会山行紀行文 2017年
 3/26(日)
(にのうじだけ)
二王子岳
1420m
参加者 (紀行文) 2216 S/K
単独行
(男性1名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
自宅=南俣地区(5:50)…二王子神社(6:40)…3合目付近(7:40)…五合目(独標)(8:15) …二王子岳(9:45−11:00)
…五合目(12:10)…3合目付近(12:25) …二王子神社(13:05)…南俣地区(13:40)=自宅
≪紀行文≫
 〜〜〜今年最初の二王子岳〜〜〜 

 白い飯豊連峰を期待しながら二王子岳に登る。
 5時30分、空が明るくなり始めた南俣の駐車エリアには既に車が7台、先行している登山者がいて「ホット」する。
 身支度を整えて出発、雪面は適度に固くツボ足でも踏み抜きはない、二王子神社前でスノーボードを背負った7人組に道を譲ってもらう。

 徐々に体が温まり汗をかき始めた1合目でアウターを脱ぐ、風が殆んどなく寒さは感じない。
 二合目手前で昨年3月に苦戦した冬ルート(右斜面)に取りつくが、踏み固められたトレースのおかげで時間をかけず尾根に出る。

 山頂方向から顔を出した太陽が、雪面を照らし、樹の影で雪面に絵を描く。
 勾配を抑え合理的なルート取りをしているトレースに感心し感謝する。(ブログによるとトレースは昨日造られたようだ)
南俣から林道を歩いて神社へ 4合目付近を登山者が進む
雪面に樹々の長い影 朝日が雪面を照らす 独標(5合目)雪の身長は4.2m

 6合目の手前でアウターを着る、予想通り稜線に出ると冷たい風が体に当たり出す。
 前方の油こぼしの上部に先行する登山者を発見、その小ささにまだ先が長いことを知る。
 山頂上空の雲を見て、楽しみにしている飯豊連峰の展望に暗雲が立ち始める。

 「天気ばかりはどうしようもない」と思うが、知らず知らず先を急いでしまう。
 雪面は適度に柔らかさがあり足元の確保に問題はない、心配していた油こぼしの登りも頂上手前のトラバースもツボ足でクリアする。
6合目付近から蒜場山を望む 6合目付近から五頭山を望む、粟や守門は春霞で見えない
6合目付近から山頂方向を望む、油こぼしの稜線に登山者 その登山者にズームイン

 避難小屋周辺は積雪で平坦になり、その周囲には雪と風が造ったたくさんの造形物。
 山頂のシンボル「青春の鐘」を吊るす「門」は雪に覆われ「出窓」に変身。
 お目当ての飯豊連峰は北股岳から大日岳の上部に雲がかかっているものの、そのパノラマは実に美しい。

 積雪がないと近づけない尾根の先まで進み、飯豊連峰に囲まれながら景色を愛でる。
 3月12日の会山行で西俣ノ峰から観た杁差岳と鉾立峰がハッキリと見えて感慨深い。
9合目の雨量計、後方は五頭山 造形物の後方に避難小屋 名を改め青春の出窓?
山頂から望む飯豊連峰のパノラマ、右は二本木山
杁差岳(中央)と鉾立峰(右) 風と雪の造形物(大漁のエビの尻尾)の後方に飯豊連峰
風と雪の造形物の左後方に五頭山、尾根の右端が6合目 山頂から先行者3名が五頭山方面を望む

 避難小屋に入って昼食にするが室内温度計は−3℃、暖かいものを胃の中に入れても体がジワジワ冷えてくる。
 冷凍庫の中にいるようでたまらず小屋を出る、風が弱いため屋外の方が陽が当り暖かい。

 1時間余り展望を楽しんで下山。
 途中登ってくる人に「飯豊のパノラマが待っていますよ」と声をかけながら高度を下げる。
油こぼしの上から6合目方向を俯瞰 油こぼしの斜面を降りてくる登山者
5合目へ向かって高度を下げる 一本杉から一王子側を振り返る、雪面の影が面白い
神社手前の流水に春の気配 本日のノート記入者は17名 帰路の途中で二王子岳を撮影

 二王子神社の前の炊事場に提げられた登山ノートに下山時間を記入して南俣へ。
 南俣に戻ると私の車の後ろに10台以上の車が並んでいてその長さにビックリ。
 昨年一番多く登った二王子岳、今年も四季を通じて訪れることになるだろうと帰路についた。