≪紀行文≫ |
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〜〜〜たくさんの美しい花々を見る事ができ、「来てよかった!」〜〜〜 |
出羽三山の主峰、月山。日本百名山、そして高山植物の宝庫でもある名峰に初めて登る私は、山行の申し込みをしてから、ずっと楽しみにしていました。心配はやはりお天気。梅雨入りしたのだから雨でも仕方ないと思いつつ、毎日天気予報をチェックしながら当日を迎えました。
曇り空の新潟を予定通り出発し、休憩をはさんで月山を目指します。雨は降っていないものの、車窓から見えた月山は雲がかかり、嫌な感じ。 不安な気持ちを吹き消すように、バスはタニウツギの咲く道をぐんぐん上がっていき、姥沢駐車場に到着しました。
急いで準備に取り掛かった途端に、ポツポツと雨が落ちてきました。しかし、まだ雨具を着る程ではありません。
早くリフト下駅にと気は急くのですが、駐車場からリフト乗り場までは、だらだらと続く坂道。あまりうれしくないウォーミングアップでした。
リフト下駅で下山してきた人から、山頂は雨との情報が。しかもこれからお天気は下り坂。リーダーの「せっかくなので、お花畑までいきましょう。」の言葉に皆さん同意し、リフトに乗り込みました。
月山は夏スキーのメッカでもあり、この日もたくさんの人々がスキーやスノーボードをしていました。リフトに乗ってすぐ足元にニッコウキスゲが咲いており、これからどんなお花に出会えるかわくわくしながら、しばしリフトからの眺めを楽しみます。 |
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姥沢駐車場で登山の準備 |
リフトに乗って |
上駅に着きましたが雨は大丈夫 |
15分ほどで上駅に着き、まずは姥ヶ岳を目指します。まだたくさんの雪が残っていましたが、アイゼンは付けずに登りました。木道に出ると、さっそく花のお出迎え。チングルマ、イワカガミ、ヒナザクラ、ハクサンチドリ等々。葉に暗紫色の斑点のあるウズラバハクサンチドリの姿もありました。思わず「わー」、「かわいい」と歓声があがります。有り難いことに雨はほとんど降っておらず、登ると判断して下さったリーダーに感謝しつつ、先を急ぎました。
姥ヶ岳山頂(1670m)に到着すると、右手にこれから登る月山が大きな姿を現しました。 |
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姥ケ岳に登る斜面はスキー客が一杯 |
急な雪渓を登っていく |
姥ケ岳山頂に着きました |
上の方はガスがかかり真っ白。なんとかお天気がもちますようにと祈りながら、整備された登山道を進みます。
頑張って登った先で待っていてくれたのは、一面のハクサンイチゲの群生。しかも、ピンと開いた花びらは何ともいえない美しさ。不安な気持ちを一気に吹飛ばしてくれました。
こんなに素晴らしいお花畑を見られたのだから、多少の雨なんか平気!そんな気分でした。木道のあちらこちらにはミヤマウスユキソウがひっそりと咲き、道の両脇にはシラネアオイもきれいな花を付けています。
山頂まではあと少し。きつい登りもミヤマキンバイ、ミツバオーレンなどのかわいい花々に励まされて、苦になりません。 |
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いろいろな高山植物が沢山咲いていました |
お花畑がキレイです |
登山道にはシラネアオイ |
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コイワカガミ |
ウズラハクサンチドリ |
残雪がたっぷりとありました |
やがてハクサンイチゲの咲き乱れる広い空間に出、もう少し進むと月山神社本宮です。その奥の方に三角点があり、皆でタッチ。
今にも雨が落ちてきそうな空を眺めながら、急いでランチタイムとなりました。食べ終わらないうちに、無情にもまた雨が降ってきました。
どこに食べたかわからない慌ただしい昼ご飯。あと2時間ほど待っていて欲しかったです。(笑)
私の勝手な願いは届きませんでしたが、幸い雨は小降り。集合写真を撮り、下山開始です。 |
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月山山頂の神社 |
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山頂のハクサンイチゲの群落 |
山頂で集合写真 |
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この素晴らしいお花畑をいつまでも見ていたい気持ちを抑えて、帰路を急ぎます。雨に濡れたミヤマウスユキソウの美しいこと。思わず一瞬足を止め、目に焼き付けます。
なかなか止まない雨の中、雪の上もストックを上手く使いながら、ほとんど休まず歩き続け、全員無事にリフト上駅に着きました。
晴れていれば、朝日連峰の素晴らしい姿が望めたと思いますが、たくさんの美しい花々を見る事ができ、「来てよかった!」と心から思えました。
バスに乗り、しばらく走ると土砂降りの雨が降ってきました。結局、大した雨にならずに済んでほっとしました。
予定より少し早く新潟駅南口に到着。適切な判断で私達を導いて下さったリーダー、本当にありがとうございました。
各係を務めて下さった方々、同行して下さった皆様に感謝です。またご一緒できますように。
お世話になりました。 |
大した雨ではありません。元気に下山開始 |
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