会山行紀行文
No−T24
グレード:D
2017年
 5/30(火)
晴れ
(とぐらやま)
戸倉山

  975m
参加者 (紀行文) 2052 M/T 
23名 (俳句) 557 T/K
(男性7名・女性16名) (写真) 2051 S/T
≪コースタイム≫
新潟駅南口(6:10)=しろ池の森(9:05-9:20)…しろ池(9:55-10:05)…角間池(10:40-10:55)…戸倉山山頂(11:45-12:50)…角間池(13:30-13:40)
…しろ池(14:15-14:25)…しろ池の森(14:50-15:00)=新潟駅南口(18:00)
≪紀行文≫
〜〜〜小粒だが魅力いっぱい戸倉山〜〜〜

 戸倉山は、糸魚川市と長野県の県境にある。しろ池の森登山口から塩の道を歩き、しろ池を通り角間池から
山頂へ登ります。かってこの地は信州と越後で国境の争いがあった所、その名残で今でもこの付近の県境は地図に明記されてない。戸倉山は歴史的にも興味をそそる地に位置しています。

 お天気には恵まれましたが、夏日の予報がでており暑さが心配されます。山頂までは375mの標高差があります。
 暑さに負けず、全員で登りきることを目標に、準備体操を行いしろ池の森を出発しました。

 歩き出してすぐに大きな熊の糞がありました。下の駐車場には車は無く、どうも入山は我々だけの様です。数日前、秋田県で筍採りの女性が熊に襲われたことが頭を過ります。笛を吹いて熊さんにお邪魔することを伝えながら歩きました。

   (俳句)体操で整う準備登山口
 体操で準備はOK  しろ池の森を出発 正面が戸倉山 
陽ざしが暑い! 木陰で一休み 万緑の中を行く
 
 しろ池に着いた時、人の姿が見えホットしました。それも、いつも塩の道のガイドでお世話になっている田中省三さんと分かりビックリ。若いお役人さんの案内で大網峠を越え小谷へ行かれるそうです。私たちも、ついでに少し塩の道の説明をして頂きました。もう、熊さんへのご挨拶はいらないようです。
 角間池までは塩の道の歩きになります。人や牛馬が通ったためにU字に掘られた道「ウトウ」を通り、牛つなぎ石や昔の道標を見ながらゆっくりと登りました。

  (俳句)卯波立つ夫婦大蛇の住みし池   (俳句)青葦の池の辺歩荷宿の跡

先客にホットする ここが伝説のしろ池 背景は海谷山塊
かっては歩荷や牛馬の行きかった塩の道

 初夏とは言え、春の遅い塩の道は春満載。フラワーロードとなり、タニウツギ、山ツツジに始まり、エンレイソウにサンカヨウ、イワカガミと続きます。特に、サンカヨウの多いのには大感激でした。
 美しいブナ林の中に佇む角間池から、塩の道と分かれ戸倉山への登りになります。時には急な登りもありますが、ブナの原生林は清々しく辛い登りを癒してくれました。時折、木の間から見える残雪の山並みを楽しみ、声を掛け会いながら最後の急登を登り切ることができました。

  (俳句)牛つなぐ石道の辺に苔の花   (俳句)小さき風とらへはらゝ山荷葉   (俳句) 稚児百合のひそと山道足元に

山姥伝説の角間池 ブナの原生林で一休み 戸倉山への登り

 山頂からは海谷山塊に焼岳、雨飾山、小蓮華山、雪倉山、朝日岳、そして日本海と360°の大パノラマです。素晴らしいご褒美でした。
 さえぎるものが無い山頂は、少し暑いでしたが山頂を渡る風は心地よく、のんびりと過ごすことが出来ました。そして大パノラマの中で頂いた野点の一服は忘れることのできないものとなりました。

  (俳句)見晴らしの峯の野点や日の盛り   (俳句)吹きあげる風の涼しき下山道

  (俳句)走り根の急な下山に汗しとど     (俳句)万緑と卯木の山を登りきし
ブナの若葉が眩しい 振り返って見ると 標識に励まされ
まずは足を休め 休憩はこれが一番 山頂での野点
山頂からの海谷山塊
山頂からの雨飾山 戸倉山山頂にて集合写真 

≪今回出逢えた花々≫