≪紀行文≫ |
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〜〜〜雪国の原生林と可憐な花々との出会い、そして素晴らしい眺望を求めて〜〜〜 |
新潟と福島の県境にゆったりとまたがり,優美で女性的な容姿を求めて「桜尾根」を何回か登ったが,その都度福島側からも登ってみたいと思っていた。今回の会山行は望みを叶える絶好のチャンスであった。新潟駅南口を出発後「巻潟東IC」・「栄PA」に立ち寄り「只見沢登山口」を目指した。途中の六十里越登山口では,駐車場が満杯の状態で路肩に駐車する姿も見られ人気の高さを知ることが出来た。
只見沢登山口(8:40)に到着,早速装備を整え,念入りに準備体操(ストレッチ)を行い,各班長点呼の後,リーダーからコース状況・注意点・SL等役割担当者の紹介があり,浅草岳頂上目指して出発です。 |
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田子倉無料休憩所の前で念入りなストレッチ、後方に見えるのが浅草岳 |
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各班長による点呼 |
Sリーダーから全体説明 |
足取り軽く出発です |
登山道入り口には,大きな石に「浅草岳」の文字を刻んだ石碑や,見やすく大きな案内看板を見ながら,登山道へと足を進めます。 |
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浅草岳の石碑 |
案内看板や注意書き見ながら(楽山会は注意事項を厳守) |
登山道は,翌日24日(日)の「山開き」に合わせ下草などの刈払いが丁寧になされ,気持ち良く歩くとフタリシズカの花が「ようこそ浅草岳へ」と歓迎しているように咲いています。小さな沢もあり,少しばかり渡渉気分を楽しみながら,出来たばかりの仮橋を渡ります。間隔をあけゆっくりと渡るようリーダーから指示がありましたが,揺れる仮橋はあまり気分のいいものではありません。 |
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健脚の皆さんの歩き |
フタリシズカ |
揺れる仮橋にドキリ |
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仮橋を渡ると,長い間豪雪と戦い勝ち抜いたブナなどの木々が緑を濃くしてそびえ立っている。
特に大木は神々しささえ感ずることが出来る。
中には,倒木となり登山道に横たわり,登山者の行く手を邪魔しているものもある。「もう少し足が長かったら・・・」と言いながら乗り越える逞しさは素晴らしい。 |
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神々しい大木 |
ゆく手を遮る倒木を全身でヨイショ・ドッコイショ |
歩き始めて最初の休憩場所となった大久保沢に到着(山頂まで3.4km)。暑さ調整・水分補注を行いリーダーから「これから急登になるよ」との言葉通りロープ等の設置された場所が出始めてきた。 |
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山頂まで3.4km |
最初の休憩 余裕の皆さん |
足場を確保ししっかり握って |
大木に「熊の爪痕」の標識があり,リーダーの「熊の対処法」についてミニ講座を開設。登りがきつくなってきた。山道にギンリョウソウを発見しその姿は「行進曲」を吹き鳴らしているように見える(ファイト 軍艦マーチ!) |
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近くに熊はいないと思うけど |
トランペット演奏者たち |
狭くてきつい登り |
ようやく「田子倉眺メ」に到着(頂上まで1.9km)。待ち望んだ景色と対面できたが,もっと上には素晴らしい景色があるのではとすぐ上の「鬼ヶ面眺メ」に向かうが,登りが更にきつくなってくる。「毎日家で鬼ヶ面をみているから・・・」と心にもない声を聴きながら,我慢の登山である。鬼ヶ面は,どっしりと構え濃い緑と雪渓の白がすばらしい色彩と山容を構成している。右を見れば「田子倉湖」,左を見れば「鬼ヶ面」秋の紅葉も素晴らしいだろう。ここでハプニング発生。後ろの班が「休憩」を「昼食」と勘違いしすっかり昼食モードに入る。 |
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田子倉湖が見えたぞー |
鬼ヶ面と雪渓 |
幻の昼食タイム |
幻の昼食を中断して約20分後「熊合わせ」(昔マタギ達が熊狩をした場所)で正式の昼食タイムとなりました。これから本格的な急登に備えエネルギー補給は万全に行います。 |
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マタギになった気持ちで |
正式な昼食タイム、美味しい食事で満足顔 |
登山道は,九十九折になっているが,傾斜はきつく頂上までの約1時間半は体力勝負の登山である。
山道には待望のヒメサユリが姿を現し,疲れた体に癒しと活力を与えてくれる。素晴らしい花々に出会いながら頂上はもうすぐである。 |
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食後の急登は堪える |
滑らないよう注意して進む |
ヒメサユリに癒されて |
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浅草岳頂上に無事到着(13:45)。リーダーは一人一人の労苦と達成感を分かち合うとともにご褒美を用意してくれました。パインの甘みと酸味は疲れた体に刺激を与えてくれました。ごちそうさまでした。
次回山行もお願いいたします。 |
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頂上に着いたぞー |
Sリーダーと喜びの握手 |
Sリーダーからご褒美頂戴 |
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一斑の皆さん |
二班の皆さん |
三班の皆さん |
名残惜しい田子倉湖の風景を目に刻み込み,新潟県側に下山開始です。
いきなりコバイケソウと雪渓が目に飛込み福島県側とは異なった景観と池塘のワタスゲの花や種類に改めて浅草岳の素晴らしさを実感した。 |
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頂上から見る田子倉湖 |
下山はゆとりの笑顔 |
池塘に映える乙女たち |
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冬の雪にはヘキヘキしたが,雪渓の雪は何故か愛おしく感じるのはなぜだろうか。滑らないように確実にキックしてそれでも滑るが楽しい。雪渓を終わると嘉平与ノポッチに到着。振り返る浅草岳は何ともなだらかで女性的である。 |
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雪渓の感触を楽しみながら |
滑らないよう慎重に でも滑る |
ゆったりした山容は女性的 |
滑る登山道に注意しながら,「浅草の鐘」に到着し感謝の気持ちをこめて一人ひとり鐘を突いて林道を歩きました。
単調な林道歩きに変化を与えてくれるのは,やはり花々でした。
途中,平成12年に発生した雪崩災害の殉職者慰霊碑にお参りし,山での事故・災害は絶対に発生させないとの誓いを新たにし,16時20分ネズモチ平登山口に到着しました。 |
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静寂な山に25回の鐘の音 |
無事下山に感謝をこめて |
大役を果たして 笑顔でピース |
酷使した身体をストレッチでほぐすことを忘れずにやることが,次の山行の準備となります。
更に身体をケアするには温泉がより効果的です。今回は,寿和温泉で汗を流すと同時に失われた水分の補注(ビール等含む)を行いました。一気に疲労回復が図られたようです。 |
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汗と疲れを流しました |
失われた水分の補給です? |
今晩の夕食は 自宅モードへ切替 |
天候にも恵まれ,豪雪地帯の自然がもたらす恵みを,雄大な景色と可憐な花々の演出により十分すぎるほどの感動を得た今回の山行は素晴らしい結果でした。
秋の紅葉は素晴らしいのではないか・・・また挑戦したいと思っている。
リーダーには大変お世話になりました。参加された皆さんご苦労様でした。 |
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