会山行紀行文 2018年
9/13(木)-14(金)
天候:下記記載
(やけだけ)(にしほどっぴょう)
焼岳・西穂独標

2444m    2701m 
参加者 (紀行文) 2070 S/F
No−116 グレード:C上  21名
 担当リーダー 2070 S/F (男性7名・女性14名) (写真) 2070 S/F
≪コースタイム≫
≪9/13≫曇り後小雨
新潟駅南口(5:00)=安房峠登山口(9:40-9:45)…下堀沢出合(11:35-12:00)…焼岳山頂(13:25-13:50)…安房峠登山口(16:05-16:15)=新穂高中尾温泉(17:00)
≪9/14≫曇り時々晴れ
宿(8:00)=新穂高RWしらかば平(8:15-8:45)≒西穂高口(9:00)…西穂山荘(10:20)…丸山(10:45)…独標(11:40−11:50)…西穂山荘(12:50-13:30)…西穂高口(14:30-14:45)≒しらかば平(15:00-15:30)=新潟(20:45)
≪紀行文≫
〜〜〜素晴らしいメンバーと天気が助けてくれた〜〜〜

 今年の天候不順には悩まされ続け、今回も予報が日替わりの如く変化し前日でも不透明。

 万が一の代替え案を3通り用意しているも計画通りに進めたく、神にも祈る思いだった。
 初日の焼岳天気予報は15時くらいまでは何とかなると予想、二日目も昼間は大丈夫との予報を信じ当日を迎えた。
 しかし、新潟を出発の朝は大雨、誰もが不安を持って当然の状況。
 現地に向かう車中もスマホ情報を何度も何度も診る状況だった。
今回のルート(クリックで拡大)
≪初日≫
 新潟を出発しほぼ予定通りに登山口の安房峠に到着、雨は降っていなかった。
 メンバーの慣れた作業で早々に登山準備完了し出発。ただこの登山口知っている人は良いが初めての人は見逃すかもしれないほど貧弱な道標が草の中に隠れている。
 歩き始めてしばらくは穏やかで歩き易い道が続く。
安房峠登山口近くで準備 小さな道標の登山口 しばらくは穏やかな登りが続く

 登山道が九折の急斜面に入る頃から大きな倒木が何度も行く手を遮った。先日の台風の影響と思われる。
 「潜ったり、跨いだり、まるで障害物競争だね」とのジョークが飛び交っていた。
台風の影響か大きな倒木が行く手を何箇所も遮った。

 急登を終え樹林帯を抜けると前方に焼岳(山頂はその向こう)方面が見えてきた。
 間もなく下堀沢出合付近の広場に出たので景色を楽しみながらランチ休憩となった。
 昼食後は下堀沢に沿って山頂を目指すが結構足元が悪い箇所が多い。
樹林帯を抜けると焼岳山塊が観えてきた 下堀沢出合付近でランチ休憩 下堀沢に沿って山頂を目指す

 足場の悪い急坂(ガレ場)をひたすら登り続けると、山頂(北峰)が大きく観えてきて、噴煙もハッキリと観え、硫黄の匂いもしてきた。
山頂を目指して急坂を登る 2300m付近山頂(北峰)が観える 山頂の噴煙もハッキリと観えてきた

 ガレ場を上り詰めると南峰と北峰との釣尾根(鞍部)になっており、眼下には火口湖が緑色に光っていた。
 後は山頂(北峰)を目指して岩場に取りつき三点支持を守りながら慎重に登った。
漸く南峰との分岐鞍部に立つと眼下に火口湖が 山頂直下の岩場に取りつく

 到着した山頂から遠望は効かないものの、噴煙や南峰、下堀沢の展望が開け大いに楽しむことが出来た。
 15時以降の天気に不安を感じるために長居は出来ず、集合写真を撮って下山開始とした。
やっと山頂に到着「ご苦労様!」 山頂から南峰と火口湖、噴煙を望む 展望を楽しむメンバー
満足感一杯の記念写真(一斑とLL))   二班の皆さん  三班の皆さんとCL

 山頂からはしばらく緊張の下山、振り返ると先ほどまで居た山頂が見送ってくれていた。
 後は障害物競走のような往路をひたすら下るも予想通り15時位からポツリポツリと草木を打つ音が聞こえてきたが、結果的には雨具を着ることも無く無事下山することが出来た。
山頂から慎重に下山開始  山頂(北峰)を名残惜しく観ながら下山 無事、安房峠登山口に戻ってきました

 下山後、今夜の宿新穂中尾温泉の「ほのみ亭」に向かった。
 到着後はそれぞれ4種類の温泉入浴を楽しみ、ボリュウームたっぷりの夕食を堪能した。
 「ほのみ亭」はとても素晴らしいお宿でお勧めです。
和やかにディナータイムが始まった
宿の庭から槍ヶ岳や南岳が望める 宿の前で集合写真(皆さんよく眠られたそうです) 
≪二日目≫ 
 前夜の激しい雨音に起こされ、スマホで雨雲レーダーサイトを何度も何度も眺め、寝不足で夜が明けてしまった。
 昨夜の雨で今日はサブメニューと思った方も少なくなかったが、朝6時の雨雲情報を分析すると今日も15時位まで大丈夫と確信し朝食時にメンバーに予定通りに西穂独標を目指すと伝えた。

 朝一番のロープウェイに乗るべく宿を早めに出発、乗り場のしらかば平に向かった。
 不安定な天気の中、登山客を中心に混みあったロープウエイは西穂高口に、途中車窓から笠岳や昨日登った焼岳がくっきりと望むことができ、「今日の天気は大丈夫」と思った。 下車後、入山届を提出し早速登山開始。 
朝一番のロープウエイで出発 ローウエイの窓から笠ヶ岳がくっきりと ロープウエイ降りて登山開始

 しばらく小さなアップダウンの道を歩くと、前上方に赤い屋根らしきものが観え望遠で覗くと西穂山荘の屋根だった。
 ぬか喜びをするメンバーも居たようだが、この後約60分程の急登が待っていた。
 急坂で深い樹林帯を登って行くと急に、先程見えて隠れた赤い屋根が目に飛び込み西穂山荘に到着した。
カメラの望遠で西穂山荘を確認  急坂な深い樹林帯を登る 西穂山荘に到着

 帰りのロープウエイと午後の天気を考慮し、山荘休憩なしで山荘を後にした。
 山荘からは歩き辛い大きな石が重なる急登を進み、幾つかのピークを過ぎると山頂標が建つ西穂丸山に到着した。
 ここで休憩を兼ねて集合写真に収まった。独標での全体写真は無理と判断した為。 
西穂山荘を背に急登を登る 
大展望の西穂丸山(背景は笠ヶ岳) 西穂丸山で集合写真(独標は狭く全体写真が撮れない為) 

 丸山を過ぎると美しい稜線が広がるが、これが難敵。細かいガレ場の登山道は予想以上に疲れる。
 上がり切ったガスの向こうに目指す独標が観えてきた。もう少しだ。
丸山からの美しい稜線(意外にキツイ!) 上がり切った所で大休憩 行く手に独標が観えてきた。

 やがて前方に西穂独標の山頂標が観え、その下は何処が登山ルートか分からないような急壁が迫ってきた。
 メンバー全員ストックを手放し4本の手足を駆使し慎重に登り、やっと狭い山頂に到着した。
 山頂の向こうには更なら急壁を備えた西穂が濃霧の中に浮かんで観えた。
 狭い山頂で入れ替わりも難しい中、何とか記念写真を撮り下山となった。
目の前に西穂独標の岩壁が迫る 慎重に足を運ぶ 山頂の向こうに西穂が霞んで観えた
今日も満足感一杯の集合写真(一斑)  二班  三班

 言うまでも無いが、下山は登りより何倍も危険度が増す。
 全員で声を掛け合いながら慎重に降りた。危険地帯を過ぎるとメンバーの脚力は凄く、あっという間に西穂山荘へ到着。
 西穂山荘で名物ラーメンなどを頂き、一路ロープウエイを目指して下山。
 予定より早く下山出来早めのロープウエイに乗ることが出来た。
 とにかく気が抜けない、慎重に下山  下山途中、昨日の焼岳が観えた。

 天気に気を揉む二日間だったが、素晴らしいメンバーと天気に恵まれ助かった。感謝、感謝の二日間だった。 (終わり)