会山行紀行文 2016年
 10/30(日)
(おおたきざわ)
大滝沢
960m(源頭)
参加者 (紀行文) 1861 K/Y
4名
(男性1名・女性3名) (写真) 1861 K/Y
≪コースタイム≫
恵みの森入り口(8:35)…下滝(9:10)…中滝(9:45)…魚止滝(10:45)…折返点(11:00)…魚止滝(11:10)…(昼食)…中滝(12:50)…下滝(13:25)
…恵みの森入り口(14:00)
≪紀行文≫

 沢をやる人達が“大滝沢”と言えば、吾妻連峰前川の大滝沢か、西丹沢の大滝沢の話であると思うのが普通です。
 でも、この「大滝沢」は、只見の布沢地区の布沢川の支流で、標高960mほどの鎌倉山を源頭とし、恵みの森内を流れる沢です。
 この大滝沢の川床は、ほぼ一枚岩で、滑床が延々と続いています。水流はそこそこありますが、水嵩が浅いので、沢装備は必要がなく、
長靴でバシャバシャ歩けます。長靴で沢歩きが楽しめるファミリーハイキングの沢として知られています。
 大滝沢は、浅草岳山麓の沼の平と同様に、夏場には地元のガイドによるツアーが行われています。

 恵みの森の入口は、林道の舗装終点になっています。林道の北側が駐車スペースになっていて、簡易トイレも設置されています。
 時期的には紅葉の真っ盛りと目論んで山行の日取りを決めたのですが、気象条件との兼ね合いで日曜日になってしまいました。
 駐車場所の混雑など心配していたのですが、到着してみると先客の車は1台だけでした。その後車が増えましたが、私達が帰る時(帰りの順番はこの日2番目)に駐車していた車は5台でした。
 好天の日曜日、しかも紅葉真っ盛りの時期に、意外に人出が少ないのには拍子抜けしました。関東、お江戸から離れると、やっぱり地方はどこも人集めが大変なんだなぁと思いました。
 写真は周りが濡れているように見えますが、草木や道も濡れてはおらず、ガスがかかっているのでそのように見えています。
舗装終点、恵みの森入口前の駐車スペース 駐車スペース反対側、恵みの森入口 恵みの森に入って行く遊歩道

 恵みの森の入口から遊歩道を進むとすぐに布沢川に出合います。布沢川には新しい木の橋が架かっていました。大滝沢は木の橋から下流に少し下って行ったところで布沢川に出合います。
 布沢川の出合いには沢装備が無ければ乗り越えられない「大滝」があるので、木の橋を渡って遊歩道を進んで大滝沢に下り立ちます。
布沢川に架かる木の橋 布沢川の下流方向 布沢川の上流方向

 大滝沢に下り立ってしばらくは、大滝沢の川床は滑ではなくゴロゴロ石で、沢歩きは快適ではないので、沢沿いの遊歩道を歩きました。
 遊歩道の途中には木の化石があったりしています。
「大滝」の上部、水の落ち口 大滝沢沿いの遊歩道 遊歩道脇の木の化石

 大滝沢には、布沢川の出合いにある大滝を除けば、クライミングの対象となるような、沢登りで言うところの滝はありません。だからゴム長でジャ
ブジャブ、ハイキング感覚で楽しめる沢なのです。
 そんな中でも主要な3つの滝があります。下滝、中滝、魚止滝で、恵みの森入口からそれぞれ、920m、2080m、3800mの距離にあります。
 地元のガイドのツアーは中滝までの行程で、所要時間は片道1時間30分程度だと思います。
下滝 中滝、正面右側から流れ込む 魚止滝

 沢内、周囲は紅葉の真っ盛りでした。でも魚止滝(標高650m程)が近付くと、ブナの木は落葉して枝の林になっていました。
下滝より下流 下滝と中滝間その1 下滝と中滝間その2
中滝と魚止滝間その1  中滝と魚止滝間その2  中滝と魚止滝間その3

 魚止滝は頑張れば滝の左側、水流の箇所から登れますが、水に濡れる恐れがあることと、安全を優先して右側の斜面から巻いて乗り越えました。
 魚止滝から200m程進み、標高680m地点に達すると、沢幅は狭まり沢床はゴロゴロ石になり、水量もめっきり少なくなりました。これ以上はゴム
長ジャブジャブのハイキングのイメージにはそぐわないので、前進を打ち止めて引返すことにしました。
魚止滝の上部その1 魚止滝の上部その2 標高680m、引返し点

 沢内の紅葉は見事ですが、沢の両脇の紅葉も見事でした。特に沢から真っ直ぐ切り立った奇岩「でこ岩」はなかなかのものでした。
沢底から見上げた紅葉その1 沢底から切立つ奇岩「でこ岩」 沢底から見上げた紅葉その2

足元を見下ろすと、沢の水はとても澄んでいて、周囲の紅葉に負けず劣らず、沢床もいろんな表情で楽しませてくれました。
大滝沢は「永久禁猟区」で、イワナが結構目につきました。 (おわり)
イワナ 綺麗な模様の沢床 甌穴
沢の流れその1 沢の流れその2 緑の藻の沢床