会山行紀行文 2018年
7/14(土)~16(月)
晴れ
槍ヶ岳、穂高岳、ジャンダルム、西穂高岳縦走 参加者 (紀行文)1968 N/K
2名
(男性2名) (写真) 1968 N/K
≪コースタイム≫
≪7/14≫
河童橋(5:47)…明神(6:25)…徳沢(7:04)…横尾(8:11)…槍沢ロッジ(9:35)…ババ平(10:03)…天狗原分岐(11:47)…殺生分岐(13:33)…槍ヶ岳山荘(14:14)…槍ヶ岳(15:02)…槍ヶ岳山荘(15:25)
≪7/15≫
槍ヶ岳山荘(3:50)…中岳(4:51)…南岳(6:02)…南岳小屋(6:59)…長谷川ピーク(7:41)…A沢のコル(7:58)…北穂高小屋(8:59)…北穂高岳南峰(9:29)…涸沢岳(11:30)…穂高岳山荘(12:10)
≪7/16≫
穂高岳山荘(3:46)…奥穂高岳(4:15)…馬ノ背(4:30)…ジャンダルム(5:25)…天狗コル(6:21)…天狗岳(6:58)…西穂高岳(8:38)…ピラミッドピーク(9:09)…西穂独標(9:27)…西穂山荘(10:21)…梓川田代橋(12:31)
≪紀行文≫
~~~~~~

 常念岳に立つと素晴らしい稜線が見えていた。尖っているのは槍ヶ岳とすぐに分かったが、その南の方に連なるアップダウンを繰り返す山並みは何なのかな?と帰ってからゆっくりと地図を見た。槍ヶ岳から大喰岳、中岳、南岳、長谷川ピーク、北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳と連なっている地図を見ていると、いつか歩けるかな?と夢が広がる。
 常念岳からは見えないが山並みの後ろにはジャンダルム、間ノ岳、西穂高岳、焼岳と連なっている。行きたいと思って調べるごとに簡単に行ける所ではないという事が分かってきた。何年もためらっていたのだが思いは消えなかった。
 今年こそは何とか行ってみたいと強く思っていた。2週間程前に仲間が前穂高岳経由でジャンダルムに行くという。自分も参加することにしていたのだが、残雪の状況などから自分には無理だと臆病になりドタキャンしてしまった。
 結果的には心配したほどの雪はなかったそうだが、そう聞くと残念でならなかった。大事なチャンスを自ら失ってしまったと悔いても、もう遅い。 槍ヶ岳を出発点として不安ながらも一気に西穂高岳へ単独で行ける所までのチャレンジをしようと決めた。そんな時に先日の仲間が同行しても良いと連絡をくれる。槍ヶ岳、穂高岳、ジャンダルム、西穂高岳の縦走が実現できると確信した。

≪7月14日≫
 朝0:30に巻潟東ICで待ち合わせ、上高地へ向かう。
 沢渡の駐車場は多くの車が停めてありバス乗り場は順番待ちの人が大勢並んでいた。自分達は相乗りタクシーを利用しようと、順番を待つが想像以上の混み具合で予定よりも遅い出発になった。
 大勢の観光客でにぎわう河童橋からエメラルドグリーンの梓川のほとりを明神、徳沢、横尾、槍沢ロッジと大木の中を散策気分で上流に進む。それからは日陰のない強い日差しの河原に徐々に高度を上げながら登山道が続く。
 真っ青な空を突き刺すような槍ヶ岳が見えてくるとカメラのシャッターを押す回数も増えた。見上げる山を目指して急登を登る。
 槍ヶ岳山荘直下辺りまで来ると疲れも出てくるのか1歩1歩が鈍ってくる。槍ヶ岳山荘に着き一息入れ山頂に着くと晴天の景色が待っていた。

≪7月15日≫
 夜明け前、既に槍ヶ岳山頂から明かりがいくつか見えていた。
 暗いうちに槍ヶ岳山荘を後にし大喰岳へとヘッドランプを点けながら歩き、中岳辺りに来ると、常念岳の左側がまぶしくなった。同時に槍ヶ岳を後ろに今歩いてきた稜線が赤く染まっていた。周辺の山々の山頂も赤く輝き始め、今日の始まりが一斉に感じられるような感覚が伝わるようだった。

 南岳小屋の先は自分には初めての登山道で長谷川ピークへと踏み込んでゆく。不安半分興味半分の世界だった。仲間が先行してくれて心強く何の不安も感じないまま楽しさに変ってゆく。新鮮な初めて味わう山道は楽しく心地よい。
 通り過ぎてみれば北穂高岳を目のあたりにする所にいた。いったん下がりきつい岩場の急斜面をよじ登り北穂高岳山頂では歩いた軌跡を振り返った。
 次の涸沢岳まであと少し、鞍部に下がり鎖に摑まりながら一気に登り上げると眼下に穂高岳山荘が見えた。

≪7月16日≫
 馬の背を歩く頃に明るくなるのを見越し、暗いうちに穂高岳山荘を出発した。
 直ぐに急登と鎖場の連続が始まる。手元足元1歩1歩に注意をしながら慌てずにゆっくりと歩いた。
 奥穂高岳ではまだ薄暗いのに数人の先行者が日の出を待ち構えていた。自分たちはここで少し休み、未踏の登山道に踏み出した。
 鋭くとがった痩せ尾根を進むと下りが始まる。後ろ向きになって下がる馬ノ背では足の置き場で難しく厳しい所があり、緊張した。ここが最難関の所と仲間は言っていた。
 ここからロバの耳を巻いてジャンダルムへの登りとなる。この登りは一般的には西穂からの登りが安全というが、奥穂高岳側から直登すると仲間は言う。なんとか後ろに着きながら這い上がると山頂に行けた。
 とうとうジャンダルムに登ったぞ。ここでしか見られない風景に満足するまで浸り、天狗コルへと下がる。

岩、鎖、ガレ場の道を下がったと思えばまた上がり、天狗岳で朝ごはんをゆっくり食べる。これから先の登山道が一望に見渡せ、西穂山荘も直ぐそこに見えるが、この先間ノ岳、赤岩岳、西穂高岳、ピラミッドピーク、西穂独標、急な岩のアップダウンと、崩れない訳がないと言っても良いような落石の危険が続く長い道のりの連続を事故無く切り抜けなければならない。気の抜けない道を歩き通し、西穂山荘についてほっとし、祝杯をあげた。