会山行紀行文
No−029
グレード:B-C
2017年
 4/16(日)
晴れ風強し
(かくたやま)
カッタン岩
(角田山)
  180m
参加者 (紀行文) 1862 Y/I 
14名
(男性9名・女性5名) (写真)1862Y/I・2055M/K
≪コースタイム≫
角田浜駐車場(基礎訓練8:30-10:00)…カッタン岩(実地訓練10:30-15:45)…角田浜駐車場(16:15)
≪紀行文≫
〜〜〜年に一度の岩登り体験を楽しむ〜〜〜

 この山行は、いわゆる山登りではなく、基本的なロープワークの練習と岩場体験です。
 練習ゲレンデはカッタン岩。えっ?カッタン岩ってどこ? みなさんお馴染みの角田山ですよ。灯台コースの岩尾根から向かい側に見える大きな岩です。
 昨年は雨のため中止になりましたが、今年は雨天が続く中でこの日だけが晴れてくれました。神に感謝です。でも風が強く、鼻水を啜りながらのトレーニングになりました。

 入念に装備の確認をした後、まずは駐車場の松の木を支点に取って、ロープワークの基本をみっちりと学びます。
 安全第一、どんな場合でもセルフビレイ(自己確保)を忘れぬこと。次にエイト環を使っての懸垂下降の要領を覚えました。それからザイルを分担して持ち、急斜面を30分かけてカッタン岩まで上りました。

 カッタン岩の稜線では、しっかり根を張った立ち木を支点に選び、8の字結びでザイルをかけました。
角田浜駐車場で、入念に装備の装着と点検を行った後、注意事項とロープワークの基本を学びます。岩場は危険、セルフビレイは絶対に怠るな! 重いザイルを分担して背負ってカッタン岩に向かいます。正面がカッタン岩。 実地訓練の始まりです。まずは50mザイルを8の字結びで支点にセットします。

 ここからが本番です。絶対にミスは許されません。改めて懸垂下降の要領を説明します。
 エイト環にザイルを通す段階でまごつく人もいましたが、お互いに教えあってすぐに覚えました。
 今回、初めての方が多かったようですが、皆さん真剣に取り組んでいました。
エイト環を使っての懸垂下降の要領を説明するリーダー。安全のためクレムヘイストノットも忘れずに。 メインロープからビレイする時はこうやるんだよ。巻結びです。 順番に懸垂下降を行います。ここからは真剣勝負、気を抜けません。

 この日のカッタン岩には、我々以外にも2組のパーティーが取付いていました。ゲレンデが重なるとやりにくいなと思いましたが、幸いなことにそれぞれ別の壁に挑んでいたため支障はありませんでした。私らは初歩的な訓練ですが、彼らはより高度な技術を持っており、おのずから選ぶ壁が違っていました。私らは、90度より少し傾斜のある岩場での懸垂下降の練習から始めました。
安定感があります。その調子。 女性陣も負けてはいません。笑みさえもこぼれます。 次々に降りていきます。緩やかそうに見えますが実際の斜度はもっときついです。

 1本のザイルですので、同時にやれるのは1人だけ、あっと言う間に時間は過ぎていきました。
 一息つき風の当たらない笹薮の中に移動してお昼です。この笹薮には結構雪割草も咲いていました。

 和気藹々の中で十分に休息を取った後、いよいよ垂直壁の懸垂下降とフリークライミングに移る予定でしたが、風があまりにも強くてザイルを降ろせません。やむなく、午後からも午前中と同じ手前の急斜面で懸垂下降のみを繰り返し練習しました。
 一般の山行ではザイルを使うことはほとんどありませんが、岩場の技術と体験を身に付けておけば、今後何かと役に立つものと思います。決して無駄ではなく、良い体験になったと思います。
12時で一区切りつけお昼にしましょう。風の当たらない笹薮に陣取りました。雪割草やカタクリの花もあちこち咲いていました。 午後からはベテランも加わり一層熱が入りました。 ベテランの模範演技、なかなかのクライマー振りですね。

 名残惜しく、また垂直壁の懸垂下降とフリークライミングは次回にお預けになってしまいましたが、この辺で今日のトレーニングは終了です。
 最後に、今日やる予定だったトップロープでの確保の技術を見て貰い、ザイル類の撤収を行いました。
 普段の山行とは全く別の筋肉を使いましたが、心地よい疲労感を抱きながら桜尾根を角田浜駐車場まで下山しました。  以上
あっという間に終了時刻になってしまいました。撤収作業にかかりましょう。 50mザイルの振り分けはこうするんだよ!結構重労働なのです。 キジムシロに見送られて下山です。なぜか岩場にはキジムシロが良く似合います。