会山行紀行文 2016年
 7月10日(日)
雨のち晴れ
(しらがもん)(かさがだけ)(あさひだけ)
白毛門・笠ヶ岳・朝日岳

1720m  1852m 1954m
参加者 (紀行文) 2216 S/K
単独
(男性1名) (写真) 2216 S/K
≪コースタイム≫
自宅(2:30)=(関越道)=水上IC=白毛門登山口(4:55−5:15) …松ノ木沢の頭(7:30−7:40)…白毛門 (8:45−8:55) …笠ヶ岳(10:00−10:15)
…朝日岳(11:50−12:20) …笠ヶ岳(13:35−13:45) …白毛門(14:35−14:50) …松ノ木沢の頭(15:30−15:40) …登山口=(関越道)=自宅(20:00)
≪紀行文≫
〜〜〜谷川連峰の大岩壁と予期せぬ出会いに興奮〜〜〜

 以前から登りたい山にリストアップしていた白毛門、谷川岳と対峙する山頂からの眺望を楽しみに自宅を出発。
 天気予報は晴れだったが、到着した駐車場から見上げる山はガスの中。
 白毛門は厳しいことで有名な標高差800mの急登が続く、ゆっくり、ゆっくりと自分に言い聞かせながら高度を上げる。
 所々で姿を現す谷川岳はガスで下半分しか見えない、これでは脚しか映っていないお見合い写真を見ているようなもの「早く顔が見たい」

 一度強い雨に降られたが、願いが叶って天候が回復、松ノ木沢の頭で白毛門を覆っていたガスが取れ始める。
 1720mの白毛門の山頂に立つと目の前に谷川岳と一ノ倉岳の大岩壁が迫る、大迫力の眺望に興奮して「凄い!」を連発する。
登山口の馬蹄形概念図 白毛門まで距離3.1Km 登山道脇の歴史を感じさせる巨木
ガスで谷川さんは下半分(脚)しか見えません ジジ岩、ババ岩が現れ、白毛門が顔を見せ始める
谷川岳(左)と一ノ倉岳(右)のドデカイ岩壁が眼前に大きく迫る
この写真に蛇が写っています 左のピークが笠ヶ岳、中央左が小烏帽子、中央右小ピークが朝日岳

 天気がドンドン良くなり、ここで帰ってはもったいない、時間も十分あるので笠ヶ岳に向かう。
 一端下った後に登り返しニッコウキスゲが咲く1852mの笠ヶ岳山頂へ。
 山頂からは雲が完全に取れた谷川岳と一ノ倉岳の全容、そこから茂倉山、部能岳、七ツ小屋山と繋がる馬蹄形縦走路を一望する。
左から、天神平、谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳、部能岳、七ツ小屋山、大源太山、後方の苗場山は雲の中

 体力的にまだ余裕があるため、12時を前進限度に朝日岳へ向かうことにする。
 笠ヶ岳から一端下り小烏帽子との鞍部でニッコウキスゲの群生に足が止まる、ここでしばし撮影タイム。
 小烏帽子の登りで振り返ると赤いTシャツのトレイルランナーが笠ヶ岳からこっちへ走って来る。
 私を追い抜く時に「コンニチワ!」と言ったその声に聞き覚えが・・・まさかKY?確かめようとしたが既に前方に消えていた。
小烏帽子の鞍部に見事なニッコウキスゲの群生 笠ヶ岳を下って来るトレイルランナー(赤○内)
朝日岳まではアップダウンのある長い稜線が続く お疲れ気味の顔ですが谷川岳をバックに記念撮影

 大烏帽子を越えてからアップダウンのある登山道が長く続くが、稜線に咲く花々に励まされながら1945mの朝日岳へ。
 広い山頂から開放的な景色が広がる、南側には歩いてきた笠ヶ岳から続く稜線、西には谷川岳から伸びる長い馬蹄形縦走路。
 北に目を向けるとジャンピングピークへ続く緑の草原「朝日ヶ原」、その後方に越後駒ケ岳と中ノ岳。
 東には尾瀬燧ヶ岳、至仏山、尾瀬笠ヶ岳、日光白根山、上州武尊山の峰々が連なる。
 笠ヶ岳までは谷川岳と一ノ倉岳が主役だったが、朝日岳では名の通った名峰が沢山登場し展望が賑わいを増す。
写真を撮影する登山者の後方に赤城山 長く感じた笠ヶ岳から朝日岳までの稜線
広々とした緑の朝日ヶ原には木道が伸び、その後方に越後駒ヶ岳と中ノ岳
後方に尾瀬燧ヶ岳、至仏山、尾瀬笠ヶ岳、遠くに日光白根山も姿を見せる 

 昼食を食べていると谷川岳方面から馬蹄形縦走路を歩いてきた登山者がやって来た。
 聞けば駐車場を3時30分に出発し、一日で縦走路を完歩するとのこと、私と1時間しか違わないのに、ここまで来たという!唖然。

 復路は直射日光で体力を消耗したのかペースダウン。もたもた歩いていると3時30分の男性が足取りも軽く抜いて行った。
 あの歩き、あのペースならと納得。疲労で体のバランスが取り難くなったため笠ヶ岳からストックを使う。
 松ノ木沢の頭からの急坂の下りを心配したが、樹林帯に入ると日陰から涼をもらい元気を取り戻す。
復路の谷川岳は雲の帽子を被っていました 白毛門を仰ぎ見る、こんな顔だったのね

 途中北アルプスの縦走を目指しているという団体の後方につく、今日は急坂の練習で白毛門をピストンしているという、直ぐに道を譲ってもらい駐車場へ。

 着替えを終え、車で水上ICへ向かっていると、なんという事でしょう!小烏帽子で私を抜いて行った赤いTシャツのトレイルランナーが前方を走っているではありませんか。
                 
 馬蹄形縦走路を一回りし、その後も路上を走り続けているその男の顔を確認するために車を減速させる。
 やっぱり公務員ランナーの「川内優輝」だ!

 車を先に止め写真を撮影
 「た、た、谷川岳を走っていましたよね?」気の利かない私の
 質問に「ハイッ!」と元気に答えて走り去っていった。     

 後で調べたらマラソントレーニングの一環でトレイルランに取り組んでいるとのこと。

 谷川岳の迫力ある展望と予期せぬ出会いに興奮しながら、私もいつか馬蹄形縦走に挑戦したい(もちろん一泊で)と帰路についた。
本日二回も出会ったこの人は?

◆山行中に私を励ましてくれた花々(名前が間違っていたらゴメンナサイ)
ハクサンフウロ ハクサンオミナエシ ハクサンボウフウ タテヤマウツボグサ
ホソバミネウスユキソウ タテヤマリンドウ イブキジャコウソウ タカネニガナ
オオバギボウシ イワシモツケ シナノオトギリ ハクサンシャクナゲ
ニッコウキスゲ ヤマブキショウマ タカネトウチソウ シモツケソウ