会山行紀行文
No−024
グレード:C上
2017年
 4/8(土)
曇り
(すがなさんかい)
菅名山塊縦走

  909m
参加者 (紀行文) 2216 S/K 
24名
(男性13名・女性16名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
新潟駅南口(7:10)=馬下保養センター(8:20)=菅名岳登山口(8:40-9:00) …菅名岳(11:30-12:20) …大蔵山(13:30)
…いずみの里駐車場(15:00-15:30)=馬下保養センター(15:40-16:20)=新潟駅南口(17:10)
≪紀行文≫
〜〜〜雪の稜線歩きを楽しむ〜〜〜

 山行当日の天気予報は「曇りのち雨」、バスの中でリーダーから「朝は山頂に雲がかかっていた」と聞き、2年前ホワイトアウトの中、GPSを頼りに大蔵山から菅名岳まで歩いた山行を思い出し不安を覚える。
 「薬の飲み忘れはないか」「下見では、雪が崩れやすくコースを外すと雪と共に滑落する可能性がある」等リーダーからきめ細かな注意助言を
いただく。

 バスの窓から見えた菅名岳の山頂に雲が無いことに安堵し、これなら稜線歩きが楽しめそうと不安が期待に変わる。
 馬下保養センターで5名をピックアップし、小山田駐車場へ向かうバスが突然STOP 。
 長く垂れ下がった木の枝が邪魔をしてバスが進めない、この事態にすかさずリーダーがザイルを取り出し数名の男性と共に枝を固定し
バスを通過させる。このファインプレイに拍手が起きる。

 今回の山行は、最初に丸山尾根から菅名岳に登り、大蔵山まで縦走していずみの里に降りる。
 雪が全くない小山田の登山口を出発すると、いきなり高度差130mの階段登りが始まる。
枝を固定する男性陣 小山田登山口を出発 最初に急階段が登場する

 急斜面を直登するように設けられた階段の数はおおよそ550。
 体が温まらない状態でこの登りはシンドイが、リーダーが立ち休憩を入れながらゆっくりペースで引っ張ってくれる。

 標高420m付近から登山道に雪が現れるが、ワカンがなくても前の人の踏み跡を辿れば踏み抜きはない。
 見事なブナの樹々に囲まれながら雪の斜面を登って高度を上げる。
 樹々の葉が落ちているため遠方の景色が良く見える、右側に下山で歩く大蔵山の稜線を望む。
数多い階段に息が切れる 標高420mで雪が現れる、ブナに葉がないため見晴らしがきく
標高607m、夏の景観と大きく違う椿平で小休止 見事なブナ林の中、山頂を目指して雪の斜面を登る

 吹く風に涼をもらいながら最後の斜面を登り909.2mの菅名岳山頂へ。
 頂上は展望が大きく開け、西に弥彦山と角田山、眼下に新潟平野と阿賀野川、北に二王子岳と五頭連峰(飯豊は残念ながら雲の中)、南に眼を転じれば大蔵山に続く長い稜線とその後方に白山と粟ヶ岳、東には川内山塊、360度のパノラマに頬が緩む。

 集合写真の後、少し下って風が当たらない場所に陣取り、ゆっくりお昼ご飯をいただく。
 時々薄日が射して暖かく、眼の前の雪化粧した川内山塊がご飯を一層美味しくしてくれる。
標高909mの菅名岳山頂、たくさんの笑顔で記念撮影
西側の眺望、新潟平野と阿賀野川 北側の眺望、@二王子岳A五頭連峰B鳴沢峰
南側の眺望、@大蔵山A大蔵山への縦走路B白山C粟ヶ岳
山頂から少し下がった場所で昼休憩 風が当たらず暖かく、景色が良くて昼飯が美味しい

 昼食を終え、いよいよ雪の稜線歩きが始まる。
 希望者数名がワカンを着け、総勢29名が一列になって歩く。
 雪で覆われた稜線は見通しがきき、この時期でしか観ることができない白い景色を楽しむ。

 しかし、崩れかけた雪庇の通過には要注意「私の歩いた跡より雪庇側に入らないように」とリーダーから明確な指示が飛ぶ。
 夏はなんともない登山道が、足を滑らせると遥か下まで流れ落ちてしまう斜面に変貌している場所がある。
 緊張と緩和を繰り返しながら864mの大蔵山へ。
菅名岳からの稜線を白い景色を楽しみながら歩く 崩れかかった雪庇の通過に要注意
楽しい会話に破顔するメンバー 稜線の右端が大蔵山、後方に角田と弥彦、左後方に白山と粟
大蔵山を目指し29人のメンバーが白い稜線を進む 雪を被った避難小屋を通過
標高864mの大蔵山山頂で小休止 霞み始めた新潟平野を見ながら下山

 西側を見ると新潟平野が霞み始めている、リーダーから「雨雲が近づいているため、長い休憩は取らず下山します」と指示が出る。
 バスに着くまで降らないでくれと祈りながら高度を下げる。
 参加者の中に「雨除け女か晴れるや男」がいたらしく、雨があたることなくバスの待ついずみの里へ。
ブナ林の雪面を、軽快に高度を下げる 疲れを感じさせない足取りでいずみの里へ

 ところが最後に予期せぬトラブル、バスのトランクから荷物を取り出すために扉を開けた時、勢いよく跳ね上がった扉が近くにいたメンバーの顔に当たって唇を切ってしまう。
 ご本人の了解を得て「再発防止」の観点から、注意喚起を目的に記載させていただいく。
 くれぐれも、「誰なの?」と詮索されないようお願いします、「気をつけましょう扉の跳ね上がり、トランクの扉は馬の蹴り」

 その後馬下保養センターのお風呂で汗を流し、予定より早く新潟駅へ。
 きめ細かな気配りと的確な指導助言で楽しい山行に導いて下さったリーダーに感謝しながら家路についた。