下る  水場で休憩 シラビソの林で休憩

 鳥倉登山口に7時50分に到着、ここで田中陽希さんが3キロほどの先を歩いてこちらのほうに向かっているという情報が入りました。

 それならここで待つかとしばらく待ちましたが、まだ来る様子がありません。

 それで林道を歩き出すと遠くから数人の集団がこちらに向かって歩いています。それが田中陽希さんだとはすぐにわかりました。

 みんな握手をしたり、カメラに撮ったりと、めったにないチャンスをゲットしたのでした。

 駐車場では10分ほどバスを待ちましたが、みんな無事に笑顔で塩見岳を後にすることができました。 
 鳥倉登山口着
 田中陽希さんが近づいてきた  田中陽希さんと握手(2198H/W)  田中陽希さん(2198H/W)

 南アルプスの中央に位置する塩見岳、決してやさしい山ではないけれど、誰一人遅れることなく、天気にはほんとに恵まれてラッキーだったけれど、重量級の山に登り切ったことは、また自信になったのではないだろうか。

 キツイ山でも楽しく登る。そんな塩見岳登山だったと思う。参加者の皆様、お疲れ様でした。またどこかの山でお会いしましょう。