会山行紀行文
No−059
グレード:C上
2017年
 6/18(日)
曇り
(ねこだけ)(あずまやま)
根子岳・四阿山縦走

2207m   2354m
 
参加者 (紀行文) 2216 S/K 
25名
(男性18名・女性7名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
新潟駅南口(6:10)=菅平牧場P(9:30-9:50)…根子岳(11:40-11:50)…大隙間十字原(12:20)…中四阿分岐点(13:10-昼食-13:40)
…四阿山(13:50-14:00)…中四阿分岐点(14:25)…中四阿(15:25)…菅平牧場P(16:30-17:00)…新潟駅南口(20:25)
≪紀行文≫
〜〜〜何回「いいね」の言葉が出たことでしょう〜〜〜

 今回のコースは菅平牧場を出発し、最初に花の百名山の根子岳に登り、そこから日本百名山の四阿山へ縦走して牧場へ戻る。
 既に長野県は梅雨に入っていて、今日の天気予報は「曇り」。

 正直に言うと、私にとって四阿山は最近まで名前も知らず、読み方も分からない地味な山(えっ、百名山なの!)。
 初めて登る今回の山行も、雨が当たらずレンゲツツジが見られれば良いな位の期待で参加。
 ところがどっこい、その期待は良い意味で大きく裏切られることになる。

 身支度を整えて出発、牧場の開放的な風景にさっそく「良いね」の声が上がる。
 少し歩くとお目当てのレンゲツツジが登場、オレンジ色のツツジに、あっちからもこっちからも「良いね」「良いネ」の声。
リーダーからコース説明 緑の牧場にオレンジのレンゲツツジ
登山道をレンゲツツジが彩る 右に、左に、そして、前にもレンゲツツジ

 牧場を過ぎると樹林帯へ、白樺やダケカンバの白が新緑の緑に映え、これも「良い」。
 標高が上がるとツツジは蕾に変わり、所々で三つ葉ツツジが姿を見せる、その鮮やかなピンク色がまた「良い」。
 山頂までひたすら登りが続くが、勾配が緩やかなためさほど息は上がらない。
蕾のレンゲツツジも良いネ ピンクの花は三つ葉ツツジ
緑、白、オレンジに彩られた登山道を進む 頭上には若草色の新緑

 樹林帯を抜けると斜面を熊笹が覆い、石がゴロゴロした登山道を登りきると2207mの根子岳山頂。
 正午近くとあって多くの登山者が休憩中、私たちの昼食は四阿山の手前(中四阿分岐点)、その四阿山が雲の中から姿を現し始める。
登りが続くが傾斜が急でないため歩き易い 山頂が近づき、高い木が少なくなる
左は根子岳山頂の祠、右に四阿山 あまりの絶景に足を止めて写真をパチリ

 根子岳から一旦150mほど降るが、降り始めの岩場から望む景色が実に素晴らしい。
 眼下に広がる大隙間十字原を熊笹が若草色に染め、その上を(クリスマスツリーのような)針葉樹の濃い緑が覆い、正面の四阿山の山肌をダケカンバが彩る。
 「良いね!日本じゃないみたいな風景だね、」「アルプスのような風景だね」の声が上がる。

  しかし、鞍部の大隙間十字原から見上げる四阿山の大きいこと、これからここを登ると思うと気が重くなる。
ご存知イワカガミ 山桜が咲いている 四阿山を正面に見ながら一旦降りる
正面に四阿山、麓には熊笹に覆われた大隙間十字原が広がる

 約300mの登りはシラビソの根や岩がむき出しになった急斜面、空腹によるエネルギー不足もあって中々終わらない。
 ようやく中四阿分岐点にたどり着き、振り返って観た根子岳の遠いこと。よく歩いて来たものだ。

 晴れていればここから八ヶ岳、北アルプスが観えるというが今日は雲の中。
 それでも急登を登り終えての昼食は嬉しい、広々とした草の上にめいめい指定席を作りお弁当を広げる。
 急登で汗をかいたが、このエリアは風が無く陽のぬくもりが感じられて気持ちが良い。
 「こんな場所でお昼が食べられるなんて幸せだね、良いね」の声が聞こえる。
後方の根子岳が遠〜い 昼食場所の中四阿分岐に到着
シラビソの坂は胸突き八丁 広々としたエリアで待ちに待った昼食をいただく

 昼食後は荷物を置いて空身で2354mの四阿山山頂へ。
 リーダーから「ザックはここにまとめて置いて行きます、盗まれたら・・仕方ないな」(これが妙に私のツボに嵌り、一人笑ってしまう)
空身で四阿山の山頂へ 祠の前に整列し笑顔で記念撮影(どこか卒業写真のよう)

 山頂をピストンし、リーダーの「いっきに菅平牧場へ下ります」の声で下山開始。
 高度を下げながら、四阿山を振り返るとダケカンバが山肌に白い模様を描いている、この景観がまた「良い」。
 今日はお日様が顔を出さないため、体感温度が上がり過ぎず、風が霧と一緒に涼を運んでくれるため、暑くもなく寒くもなく、歩き易くて「良い」。
急坂がなく歩き易いルートを降る 降りてきた四阿山の山肌にはダケカンバ

 高度を下げ樹林帯に入ると、再びレンゲツツジがオレンジ色で迎えてくれる。
 数の多さ、色の鮮やかさに「良いね!」を連発、これで満足と思っていると更に凄いツツジ達が現れ、何度も何度も「良いね!」「良いネ!」
レンゲツツジが再び登場 あっちにも、こっちにも、そして、むこうにもレンゲツツジ
レンゲツツジが登山道をパッと明るくする 見飽きませんレンゲツツジ
これでもかとレンゲツツジが咲き誇る

 ふとオレンジ色で新潟アルビレックスを思い出す、ツツジの半分で良いから感動させて欲しい、後半は「良いね」を言わせて欲しい、がんばれアルビ!

 オレンジ色の次は新緑の緑で「良いね」、大明神沢の川のせせらぎでも「良いね」をもらって牧場へ。
 そして、放牧牛が草原の草を食べているのどかな風景が、最後の「良いね」
新緑の樹々の中を歩く 私「クリンソウ」と申します 川の流れる音と共に歩く
新緑に癒しをもらいながら歩く 登山口に無事到着 牛を見ながら「モ〜最高でした」

 根子岳と四阿山は山頂からの眺望が大きな魅力の一つだとのこと、今日はその眺望が無くてもたくさんの「良いね!」があって、期待を上回る充実した山行を楽しむことが出来た。
 四阿山、地味なんて言ってゴメンナサイ、とっても良い山です、さすが百名山。

 この出会いと感動を下さったリーダーに(「良い山行をありがとうございました」と)感謝しながら帰路についた。
 これまで百名山に興味はなかったが、今回初めて登った四阿山の魅力に触れ「深田久弥が選んだ百名山」へのリスペクトの念を強くした。

 紀行文中に「良い、良いね」を多載し、読み苦しく感じられた方にはお詫びをいたします。
 合計25ヶ所、今後ギネス認定登録に向けて申請検討するとかしないとか?えっ!もう「いい」大変失礼いたしました。(おわり)