会山行紀行文
No−101
グレード:B上
2016年
 12/2(金)〜3(土)
  晴れ 曇り後晴れ
(たんざわ)
丹沢山塊主稜縦走

  1672m(蛭ヶ岳)
参加者 (紀行文) 2216 S/K 
15名
(男性5名・女性10名) (写真) 2216 S/K
塔ノ岳(とうのだけ)1490m  丹沢山(たんざわさん)1567m  蛭ヶ岳(ひるがたけ)1672m  檜洞丸(ひのきぼらまる)1601m
≪コースタイム≫
@1日目
ござれや橋P(3:20)=川口SA・朝食=関越道〜東名〜秦野中井IC=ヤビツ峠(9:40‐55)=表尾根登山口(10:10)…二ノ塔(11:20)
…三ノ塔(11:45‐12:15)…行者ケ岳(13:15)…新大日(14:15)…塔ノ岳・尊仏山荘(15:10)
A 2日目
塔ノ岳(6:15)…丹沢山(7:35−50)…蛭ヶ岳(9:55‐10:10)…臼ケ岳(11:45‐12:10)…檜洞丸(14:15‐30)…(ツツジ新道)…ゴーラ沢出合(18:10)
…西丹沢自然教室(18:55‐19:10)=大井松田IC=東名=赤城高原SA・夕食=ござれや橋P(1:30)
≪紀行文≫
〜〜〜富士山を観ながら丹沢山塊をタップリと歩く〜〜〜

◆1日目
 初日はヤビツ峠から表尾根を辿り塔ノ岳まで、累積の標高は登り約1,000m、下り約300m、距離は約7km。

 ヤビツ峠で身支度を整え、登山口近くまでバスで移動し登山開始。
 青い空、眩しい陽光、乾いた登山道、この時期新潟では得られない好条件に気分良く歩を進める。

 二ノ塔の登りで振り返ると、今日楽山会の別なメンバーが登っている大山、そこに向かって「ヤッホー」さて届いたかな?
表尾根の登山口から縦走スタート 他のメンバーが登っている大山 この後、大山に向かって「ヤッホー」

展望の良い三ノ塔で昼食、南側にキラキラ光る相模湾、西側に日本一の富士山と本日の目的地塔ノ岳を望む。
都心に近く人気の高い山のせいか、登山道が良く整備されている、急斜面には太い鎖、崩壊が進んだ斜面には木製階段が設けられている。
景色の良い三ノ塔で昼食 塔ノ岳に向かって歩を進める、中央奥が塔ノ岳
烏尾山から相模湾を俯瞰
行者岳直下の鎖場を下る 随所に立派な木製階段 新大日のベンチで一休み

 数日前に降った雪は殆んど溶けて、ザックの中のアイゼンに出番なし。
 予定より早く塔ノ岳に到着、今宵の宿「尊仏荘」にチェックインし、夕食まで各自が持ち寄ったお酒、つまみで楽しく懇親会。

 夕食のカレーでお腹を満たし小屋の外へ、眼下に広がる厚木、伊勢原、秦野の夜景の美しさに目を奪われる。
 しかし、あまりの寒さに10分も耐えられず、小屋へ戻って明日に備えて床につく。
今宵の宿、尊仏荘に到着 懇親会は楽しく盛り上がる 夕日が空を朱色に染める
眼下に広がる夜景、しかし、空気が凄く冷い、寒くてヒェ〜ッ

 

◆2日目
 まずは百名山の丹沢山へ、そこから、最高峰の蛭ヶ岳、檜洞丸と主稜を辿り、バスが待つ西丹沢自然教室まで一気に約1,150mを下る。
 アップダウンを繰り返す、累積の標高が登り1,100m、下り2,000m、距離約14kmのハードコース。

 雲一つない快晴、夜明け前の青い空に雪を頂いた富士山が美しい。
 陽の光で空が赤みを帯び始めた頃、出発しようとしたが富士山にカメラを向けたベテラン女性SLが動かない。
 「富士山の前に人が立っているのよ!」邪魔でシャッターが押せない様子、そこで発した彼女の言葉が『本日の面白名言その1』
 「もう!富士山は、みんなの、ものなんだからね!」この名言が効き男性は直ぐに退散(移動してくれた)
早朝の空、星、分かりますか? 夜明け前、メンバーが集合 雪の白さ際立つ富士が眼前に

 霜で白くなった登山道をしばらく歩くと、右側から太陽が上がり始める。
 赤く染まった富士山にしばし撮影タイム、男性SLが「赤富士っていうけど、本当に赤いんだね」
 「太陽が昇るにつれて景色が赤から青に変わり、まるで東山魁夷の世界だ」この形容まさにピッタリ。
縁起の良い赤富士を拝む 陽が昇り、雲が黄金色に染まる 朝日で赤く染る樹々の中を進む
陽光を浴びて、山々が目を覚ます 看板の下に富士さんもいるのですが
不動の峰に向かって急斜面を登る 葉がすっかり落ちた樹林帯を進む

 ここからは日本一の富士山に見守られながら登山道を進む、アップダウンが続くが、贅沢な景色が足取りを軽くする。
 丹沢山を過ぎると南アルプスの峰々が現れ、絶景度を更にグレードアップさせる。
 目の前に広がる非日常の世界、スケールの大きな絶景の中を心躍らせながら歩を進める。
富士山、南アルプス、丹沢山塊、5つ星の絶景の中、軽快に歩を進める
富士山が目に見えない力をくれる 富士からエネルギーを貰いながら棚沢の頭へ

 展望の良い鬼が岩の頭で休憩、南アルプスの山座同定をしていると、雲が出てあっと言う間に富士山を覆ってしまった、全員が「ア〜ア」
 その時、女性SLが発した言葉が『本日の面白名言その2』その言葉とは「いつまでも、あると思うな、富士(と金)」
@赤石、悪沢A白根三山B蛭ヶ岳C臼ヶ岳D檜洞丸 目の前の大パノラマに見入る
最高峰蛭ヶ岳の山頂を通過
蛭ヶ岳にガスがかかり出す 臼ヶ岳の急斜面を登る 前方左のピークが臼ヶ岳

 丹沢最高峰の蛭ヶ岳は残念ながらガスで眺望なし、臼ヶ岳で昼食を取り最後の頂き檜洞丸へ。
 檜洞丸の山頂手前で、今日辿ってきた峰々を見渡す。
 ♪思えば遠くまで(歩いて)来たもんだ、塔ノ岳出てから7時間、♪この先西丹沢(自然教室)まで行くのです♪
辿って来た峰々を見渡す @出発地点の塔ノ岳A丹沢山B蛭ヶ岳

 檜洞丸からは降るだけだったが、下降点を間違えて引き返したため時間をロス。
 下山の途中で陽が落ちへッドライトの灯りで歩くが、さすが「B上」メンバー、リーダーの指示に従って落ち着いて高度を下げる。

 ゴーラ沢の出合で渡渉に少し手間取ったが、冷静な行動でバスの待つ車道へ。
 多少のトラブルはあったが、ハードなコースを歩き切り、総合力で全員がケガなく下山。
 メンバーが「ありがとうございました」と次々にリーダーに握手を求める。

 個人では実現が難しい丹沢主稜を縦走できたことに感謝しながら、貴重な経験ができた丹沢山系に別れを告げ帰路についた。
 それにしても、歩いた、歩いた、今日の歩数計は3万4千歩を越えていた。
(丸太の彫り絵)富士を観ながらの、縦走は最高!、増々山が好きになりました