会山行紀行文
No-118
グレード:C上
2016年
 10.15(土)~17(月)
天候は下記
(いわきやま)(はっこうださん)
岩木山・八甲田山

1624m  1584m 
参加者 (紀行文) 2206 M/H 
24名
(男性10名・女性14名) (写真)2206M/H 1630S/O
≪コースタイム≫
«10月15日(土)»晴れ
新日本海フェリー新潟港(23:15)~船中泊)~
«10月16日(日)»晴れ
秋田港(5:40)=岩木山8合目(9:50-10:05)…岩木山(11:40-12:40)…岩木山8合目(13:45-14:05)=酸ヶ湯温泉(16:30)泊
«10月17日(月)»雨
酸ヶ湯温泉(5:45)…仙人岱(7:30-8:00)…八甲田山(8:50-9:05)…毛無岱(10:20-10:40)…酸ヶ湯温泉(12:00-入浴-13:00)=新潟駅南口(22:30)
≪紀行文≫
~~~百名山二座 津軽の名峰「岩木山」と「八甲田山」踏破~~~
~~酸ヶ湯温泉をベースキャンプに~~

 今回、紅葉の時期をめがけ、青森県の最高峰岩木山(1625m)と八甲田山(1584m)百名山二座踏破の計画をしていただきました。
 新潟駅南21時50分集合、上信観光バスで山ノ下埠頭まで送っていただき、新日本海フェリーで翌朝の秋田港を目指します。

 一日目、名峰津軽富士こと岩木山、そして、東北の秘湯・酸ヶ湯温泉に宿を取り、翌日は日本屈指の紅葉を誇る八甲田山を目指します。
 一粒で二度おいしいどころか、秘湯付きの三度おいしい、こんな贅沢な山行はないでしょう。

≪10月16日(日)≫
( 5:50)秋田港着
    天気は快晴、上信観光バスでひたすら津軽・岩木スカイラインをめざします。途中の街道沿いは林檎の収穫時期を迎え、電飾のツリーの    ような林檎畑が続きます。八合目までスカイラインをバス移動し、終点岩木山8合目より頂上までの標高差400mを登る計画です。

        (俳句)秋高し薄雲かかる津軽富士    (俳句)紅葉濃し九十九折りして岩木山

(10:05)出発
    笹の間を登って行くと正面に岩木山山頂部が見えます。

(10:40)稜線に出てリフト終点あたりで小休憩。かすかに硫黄のにおいがします。
岩木山駐車場 笹と灌木の中を登っていく 稜線で休憩

(11:00)噴火口の縁を通って、鳳鳴ヒュッテ(1490m)あり。40年前大館鳳鳴高校山岳部の遭難をきっかけに造られた避難小屋とか。
    小屋の前を通ってガラガラと岩の急坂を登って行きます。
    日曜日ということもあり、大変な行楽日和、リフトを使った家族づれも多いです。
岩木山を目指し出発 ゴーロで歩きづらい 鳳鳴ヒュッテ

11:40岩木山 頂上には岩木神社奥宮あり、頂上からは津軽平野、日本海が一望にでき、
 白神山地、八甲田山の大パノラマです。
 気温24度。夏服で十分かも。コースタイムは短かいですが、新潟からの長旅もあり、
 十分達成感はありました。
 昼食休憩
岩木山頂上
岩木山奥宮 岩木山集合写真 (1630)

(12:40)下山開始
(13:45)駐車場登山口
(17:00)酸ヶ湯温泉泊
    東北の名湯。駐車場(300台?)はほぼ満杯です。観光バスも多数。
    160畳のヒバの千人風呂が有名とか。さらに混浴。
    簡易間仕切りはありましたが、ファンタジーの世界です。

    (俳句)ひとつ湯に老若男女紅葉宿    (俳句)手の届くほどに酸ヶ湯の星月夜

    夕食はビールで乾杯です。鶏肉の入ったキノコ汁は絶品でした。
    夜はリーダーの部屋でデザートタイム。
    参加者の自己紹介を兼ね、津軽の林檎に、葡萄に、ワインに、ウイスキーに楽しい時間
    を過ごしました。

    明日の天気予報は午前曇り、午後雨とのこと。何とか雨の降らないことを祈りつつ布団
    に入ります。
酸ヶ湯温泉
ヘルシーな夕食 乾杯 絶品キノコ汁
  

≪10月17日(月)二日目≫
( 4:30)起床
( 5:45)出発。あっちゃー雨です。天気予報は当たらないなあ。
    酸ヶ湯から大岳山頂をとおり下毛無岱(シモケナシタイ)を周遊する(標高差約700m)約4時間半の山行です
    ヘッドライトを点け、雨具にスパッツを着け、晴れていればさぞ素晴らしいであろう紅葉の樹林帯の中を登ります。足元はかなり悪い。

      (俳句)秋霖やスパッツの泥背中まで

    硫黄臭あり、「八甲田山の火山はまだ生きている、硫化性ガスに注意」の標識もあります。  立枯れの木もありました。

( 7:00)湯ノ沢地獄谷。
雨の中出発 湯ノ沢地獄谷 仙人岱木道

( 7:40)大休憩 
    仙人岱避難小屋ヒュッテ(1300m)の表示はあり。
    コンコンと湧き出る仙人岱湿原あり、モリアオガエルの生息地とか。
    ここで朝食を取りました。雨は止みましたが、手元の温度計は10度を割っています。

    汗が冷えて寒い。
    宿から用意された弁当を開いてびっくり。チョー豪華、ヤバイです。写真ご覧あれ。
          
      (俳句)秋気澄む池塘に映る八甲田
豪華な弁当 朝食休憩 大岳へ向け出発

( 8:00)八甲田大岳に向け出発
   頂上より岩木山はもちろん、鳥海山、岩手山も見えるとのこと。しかし今日はそんなことは期待できません。ガスって先は何も見えません。
   アオモリトドマツ?の樹林帯の中を登っていきます。風も強くなりました。
( 8:50)大岳頂上。
   霧の中で記念写真を撮ってそそくさと下山開始です。30分以上の遅れもあります。
   下り始めると、空も少し明るくなり、前面に井戸山、赤倉山が見えます。
大岳頂上
雪の塊 八甲田山集合写真(1630)

( 9:25)大岳鞍部避難小屋
   ひたすら樹林帯の中を下り、上毛無岱の湿原の木道へ出ました。途中に休憩用の
   テラスがあり、季節のにはハクサンチドリなどがみられるとのこと。大岳の頂上は
   雲で覆われていますが、少し青空も見えてきました。

(10:20)上毛無岱湿原
   素晴らしい湿原です。天候も回復傾向。この湿原の風に当たっていると、
  体の中の澱が抜けていきそうです。まさに自然は最高のセラピー。
  しばらく行くと200段近い木の階段があり、そこから下毛無岱の大小さまざまな
  池塘、草紅葉を一望でき、八甲田の一番の見せどころです。

     (俳句)木道の色無き風の中を往く
 赤倉山、井戸山
大岳鞍部避難小屋 上毛無岱湿原 休憩テラス

(10:50)下毛無岱
    池塘に草紅葉。圧巻です。大岳を振り返ればダケカンバの木肌、フラクタルな梢の美しさ、日矢に映えた紅葉、黄葉見事です。
    早朝は雨の出発でしたが、今は見事に天気は回復しました。なんという強運でしょう。

       (俳句)分け入りて下毛無岱草紅葉

    樹林帯の中を50分ほど下ると酸ヶ湯につきます。途中のブナ、ナラの樹林帯の紅葉も見事です。
(12:00)酸ヶ湯温泉
    入浴休憩
(13:00)酸ヶ湯発
(22:20)新潟駅南口着
    予定より1時間遅れでしたが、船旅に、温泉に、紅葉に素晴らしい山行でした。

      (俳句)露の身と言へどよすがの山の会

下毛無岱湿原 下山樹林帯 酸ヶ湯駐車場を見下ろす