会山行紀行文
No−087
グレード:B
2017年
 8/9(水)〜10(木)
共に晴れ
(ほうおうさんざん)
鳳凰三山

  2840m(観音岳)
参加者 (紀行文) 2070 S/F 
25名
(男性10名・女性15名) (写真)2070S/F 2131Y/S
鳳凰三山(地蔵岳2768m・観音岳2840m・薬師岳2780m)
≪コースタイム≫
≪8/9≫
 新潟駅南口(4:30)=須玉IC=タクシー乗り換え地点=御座石鉱泉(10:10-10:15)…旭岳(12:45-13:15)…燕頭山(13:50)…鳳凰小屋(15:30)
≪8/10≫
 鳳凰小屋(3:25)…地蔵岳(4:40-5:10)…赤抜沢の頭(5:30-5:55)…観音岳(7:20-7:40)…薬師岳(8:10-8:25)…中道登山道…青木鉱泉(12:45)
 =タクシー乗り換え地点=ゆーぷる韮崎(13:45-14:30)=新潟(19:40)
≪紀行文≫
〜〜〜吹き出す汗、きつい!、でも最高の大展望が〜〜〜
≪8/9≫
 台風通過で心配された天気も我々が登る鳳凰三山の予報は晴れ。
 早朝暗いうちに新潟を出発し、一路山梨(須玉IC)へ。

 本来はそのまま登山口の御座石温泉に行く予定をしていたが、国道につながる林道が車両規制があり、11人乗り以上は通行禁止になっていることが前日に判明。
 急遽、地元のタクシーにジャンボタクシー3台を予約、林道入口のコンビニで待ち合わせし、乗り換え多少予定より遅れるも御座石温泉に到着。

 御座石温泉に登山届を提出し登山開始。いきなりの急登で蒸し暑く汗が噴き出してきた。

 小さなピークを越えて少し下ると西の平と言う広場に出る。
 規制が無いとここまでバスが入れるのだが。

(クリックで拡大)
登山口の御座石温泉 樹林帯の登り(Y/S) 西の平

 西の平からもかなり厳しい登りが続き、全員がまとまって休憩をとる場所も殆どなかった。
 計画では燕頭山頂の広場で昼食を摂る予定だったが、出発の遅れや予想以上の疲労感から旭岳手前の登山道で昼食休憩とした。
きつい登りが続く 涼しい場所を選んで昼食(旭岳山頂付近) 旭岳山頂

 旭岳から約45分、笹が一面に広がる広場に到着、ここが本来の昼食場所だった燕頭山頂。
 気持ちよい広場だったのでやや長めの休憩をとり身体を休めた。
 燕頭山を過ぎると今日の目的地“鳳凰小屋”までは大きな急登はないが、切れ落ちた斜面に設置された木製のトラバース路を慎重に進み、やがて登山道は尾根を越えてドンドコ沢側の登山に出る。ここまで来ると小屋は近い。
燕頭山山頂 木製の道が連続する

 ドンドコ沢の音を聞きながら下って行くと、カラフルなテントが見え、鳳凰小屋に到着。
 鳳凰小屋は、様々な登山コースの分岐路になっている。
 宿泊の手続きを済ませ、恒例のミィーティングへ。ミィーティング場所は小屋が我々の為に大きなテーブルを確保していてくれた。
鳳凰小屋に到着 明日我々が進むのは地蔵岳 ほっとしてミィーティング(Y/S)

 夕食は小屋名物カレーライス。高齢者の集団とは思えないほどのお代わり合戦を診ると明日も大丈夫と思う。
 各自の就寝は早く消灯前にはほとんどのメンバーは眠りに入っていた。
≪8/10≫
 早朝、2時過ぎにはメンバーが起きだし、3時にはやる気満々の動きで全員が小屋の前に集合。
 ヘッドランプを点灯し、予定より早く小屋を出発、地蔵岳(オベリスク)に向かう。
 きつい樹林帯を登り切ると、更に厳しい花崗岩が砕けた砂礫の急斜面を登って行く。
 やがて暗闇の向こうに地蔵岳(オベリスク)が見えてきた、もう少しだガンバレ。
 到着して間もなく明るくなった空の彼方に“富士山”が浮かび上がりメンバー大歓声。目を転ずると“甲斐駒ヶ岳”や″仙丈ヶ岳”が目の前に、また遠くに“八ヶ岳”が観えた。
ヘッデン明かりを頼り山頂を目指す(Y/S) 明け行く富士山が望めた(Y/S) 反対側には木曽駒ヶ岳が

 山頂ではそれぞれが時間を忘れるほど展望を楽しみ、またオベリスクへの登りも楽しんだ。
 オベリスクを背景に2か所で集合写真を撮った。
 また、山頂の一角にある賽の河原では美しいご来光を観ることが出来た。
オベリスクの前で集合写真 賽の河原に向かう地点で集合写真
賽の河原から観たご来光と、メンバー感動のシャッター連射

 地蔵岳で時間を食ってしまったのか、やや遅れが出る。
 計画時間から診て観音岳と勘違いし、“赤抜沢の頭”で昼食休憩と言ってしまった。

 結果的は暖かい朝陽と展望をおかずに朝食を頂くことが出来た。
 (ただ、山小屋製の朝食弁当は少々ひんしゅく物だったが)

 朝食後、前方にそびえる最高峰“観音岳”を目指して進むも、不明瞭で危険な場所が幾か所かあり、我々の先を歩くグループがルートを誤り大変なことになっていた。
 我々が先だったらと思うと胸を撫でる。
 
賽の河原の地蔵さんと甲斐駒(Y/S) 赤抜沢の頭で朝食休憩(Y/S) 観音岳に向かって(Y/S)

 地蔵岳以降岩場には可憐な“タカネビランジ”が今が盛りと咲いていて幾度もカメラに収める。

 危険な赤抜沢の頭からの下りを過ぎて振り返ると地蔵岳(オベリスク)が遠くなっていた。 

 鳳凰三山最高峰の観音岳は結構混雑していた。狭いこともあるが、他ルートから登山者も多いことが伺える。

 ここからの展望も、特に近くなった北岳の展望が素晴らしく、目の良い人だったら北岳の小屋が見えるのでは思ってしまう。
危険な赤抜沢の頭を下って振り返る
観音岳が観えてきた 観音岳山頂で集合写真 

 北岳を後に“薬師岳”に向かうが、穏やかな登山道はまるで富士山に向かって歩いているような気分になってくる。
 薬師岳も地蔵岳のオベリスクほどではないが特徴ある烏帽子のような山頂が目印になる。    
雲海の向こうに富士が(Y/S)   穏やかな稜線を歩く(Y/S)   もう少しで薬師岳(Y/S) 

 広くて山頂は何処?と言いたくなるような薬師岳山頂に到着。
 すぐそばにそそり立つ北岳を背景を楽しみ集合写真に納まる。
 ここで鳳凰三山の大展望は幕となる為、景色を目に焼き付け、名残惜しくも下山に使う?中道登山道”に入った。
広い薬師岳山頂
山頂から中道登山道に入る 北岳をバックに集合写真 

 下山専用のような中道登山道は、結構荒れていて嫌な激下りが続く。
 途中緩やかな笹の道もあるが、そのほとんどが歩き辛くて急な下りが延々と続く。
 途中緩やかな笹の道もあるがほとんどは歩き辛い道が続く(Y/S) 

 「やっと」と言う言葉が当てはまるような下山道を降りて林道にでる。
 以前はここまでバスが迎えに来ていたが今は入れないため、タクシーが待つ青木鉱泉まで延々と林道歩きが続く。
 疲労困憊の足にはこたえる。しかも林道途中から青木鉱泉にショートカット出来る道が通行止めで物凄い遠回りとなった。
 青木鉱泉への分岐路青木橋の袂にメンバーを待たせ、青木鉱泉への登り道を走り、待っていたタクシーに連絡し青木橋に戻ってもらった。

 とても疲れた山行だったが、山頂での大展望を想い出に新潟への帰路についた。

 必ずしも順調で無事な会山行ではなかったが、メンバー各位のご協力により何とか終えることが出来た。感謝一杯の山行だった。

≪タカネビランジを中心に出逢えた花々の一部≫