≪紀行文≫ |
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〜〜〜また登りたい山の一つに〜〜〜 |
どの山行のリーダーも、紅葉の最盛期を狙って山行計画を立てるものの、なかなか思惑通りにピッタリはまってくれない時がしばしばあるという。みなさん全山紅葉を期待してバスに乗り込んで出発。さー今日の山行はどうなるのだろうか。
今朝は空が青く晴れ渡り清々しく快適、うってつけの登山日和となりました。リーダーも参加者も晴れ晴れとした表情です。
新発田に差し掛かると、正面に見える二王子岳の頂上から眩しく陽が昇ってきた。だんだんと大きくなりすっかり姿を現した。
周辺の山々に陽光が降り注ぎ山々は眠りから覚め、明るく生き生きと輝きだしてきた。車窓から眺める朝の景色である。
今日は素晴らしい紅葉が期待できそうである。
今日のコースは、加治川治水ダム口からのコースで山頂まで3時間半の上りである。
ダムサイトの駐車場で各人登山の準備とストレッチを行ってからスタートです。駐車場のすぐ目の前の登山口には登山計画書を入れるポストがある。そのすぐ脇のコンクリートの法面に設置された梯子から登山開始である。
いきなりの急登で緊張してしまうが、リーダーから袖ノ峰まではゆっくり登ることにするという伝言があった。 |
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元気にスタート |
急登を頑張ります |
リーダーから「ゆっくり…」の伝言(2198) |
樹林帯の急斜面の登山道には板で土留めがされた階段状の登りがつづくがこれがきつい。ところどころ土留め板がなくなっているところもあり歩きづらい。
岩盤箇所などには鎖場が4ヶ所ほどあったが無事に難なく通過。袖ノ峰までぐいぐい高度をかせいでいく。登り切ったところで一息入れる。
袖ノ峰には2本の無線アンテナの柱が立っており、小さな広場には木製のベンチが二つ置いてあった。振り向けば樹林越しに蒜場山・俎倉山を眼前に望む。紅葉を期待するも色づきがこれからのようで、この辺りの標高の低いところでは紅葉のピークにはまだ少し早いのかもしれない。
袖ノ峰からいったん鞍部までくだり、ワシャクラ峰からミノ又峰までの途中の登りには木の根が張った岩のやせ尾根のところがある。両側が切れ落ちているものの木々の枝葉に遮られて怖さを感じない。また所どころ鎖やロープが取り付けられている急な登りなどがあって厳しいが、夏山と違って気温が低く快適だ。
ミノ又峰から師走峰まで10分。平坦な師走峰を過ぎ少し下るとブナ林の登山道となる。山頂を目指しぐいぐい高度を上げていく。前方には最後のピーク焼峰の頭(カッチ)とその先の焼峰山の頂上が見えてきた。 |
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晴れて遠くまで見透せます |
全山紅葉 |
焼峰の頭(カッチ)への急登ではトラロープが三本ほど設置してある。このコース最後の難関だがもうひと頑張りである。
やっとの思いでピークに辿り着くも誰もいなく静かだ。360度の素晴らしい展望が開け、眼前の斜面に目をやると赤、黄、橙、緑が織りなす錦繍に大興奮。感嘆の声が一斉にあがり急に賑やかになる。「錦秋の候、こんな素晴らしい紅葉が観られるなんて最高。頑張った甲斐があった。気分も高揚してくるわ」には座布団十枚の声が飛ぶ。 |
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全山紅葉 |
焼峰の頭(カッチ) |
焼峰の頭からは一足飛びで焼峰山山頂に着く。予定より30分早く到着した。
山頂はあまり広くなかったが、男性一人と男女二名の登山者に会っただけで、晴天の下ゆったりとして食事タイムをとることができた。
山頂からは対峙する二王子岳、蒜場山、俎倉山、赤津山そして飯豊の最高峰大日岳が大きく眼前に迫ってくる。さらにその背後の飯豊連峰の山々の眺望を楽しむことができた。
目を転ずれば山頂直下の内の倉ダム湖、平野部に目を落とせば新発田市街地と田園風景、さらにその先に東港工業地帯、日本海に浮かぶ佐渡ヶ島が遠く望まれる。さあ、焼峰山の錦織成す紅葉と360度の大展望を心行くまで堪能したら下山である。 |
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紅葉の尾根を歩く |
結構な急斜面 |
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こんな穏やかな稜線も |
集合写真 |
往路は滝谷口まで長い下りである。岩とガレ場の急坂や片側が切れ落ちたガレ場があるので慎重に通過する。
樹林帯の登山道には大葉の落ち葉が積もっているため、歩く際にカサッ・カサと心地よい音を立てて下っていく。何とも癒される気分である。
予想通り厳しい上りであったが足並みも揃ってみなさん無事に下山口に到着。
静寂に包まれた紅葉の焼峰山山行の充実感に浸っていた。 |
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修蔵峰遭難碑 |
よいしょ〜っと |
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元気に下ります |
滝谷登山口 |