会山行紀行文
No-074
グレード:C上
2017年
 7/7日(金)~8日(土)
天候:下記記載
(なべわりやま)(あらやま)(かさガがだけ)
鍋割山・荒山・笠ヶ岳
1332m
 1571m 2057m
参加者 (紀行文) 2070 S/F 
14名
(男性2名・女性12名) (写真) 2070 S/F
≪コースタイム≫
≪7/7(金)曇り時々晴れ≫
新潟駅南口(6:05)=赤城IC=姫百合P(9:30-9:40)…荒山高原(10:25-10:35)…鍋割山山頂(11:10-12:00)…荒山高原(12:35)
…荒山山頂(13:35-13:50)…上の避難小屋(14:15)…荒山高原(15:05)…姫百合P(15:40)=宿「うめや」(17:20)
≪7/8(土)晴れ≫
宿「うめや」(7:05)=鳩待峠(7:40-7:55)…オヤマ田代(9:40)…悪沢岳…小笠…笠ヶ岳山頂(11:50-12:30)…往路…鳩待峠(15:25-15:55)
=水上IC=新潟駅南口(20:00)
≪紀行文≫
~~~想い出に残る山旅~~~
≪7月7日(金)≫曇り時々晴れ
 一週間前から天気予報が芳しくなく、中止するか否かと言っても宿のキャンセル猶予はギリギリ。リーダーの苦悩が伝わってくる。
 リーダーから「実施します」との相談があり、後は天気の回復を祈るのみ。

 祈りが通じたのか、天気予報は“晴れ”に転じ、安堵の気持ちで新潟を出発。
 しかし、下界は晴れているが鍋割山や荒山を含む赤城山系だけが雲に覆われていた。

 「雨が降らないだけでも」「涼しくて良いかも」等の声を聴きながら、登山口の姫百合駐車場に到着。
 準備を整え登山口へ、登山口からしばらくは登り辛い階段が続くがやがて穏やかな林間コースとなっていく。

鍋割山と荒山の歩いた道(クリック拡大)
姫百合駐車場で準備 駐車場近くの登山口 穏やかな登りの林間コース

 林間コース内ではやや霞が掛かっていたが、時折スポットライトのような陽がしてきた。
 林間コースを過ぎ、岩場の急登になる。この途中に“荒山風穴”があり涼しい風が吹き出していた。
 岩場を登り切ると開けた広場に出る。ここが鍋割山と荒山との分岐点荒山高原。

 ここでの休憩中に鍋割山から下山してきた白髪の男性が私の顔をじっと見て「Fさんじゃない」、私も気づき「Tさん久しぶり」。
 なんと約30年ぶりに旧友(企業戦士)との再会となった。退職後地元に住むTさんはこの山域を日課のように歩いているそうだ。
幻想的な日差しの登山道 荒山風穴 荒山高原

 旧友と別れ、鍋割山に向かう。荒山高原から鍋割山へのルートは標高差が僅か80mも、途中“火起山”、“竈山”等のピークが連なりアップダウンが繰り返される。しかし、展望が開け広い登山道はとても歩きやすい。
 天気が良ければ左右に素晴らしい展望が望めるのだが…、今日はダメだった。 
荒山高原から鍋割山に向かう 火起山山頂標 穏やかな登山道
こんな広い尾根もある 竈山(かまどやま)山頂標 もうすぐ山頂

 幾つかのピークに騙されながらも漸く鍋割山山頂に到着。
 本来なら、素晴らしい展望をおかずに昼食だったが、残念。
 昼食中も時折、暖かい陽射しが差すのだが、遠望は叶わなかった。
広い山頂に到着
楽しい昼食タイム 鍋割山山頂での集合写真 

 次は荒山への登山が待っているため、鍋割山山頂を後に、途中霞の中に赤城山系の峰々が浮き上がった。
 順調に荒山高原に戻ると雲に隠れていた荒山が望めるようになった。
下山途中。霞んではいるが赤概山系の峰々が観えた 荒山高原に戻る(奥に荒山が観える)

 荒山への登りは“登り一辺倒”の如く、ただひたすら登って行く。途中岩場もあり暑さが身体にこたえる。
 登り切ったところに小さく開けた山頂があり石のお社が祭ってある。残念ながら殆ど展望が効かない静かな山頂。
 大勢の登山者で賑わった鍋割山と異なりこの荒山は登山者と殆ど合わないほど寂しく静かな山。
荒山への登り
山頂の石のお社 荒山山頂で集合写真 

 下山路は往路を使わず、南東の斜面を降り“上の避難小屋”分岐路か南西に進路を転じ、荒山を巻くように歩き荒山高原に戻った。
 途中、最近の雨のせいか登山道が荒れていた。
 荒山高原から往路を下山したが、途中から歩きやすい林道へのショートカットの道を選択し無事登山口に戻ることが出来た。
“上の避難小屋”分岐路付近 荒山高原に向かう道 下山近くで穏やかなショートカット道を選択

 登山口からは一旦、赤城の大沼湖畔まで走り、裏街道を走るが如く宿“うめや”向かった。

 “うめや”さんは昭和の時代から通い続けた宿で、多い年で年間4回も泊まったことがあるお気に入りの宿です。

 到着した“うめや”さんで、源泉かけ流しの名物温泉で汗を流し、宿自慢の和風フルコースのようなとても美味しい料理を味わった。

 メンバーから「この料理を食べたら、明日山に行かなくても良い」なんてジョークも飛び出すほどだった。

 明日の出発が早いため、各自早々に眠られたようだ。
“うめや”さんの美味しい和風フルコース料理を楽しむ
 ≪鍋割山~荒山 山域で出逢えた花々の一部≫
 

≪7月8日(土)≫快晴

 早く床に就いたせいか、早朝に目が覚め、朝風呂を楽しむ。

 美味しい朝食を頂き、“笠ヶ岳”の登山準備を済ませ早々に宿を後にした。

笠ヶ岳の歩いた道(クリックで拡大)
宿“うめや”の玄関で集合写真  

 真っ青な空の下、登山口の鳩待峠に向かう。 峠では多くの登山者が準備をしていた。
 我々も手際よく準備を済ませ、登山口に向かう。登山口は至仏山と同じ。
快晴下の鳩待峠に到着
いざ出発 出発前に集合写真

 最初は穏やかな登りの登山道を進み、木道や木の階段が目立つようになってくると視界も開け、今日の目的地“笠ヶ岳”や尾瀬ヶ原、燧ヶ岳等の素晴らしい展望が楽しめる。
穏やかな樹林帯を登る 遠く笠ヶ岳が望める 原見岩から尾瀬ヶ原や燧ヶ岳が

 原見岩を過ぎ少し急登を感じ、登り切るオヤマ田代に出る。この先に至仏山と笠ヶ岳との分岐点があり、多くの登山者は至仏山へ、我々は笠ヶ岳へと向かった。
 ある程度の残雪と泥濘は覚悟していたが…、残雪は例年よりはるかに多く、お花畑が心配になってくる。 
オヤマ田代(向こうは小至仏) この分岐路で左折し笠ヶ岳に向かう いきなりの残雪歩き

 展望の開けた場所と樹林帯が交互に通過する感じで、アップダウンを繰り返し、見通しの良い稜線からは上越国境の山々やこれから向かう笠ヶ岳、上州武尊等が望める。また結構な斜度の残雪部門も有り慎重を楽しむように歩く。
上越国境の山々  遠くに小笠と笠ヶ岳 残雪地帯の通過

 心配していた花々も小笠を過ぎるころからとても多くなり目を楽しまさせてくれた。

 ただ、部分的ではあるが豪雨か雪か不明だが崩落した斜面があり、この部分にはほとんど花が無く、回復するまでに年月を要するように思えた。

 小笠を過ぎると殆どが展望の開けた登山道で、振り返ると小至仏や至仏山やま、そして我々が歩いてきた稜線が望めた。

 笠ヶ岳の直下にくるとハクサンイチゲの群落や、リンドウ、マイヅルソウ、イカリソウ、チドリ、キンバイ等々数えきれない位の花々が出迎えてくれた。
小笠付近から笠ヶ岳を望む 小笠付近から至仏山方面を望む 笠ヶ岳直下のハクサンイチゲ

 笠が岳直下を回り込み、山頂への分岐路に着く。ここからが本日のメインエベントの登りとなる。
 崩れそうなガレ場を慎重に青空に登って行くように踏ん張って登る。
 途中振り返ると眼下に小藤沼や蛍池が望め時間があれば立ち寄りたいところだが今日は無理かもしれない。

 漸くたどり着いた山頂の大展望は何も言うことが無いほど素晴らしい。
 やや難点なのは“狭い”こと、我々は昼食場所を確保できたが、少し遅かったなら山頂昼食は出来なかった。
山頂への分岐路 山頂を目指して 青空が山頂のような登り
振り返れば眼下に小藤沼や蛍池
「着いたよ!」の声が聞こえる  狭い山頂ですが寄り添い記念写真「頑張ったね」 

 昼食後は往路を辿り、鳩待峠に戻るも、途中の残雪の急斜面や水路のような登山道に悪戦苦闘しながらの下山だった。
 ただ、そのスピードは速かった。その原動力は鳩待峠で待っている名物“花豆ソフト”や定番“生ビール”で、16時の店じまいが足を運ばせたのかもしれない。
 十分に間に合う時間に下山し頂いた名物“花豆ソフト”は頭の芯まで行き届くような美味さだった。
往きは良い良い、帰りは怖い ここ(オヤマ田代)迄来れば、後はとても楽に下れる

 新潟までの帰路は途中高速火災事故の影響で通行止めや渋滞に巻き込まれ遅くなったが、思い出に残る楽しい山行だった。
 リーダーお疲れ様でした。  
≪鳩待峠~笠ヶ岳で出逢えた花々の極一部≫