会山行紀行文
No−116
グレード:B
2017年
 10/5(木)〜6(金)
晴れ  曇り
(なすさんざん)
那須三山縦走

1917m(三本槍)
参加者 (紀行文) 2070 S/F 
13名
(男性4名・女性9名) (写真)2070S/F 2048Y/N
那須三山(三本槍岳1917m・朝日岳1896m・茶臼岳1898m)
≪コースタイム≫
≪10/5≫
 新潟駅南口(6:10)=新鶴ETC=MTジーンズ山麓駅(9:25-9:35)≒山頂駅(9:55-10:00)…新展望台コース…中の大倉尾根
 …北温泉分岐(11:45)…三本槍岳山頂(12:15-12:50)…北温泉分岐…清水平(13:25)…朝日岳山頂(14:05)…熊見曽根(14:30)
 …隠居倉(15:00)…三斗小屋温泉煙草屋(15:35)
≪10/6≫
 三斗小屋温泉煙草屋(7:15)…沼原分岐(7:30)…沼原三斗小屋分岐(8:00)…姥ヶ原、ひょうたん池(8:35-8:50)…牛ヶ首(9:45)…鉢巻道
 …茶臼岳山頂(10:15-10:25)…峰の茶屋跡避難小屋(11:05-11:15)…峰の茶屋県営P(11:45-12:00)=ちゃぼらんど(12:35-14:05)
 =新潟駅南口(17:20)
≪紀行文≫
〜〜〜天候とメンバーに恵まれ〜〜〜
≪10/5 晴れ≫
 いつもながら天気に気を揉みながら準備をし、ただひたすら降らないでくれと願う。
 まあ、何とかこの二日間は持ちそうだとの予想に安堵しながら登山スタート地点のMTジーンズゴンドラの駐車場に向かう。

 平日だから空いているかなと思いきや、結構な車とバス。まさか三斗小屋は?と思った。

 準備が出来次第、駐車場からゴンドラ乗り場に移動し、ゴンドラで山頂駅(1410m)に到着。

 ここから広い遊歩道(展望台コース)を進み、展望台から左に折れやがて登山道に入る。

 ここには看板があり「登山者以外は入らない事」と書かれているが、この先で結構軽装の観光客とも出逢う。

 この付近の紅葉はこれからで思わず「少し早かったかな?」と思った。
 

歩いた軌跡(クリックで拡大)
MTジーンズ駐車場で準備 しばらくは遊歩道を進む 遊歩道から離れ登山道に入る

 清水平に向かう登山道に入ると、徐々に傾斜は増し、ほとんどまっすぐな尾根上の登りなので意外に足に来る。
 ただ広く展望が広がっているので、何度も写真タイムとなり、それがいい意味で休憩ととなった。
 特に赤面山分岐に近づく斜面から振り返ると、朝日や茶臼の裾野の紅葉は素晴らしく、大勢の登山者が立ち止まっていた。
 赤面山分岐を過ぎ、ピークを越えると北温泉分岐(右三本槍、左清水平)に出る。我々は三本槍に向かった。 
広い尾根道だが傾斜が増してくる 展望が開けた所から朝日岳を観る 北温泉分岐(三本槍分岐)

 分岐からは紅葉を楽しみながら少しづつ下って行く(部分的に荒れた登山道がある)と、やがて登りになりその先に三本槍が観えてくる。
 一登りで三本槍山頂到着……!、凄く混んでいた、平日なのに。
 穏やかで暖かい山頂の一角に展望の良い場所を確保し昼食休憩とした。
三本槍山頂間近から来た道を振り返る
展望をおかずに昼食タイム 三本槍岳山頂での集合写真(一人欠けていますが) 

 楽しい昼食タイムも長居は叶わず、朝日に向けて出発。
 まずは来た道を北温泉分岐まで戻り、清水平へ向かう。清水平には木道が設置されているが昔は無かった(その為荒れてしまった)。
 紅葉が美しい清水平から熊見曽根への登り(結構キツイ)を頑張ると“1900峰”と書かれたピークに立つ。
 ここまで上がれば後は高低差100m未満の楽なアップダウン山歩(さんぽ)のようなもの。
清水平(遠くに朝日岳の山頂が) 清水平からの登り返し 1900峰(ここまで上がれば後は楽)

 ここから次は朝日岳に向かう。
 途中熊見曽根のピーク越があるが裾野を回り込み、その先でリュックをデポし、空身で朝日へ向かった。
 朝日に近づくと低木の広葉樹がとても鮮やかになった。
 朝日は見た目より簡単に頂上に立てるピークだが雲が湧きやすく展望が効かに事が多いが今日は展望が効き素晴らしい眺めを堪能した。
朝日岳がぐんと近づく(リュックデポ付近)
山頂直下の紅葉 朝日岳山頂での集合写真 

 朝日から下り、デポしておいたリュックを担ぎ直ぐに熊見曽根のピークに到着。
 大昔若いころ濃い霧に中このピークを見落とし大変なことになった苦い思い出の場所も、今日は晴れ渡り周辺の山々の展望を楽しむことが出来た。ここから三斗小屋までの時間はガイドブックや昭文社の地図では時間が様々なので要注意。(意外に時間がかかる)
朝日岳を後にして 熊見曽根に戻る 熊見曽根から隠居倉に向かう

 熊見曽根から隠居倉までの稜線歩きの醍醐味は茶臼や朝日の荒々しさを裏から堪能できることと言える。
 今回も素晴らしいパノラマ風景を楽しむことが出来た。
熊見曽根から隠居倉に向かう稜線から観る@朝日岳 A剣が峰 B茶臼岳 C峠の茶屋避難小屋

 素晴らしい展望も隠居倉まで、隠居倉からは急降下で樹林帯に入っていく。ただこの季節は紅葉が最高に美しい。
 やがて眼下に白煙が観えてくる。ここが今日泊まる三斗小屋温泉の源泉でここからお湯を引いている。(高温で危険)
隠居倉 隠居倉からの下りは紅葉が美しい  三斗小屋温泉の源泉

 源泉からひたすら下り、温泉神社まで来ればもう三斗小屋温泉は目の前。
 三斗小屋温泉には「煙草屋」さんと「大黒屋」さん2件の宿がある(戊辰戦争までは会津中街道の旅籠、当時は10件程あったらしい)。
 温泉を楽しみたい方は煙草屋さん、静かに情緒を楽しみたい方は大黒屋さんと思う(小生両方に泊まった経験からの感想) 
 ちなみに小生は露天風呂2回、内風呂2回の4回温泉を楽しんだ。
三斗小屋温泉「煙草屋」に到着  ビールで「乾杯〜い!」 名物の露天風呂
 
≪10/6 曇り≫
 夜中には満点星空だったのだが、今朝露天風呂に入っている頃には厚い雲に覆われていた。(昼までもってくれと願うばかり)
 朝食を済ませ、ストレッチをし出発。今日は姥ヶ平経由茶臼岳の予定(雨が降らなけらば)。

 先ずは沼原分岐まで紅葉を愛で旧会津中街道を往時を忍びながら歩く。
 沼原分岐からは滅多に他人とは合わないルートで流石に熊鈴は必携と言われるところ。でもとても良いルート。
紅葉の旧会津中街道を歩く
 煙草屋さんで出発目に集合写真   沼原分岐(ここで会津中街道と別れる)

 姥ヶ平までは一旦、最低部の柳沢まで下り、沼原三斗小屋分岐迄登り返さなくてはならない。
 とても静かでいいルートなのだが残雪期はルートが分からなくなるので要注意。
 沼原三斗小屋分岐から少し登ると紅葉は美し低木帯に入る。ここから姥ヶ平。
柳沢を渡る(下り切った所) 沼原三斗小屋分岐(ここまでがキツイ) 姥ヶ平入口付近の紅葉
 
 姥ヶ平にはここの主的存在なのが姥の石像で何を思うか怖い顔をしている。
 この前にリュックをデポし“ひょうたん池 ”に向かう。木道を少し歩くとひょうたん池がありそこからの茶臼が絶景なのだが今日は雲が走りシャッターチャンスが少ない。
 ひょうたん池から戻り、しばしのティータイム休憩。そのご姥ヶ平を進むと雲が切れ紅葉を裾野に従えたような茶臼岳が観えた。
 姥ヶ平の主 ひょうたん池からの茶臼岳 姥ヶ平からの茶臼岳

 姥ヶ平から牛ヶ首への急斜面を登って行く途中振り返ると素晴らしい紅葉の姥ヶ平を眺め歓声が上がった。  
牛ヶ首に向かう途中、姥ヶ平を見下ろす

 硫黄の匂いが立ち込める牛ヶ首は風が強く体感温度が低いため、わずかな休憩で次に進んだ。
 茶臼岳の裾野を歩くように牛ヶ首、山頂分岐に向かうが風が徐々に強くなってくる。
 途中テレ朝のクルーが取材に来ていたがこの天候ではと思うも、「姥ヶ平が良いですよ」とアドバイスした。
 牛ヶ首、山頂分岐から山頂へに向かう頃にはますます風が強くなってきた。その為か朝日の雲が飛ばされクッキリと観えた。
 牛ヶ首から茶臼岳の登山道に向かう 牛ヶ首、山頂分岐(ここから登る) Y/N 茶臼岳への斜面から朝日岳を望む 

 途中大きな岩場があった為、そこを風除けにし、休憩と風除け対策(防寒着や雨着着衣)をしてもらた。  
 その後も飛ばされそうな強風の中登っていき、北斜面に入るとやや風が収まり歩きやすくなった。
あまりのも風が強く岩陰で防風対策 Y/N  強風の中、茶臼山頂を目指す Y/N 北斜面で少し風は和らぐ

 やがて広い山頂尾根に上がるとまた風が強く身体を揺らしてきた。
 前方にうっすらと鳥居が見え「山頂が観えたよ!」と叫ぶも聞こえたか否かは分からず。
 さすがにこんな日は山頂に登山者は少なく、記念写真もカメラを岩に乗せ自動シャッターとなった。  
茶臼山頂の鳥居が見えてきた
山頂に立つ祠 茶臼岳山頂で集合写真 

 山頂も風が強すぎ体感温度が下がっていくため長居はせず下山開始(メンバーから「もう降りるの」との声もあったが)。
 下山は旧火口口を回るように下り、“峠の茶屋避難小屋”を目指した。
 この避難小屋は正に江戸時代の中会津街道の峠茶屋があったらしいので名づけられた。(今は下の駐車場に峠の茶屋がある)。
 峠の茶屋からは朝日の紅葉を楽しみながら旧街道を一気に下り、無事登山口に降りることが出来た(予定時間通り)。
峠の茶屋避難小屋が観えてきた  峠の茶屋避難小屋から下山時観た朝日岳 無事登山口に降りまた

 下山後は“チャボランド”で入浴と昼食を済ませ帰路についた。
 今回崩れそうで崩れずにいてくれた天気には感謝、そして足並みを揃え時間通りに歩いてくれたメンバーには感謝、感謝の登山だった。