会山行紀行文 2017年
 2/28(火)
(ごずれんぽう、さんのみね、ひしがだけ)
五頭連峰 三の峰・菱ヶ岳
974m
参加者 (紀行文) 2216 S/K
単独行
(男性1名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
自宅=駐車場(4:45-5:10)…どんぐりの森キャンプ場(5:30)…7合目長助清水(6:30)…三ノ峰(避難小屋)(7:20)
…三又路(8:00−8:30)…中ノ岳(9:40)…北峰(10:40)…菱ケ岳(11:10-11:40)…中ノ岳(12:30)…三又路(13:40)
…三ノ峰(避難小屋)(13:55-14:10)…7合目長助清水(14:30)…どんぐりの森キャンプ場(15:00)…駐車場(15:10)=自宅
≪紀行文≫
  〜〜〜白い五頭の峰を歩く〜〜〜  
 2017年最初の山行は五頭連峰、どんぐりの森から三ノ峰を経由して菱ヶ岳をピストンする。
 5時前に到着した駐車場には既に車が4台、アイゼンを着けガリガリに固まった雪の上を歩き出す。
 6合目でヘッドライトをOFFにする、この辺りからトレースに吹き溜まりが現れる。

 6合目の温度計は−4℃、風が冷たくてフードを被らないと体が冷えてしまう。
 7合目で下山してきた2人連れ、三ノ峰の避難小屋で3人のグループと出会う、どちらもご来光を拝むため4時に出発したとのこと。
 山の楽しみ方も色々である。
7合目、三ノ峰の空が朝焼けに染まる 三ノ峰付近から菱ヶ岳を望む、稜線が朝日で光る
二ノ峰から三、四ノ峰を望む、左下に薬師如来様 二ノ峰から山葵山、松平山を望む

 三ノ峰で展望が大きく開ける、朝日が当たった斜面が輝き、濃いコントラストを作っている。
 深くなった吹き溜まりに苦戦しながら一の峰に立つと、菱ヶ岳へと続く峰の連なりが、白く美しい姿で迎えてくれる。
 夢中になって写真を撮っていると冷たい風で指がしびれ出し、慌てて手袋の中に避難させる。
一ノ峰からこれから辿る〜中ノ岳〜菱ヶ岳へと続く稜線を望む

 一ノ峰からの下り坂で膝まで雪に沈み、三又路でアイゼンからワカンに切り替えるが判断が遅かった。
 三又路は風の通り道、手と体を震わせながらの交換に時間を要し、すっかり体を冷やしてしまう。
 おまけに、手袋を濡らして新しいものに交換する羽目に。

 ここからサラサラの深い吹き溜まりでペースダウン、前進限度時刻を11時30分に決め前へ進む。
 中ノ岳に到着し、振り返って飯豊連峰を観るが、薄い雲がかかり山容がハッキリしない・・・復路に期待。
 中ノ岳頂部のトレースに踏み抜いたような穴が数個、覗くとクラックが見えるため急いで通過する。
枝の雪が白い葉がついたようで美しい 中ノ岳には大きな雪庇が出来ている
中ノ岳から飯豊連峰を望む 東側に出来ていたシュカブラ
北峰付近のシュカブラ(後方は菱へ続く急坂)
中の岳の東斜面に積もった深い雪 ♪この坂を越えたなら幸せが待っている♪

 北峰付近で菱ヶ岳から来た男性と言葉を交わし「菱ヶ岳から下山する斜面はガチガチに凍って危険」と情報をもらう。
 続いてやって来た男性が新潟楽山会の会員だったのでビックリ、「山頂まであと少しです」と励まされる。
 雪庇に注意を払いながら急斜面を登り、もう一つ981mのピークを越えると菱ヶ岳の山頂が見える。
♪そんな言葉を信じて、登って来ました冬の坂、い〜いね、良い〜ね、飯豊が観える、寒い北風♪
♪笑顔で耐えりゃ、やがて陽もさす五頭の山♪ 菱ヶ岳から野須張方面を望む(後方に菅名、粟)

 平らな山頂には凍った急斜面側を登って来た男性2人が休憩している、私もザックを降ろして昼飯にする。
 お気に入りのパンと暖かいスープを口に入れると、胃袋から「美味い!」の声、お腹が空いていることを忘れていたことに気づく。

 胃袋とやる気のガソリンタンクを満タンにし、予定通り歩いて来たコースを戻る。
 行程は少し長くなるが綺麗な景色が二度眺められ、進行方向が逆になるため新しい発見があって楽しい。
菱ヶ岳の山頂から五頭山方向を望む(手前右のピークを登山者が行く)

 往路で苦労した吹き溜まりは、気温の上昇で溶け始め、先行した人達に踏み固められて格段に歩き易い。
 青い空の下、風が治まった稜線を一人ゆっくりと歩く、いつの間にか、前方の飯豊連峰がハッキリとその姿を見せている。

 今年は飯豊を何回観ることができるだろうか、今年シーズン登りたい山々に思いを馳せながら帰路についた。
復路でハッキリと姿を現した白い飯豊連峰 右のピークを登れば三又路(左は一の峰)
一ノ峰の登りにはトレースが出来ていた 一ノ峰から五頭山と飯豊連峰を望む