会山行紀行文 2018年
1/11(木)-1/12(金)
共に快晴
(りゅうがだけ)
パノラマ台・竜ヶ岳

  1328m   1485m
参加者 (紀行文) 2070 S/F
No−004  グレード:C  14名
 担当リーダー 2070 S/F (男性5名・女性9名) (写真)  2070 S/F
≪コースタイム≫
≪1/11(木)≫
新潟駅南口(6:10)=精進湖P(11:30)…パノラマ台(12:45-13:20)…烏帽子岳(13:45)…下山口…樹海散策=本栖湖(15:05)=宿(15:30「松風」)
≪1/12(金)≫
宿(4:45)=本栖湖キャンプ場(5:00)…竜ヶ岳登山口(5:10)…竜ヶ岳山頂(7:15-7:55)…竜ヶ岳登山口(9:25)…本栖湖キャンプ場(9:30)
=「松風」(9:35-10:30)=新倉富士浅間神社(11:40-12:10)=新潟駅南口(18:10)
≪紀行文≫
〜〜〜ダイヤモンド富士を中心に様々な富士を堪能〜〜〜
≪一日目(1/11)≫
 二日間とも現地の天気予報は全く問題ないのだが、悪化傾向にある新潟県境のトンネルを越えるまでどれだけの時間を要すかとても気になっていた。最悪の場合は初日のパノラマ台は無理か、良くても山頂での昼食は叶わないと思っていた。

 しかし、県内の高速道路で若干の除雪渋滞はあったものの、群馬県に入ると強い日差しの快晴で、我々を乗せたバスは快調に走り、高速出口河口湖IC手前から富士が大きく観えバス内に歓声、その後予定通りに登山口に到着してくれた。

 予定通りの到着と言うことで昼食は山頂とし、早速準備し精進湖からの富士を観ながら登山口に向かった。

 精進湖には薄氷が張り、湖面に映る逆さ富士は観ることは叶わなかった。
 この二日間歩いたコース(クリックで拡大)
車窓から富士を望む 精進湖駐車場から望む富士 パノラマ台登山口

 登山口から落ち葉を踏みしめる登山道で快適ではあるが結構な斜面に切られた登山道でどんどん高度が上がっていく。
 全体に精進湖側に登山道がある為、木々の切れ間から富士が望める場合が多い。
 高度を稼ぎ、三方分山との分岐手前では一見朽ちていそうな橋も渡る。
急斜面に切られた登山道を進む 時折木々の切れ間から富士を望む このような場所もある

 三方分山分岐を過ぎると山頂が左手に観え「え!未だあんなにあるの」との声も聞こえるが、実質的には穏やかな登りとなって間もなく山頂に到着する。到着した山頂からは大パノラマ的に富士が広がり、リュックも降ろさずシャッターに夢中になる。
 風もなく穏やかな山頂で富士を独り占めしたような雰囲気で昼食を頂いた。(実際、山頂には我々だけだった)
富士の大パノラマに先ずはシャッター
富士を観ながら贅沢なランチ 裾野を広げた富士をバックに記念写真 

 名残惜しむも、下山開始。
 登山路は落ち葉でとても柔らかく足にやさしいが、途中烏帽子岳の山頂からの富士を楽しむも全体として九十九折の登山道を飽きる位下る。
 下りきると国道の下山口が観えるが、我々は樹海のミニ体験をすべく“東海自然遊歩道”に入った。この道は広く作られているのでここを歩く分には全く危険はないが道を逸れて樹海内には踏み込まない方が良い。
明るい登山道の落ち葉を踏みしめ下山 烏帽子岳山頂からの富士 樹海のミニ探索

 少しだけの樹海体験をした後本栖湖沿いの国道に出て、迎えのバスに乗り本栖湖の対岸に向かった。
 ここは千円札の裏側に描かれた富士の景色で四季を通じて楽しめるビューポイント。
 ただこの季節は富士はシャープに観えるが寒すぎるので足早に見学し宿に向かった。
 宿では夕食直前に女将さんから「紅富士だ出ましたよ」と言われ表へ、短時間で消えてしまったが貴重な富士を観ることが出来た
 その後宿名物“ジビエ料理”を堪能し、早々に眠りの人となった。
千円札裏に描かれた本栖湖の富士 宿から観た紅富士 「今日はご苦労様でしたカンパ〜イ」
*「紅富士」とは雪が赤く染まったもので冬の季節に観る、「赤富士」は夏の朝日で赤く染まった富士のこと。  
 
≪二日目(1/11)≫ 
 早朝4時に起床し、軽く腹ごしらえ等して宿を出発。
 空には満天の星…「今日は大丈夫」とダイヤモンド富士への期待が高まる。

 登山口近くの本栖湖キャンプ場駐車場に到着も平日なのか一台の車も停まっていない。

 かじかむような寒さの中、バスライトの明かりを借りて登山準備と準備体操を実施し出発。
 真っ暗で広いキャンプ場を抜ける道はとても分かり辛い(初めて人は難しい)。

 キャンプ場を抜けると登山道入り口の看板があり、この先は暗くても迷うことは無い。
 そこそこ急な九十九折の登山道を登り、第一展望へ。しかし肉眼では見える富士もカメラには
 収まらない。(第二展望までは殆ど写真にならない)

 第一展望から多少のアップダウンをしながら登って行くと漸く第二展望(石仏)に到着。
 ここまで来ると何とかシルエットの富士をカメラに収めることが出来る。 
本栖湖キャンプ場駐車場で準備と体操 キャンプ場を抜けると登山口がある 第二展望で撮らえた美しいシルエット

 第二展望(石仏)からは長い九十九折の道を登って行く。足元にはとても美しい霜柱が続き思わず手に採っても崩れない。
 暗い足元が少しづつ観えるようになってくると富士の後方がオレンジ色に変化してくる。
 九十九折が終わり山頂の一端のような直線的な登山道に入ると木々の間から太陽の光で赤く輝く南アルプスの山並みが観えてくる。
富士後方がオレンジ色に変化してくる 南アルプスの山並みが赤く染まって観える

 徐々に変化を早める空の色に、心なしか気持ちが急いてくる、時間的に未だ出ないと分かっていても。
 漸く到着した広い竜ヶ岳山頂には誰もおらず我々だけの貸し切り状態。
 早速暖かい飲み物を作り身体を温めるも猛烈に寒い。各自寒さ防止の工夫をしてこられたがかなり寒がっている方も居た。
 刻々と変化する富士方向から目を後方に転ずると、南アルプスの山々が白く輝いていた。(とても美しい)
 やがて富士山頂付近の空が丸く白く輝き始めた。ダイヤモンド富士が近づいた。メンバーはカメラを構えてスタンバイ。
広い竜ヶ岳山頂に到着 後方の南アルプスが白く輝いている   富士山付近が輝き始めた

 「出た〜!」と強い寒さの中、待ちに待ったダイヤモンド富士が出た。神から与えて頂いたような感動が広がる。
 ダイヤモンド富士の光はとても強く早い。どんどんシャッターを押し続けないと気に入った写真が撮れない。
 強い光のせいで小さなゴミでも屈折して乱反射してしまうので、レンズもきれいにしておかなければ出来上がりを見てがっかりする。 

 ダイヤモンド富士が上がり切ると一気に顔の体感温度が上がり、陽の力強さを感じる。
ダイヤモンド富士は出るととても早い。メンバーの顔にも強い光が当たる。

 ダイヤモンド富士を楽しんだ後下山開始。
 凍り付いた足元に注意しながら降りるも振り返ると雲一つない青空がとても美しい。
 第二展望まで降りたところで宿に電話をし朝食の用意をお願いする。(出来立ての焼き魚と味噌汁を用意して頂くため)
 後は一気に登山口まで降りるが、登りの時真っ暗で観ることが出来ビューポイントも楽しみながら降りた。    
暖かい陽射しを浴びて下山 第二展望台まで降りる後方は山頂近く 第一展望付近からの本栖湖と八ヶ岳

 下山後宿に戻り暖かく美味しい朝食を頂く。
 朝食後帰宅準備を済ませ、宿の女将さんの見送りを受けながら新潟を目指した出発。

 途中成沢の道の駅で隠れたビューポイントから富士を眺め、最近とても人気(特に外国の方から)の出てきた新倉富士浅間神社の忠霊塔(五重塔)から観る富士を観に立ち寄った。少々きつい階段を上がる必要はあるが見事な展望を目の当たりにすることが出来た。
成沢道の駅から観る富士 きつい階段を登り切ると素晴らしい展望が待っていた 

  二日とも素晴らしい快晴に恵まれ、富士三昧の山旅となった。高速道路上からの富士に始まり、新倉富士浅間神社からの富士に至るまで様々な角度からの富士を堪能する事が出来き感謝感謝の山旅だった。

 ただこの二日間留守にしていた新潟が稀に見る豪雪とのニュースを聞き、様々な心配事の気を揉みながらの帰路となった。
 私事だが路地の奥にある我が家の駐車場に車を入れるまで登山以上に疲れる作業が待っていた。