会山行紀行文
No−063
グレード:B
2016年
 9月1日(木)〜3日(土)
共に晴れ
(くろべごろうだけ)(やくしだけ)
黒部五郎岳・薬師岳

  2840m
   2926m
参加者 (紀行文) 2044 S/H 
9名
(男性5名・女性4名) (写真) 2044 S/H
≪コースタイム≫
≪9月1日≫
 新潟駅(6:00)=北陸道=立山IC=折立(10:00-10:20)…三角点(11:50-12:25)…五光岩ベンチ(13:50)…太郎平小屋(15:00)
≪9月2日≫
 太郎平小屋(6:00)…北ノ俣岳(7:40)…黒部五郎岳(11:10-11:40)…北ノ俣岳(15:20)…太郎平小屋(17:00)
≪9月3日≫
 太郎平小屋(6:00)…薬師岳山荘(8:00)…薬師岳(9:00-9:20)…薬師岳山荘(10:00)…太郎平小屋(11:50-12:30)…折立(15:40-16:00)
 =白樺ハイツ(入浴16:30-17:30)=新潟駅(21:10)
≪紀行文≫
〜〜〜天気に恵まれほんとに運のいい山行だった〜〜〜

 山行事前に台風が北海道と東北を直撃した。そして太平洋を日本に沿って南西に進路をとる変な台風が現れた。その台風が沖縄のあたりから進路を逆にして北東へ進みだした。これで今回の山行は中止かなと思ったが、そのスピードが予想より早く台風の通過後の山行となるのが予想された。そして天気予報は快晴が続く3日間が約束された。実に運のいい日程になった。

≪9月1日(晴れ)≫
 折立の駐車場に予定時刻に到着。途中の道路脇にはススキの穂が秋を感じさせた。標高1350Mの登山口は暑さを感じさせない。
 準備をして歩きだす。ここから太郎平小屋までは1000Mの登り。初めは急登が続くが、ここをゆっくりと歩き、体を登山モードに持って行く。
 樹林帯の中を1時間半ほど進むとその樹林帯を抜け1870Mの三角点に着く。ここは展望が開けベンチがたくさん用意されていて昼食には便利な場所だ。
折立の登山口  1870M三角点  木道を歩く 

 食後は左に薬師岳を時々眺めながら広い山道を歩きだす。9月の平日なのですれ違う登山者は数人だけ。
 やがて石のゴロゴロした道になり太郎平小屋に到着。
石のゴロゴロした道   北ノ俣岳方面 さあ、もうすぐ山荘です。 
 薬師岳が雲の中から  太郎平小屋  太郎平小屋より薬師岳

 受付の後は外でビールを飲みながら雑談。この日は我々に二部屋が与えられた。連泊なので翌日も同じ部屋。もちろん布団は一人一枚、余分な荷物は部屋に置いて明日は軽い荷物で出かけよう。
 気になった事は翌日の朝食が予定より30分遅れの5時半ということ、翌日は長丁場なので朝食は弁当にしょうかと一瞬迷ったが、天気もよさそうだし、このメンバーなら大丈夫だろうと、翌日の出発を30分遅らせた。

 夜は満天の星空を見ることができた。星を見ていたある女性が私に尋ねた。
 「カシオペアはわかるけど北斗七星はどれでしょうか?」。「さあ。」私に聞いたって分かるはずないでしょう。
 私は星座音痴なのですよ。

 この日の宿泊客は60人だったとか。そうそうこの日の夕食、揚げたてのトンカツは美味しかったですよ。

 これなら明日もトンカツでもいいな。
夕食  夕食風景 
赤く染まる薬師岳 赤く染まる水晶岳 夕陽が沈む
≪9月2日(晴れ後半一時ガス)≫
 朝食をすませ6時に出発。360度の雄大な景色を見ながらの稜線歩き。
 黒部五郎岳までは約10キロ、登ったり下ったりの稜線歩き、でもこの道の歩きやすいのは織り込み済み。あるときは木道に、あるときは整備された土の道に、アルプス特有の石のゴロゴロした道は少ない。
 本来ならこの稜線はお花畑、その季節にはたくさんのお花、でもその時期に合わせると山小屋は満員、一つの布団に三人とか、ああいやだなあ
朝食
青空の下の稜線歩き  木道を歩く(黒部五郎方面)  

 進行方向左側に赤牛岳、水晶岳、鷲羽岳と、後ろには翌日に登る薬師岳が雄大に聳える。
 北ノ俣岳を過ぎると黒部五郎岳が雄大に見えてくる。そして、その急な登りがこの日のメインイベントだ。
 槍ヶ岳 中央奥が黒部五郎岳、右が北ノ俣岳  左から槍、手前に黒部五郎、
その右奥は笠ヶ岳、乗鞍、オンタケ
ハイマツの中を歩く  北ノ俣岳の登り  まだまだ下る(帰りは登りです) 
左赤牛岳、右水晶岳  薬師岳  黒部五郎岳

 ゆっくり、ゆっくり登って、そして30分ごとに休み、山頂に到着、槍ヶ岳、穂高連邦、笠ヶ岳の眺めに疲れを癒す。
 30分ほどの昼食タイムの後、帰路に着く。これから帰りの約10キロを戻る。 
黒部五郎岳山頂より槍ヶ岳 
 黒部五郎岳山頂にて  山頂での食事タイム 

 疲れがピークに達したか、ペースが上がらない。
 北ノ俣岳の手前から一面ガスになった。すると前方に雷鳥が2羽現れた。カメラを向けるも雷鳥が動いてダメ。

 時々ガスが晴れ前方に薬師岳が見えてきたりする。長い道のりを夕方5時近くまで歩き通した。
 太郎平山荘が前方に見えてきたとき、さあ、今日はあそこまでですよと。山荘に到着するとこの日の夕食我々は6時15分と教えられた。  
五郎のカール 帰路 ガスの中 ようやく見えた太郎平小屋
 
 この日の宿泊客100名で我々は二番手だ。

 それならまた外でビールをとガスの明けた外のベンチで薬師岳を見ながら、またビールを飲みながら夕食を待っていたのでした。

 夜、外に出るとまた満天の星空、それを見ていたら別の女性が話かけてきた。
 北海道から来たとのこと。顔が見えなくて残念。

 部屋に戻り深い眠りについた。
夕食 
 ≪9月3日(晴れ)≫
 この日は薬師岳に登る日。山荘から木道をしばらく歩き、薬師峠へ一旦下る。そこにテントサイトがありトイレもある。最初の休憩をここでとる。 
 朝食 朝の出発準備   テントサイト
 
 ここからは谷沿いに樹林帯の中を進む。この日は土曜日、多くの登山者がすれ違ったり、また追い越したりと、まだ夏山の賑わいだ。

 やがて樹林帯を抜けると赤石岳や水晶岳が見えてきた。
 後ろを見ると前の日に登った黒部五郎岳と太郎平小屋が見える。「あんな遠いところまで行ってきたなんて・・・」と誰かが囁く。
 その景色がいいところで休憩。

 この日は登り3時間の行程。石のゴロゴロした道をゆっくりしたペースで、そして薬師岳山荘でトイレ休憩。「え、トイレが故障で使えないって。」。 それでは前の日ここに泊まった人はどうしたのかなあ。
 黒部五郎岳を望む  薬師岳山荘  振り向くと中央に薬師岳山荘が

 前方に見える「ニセ薬師岳」、それを超えると山頂はそぐそこだ。前の日と比べるとずいぶん楽な行程だった。でも山頂から折立まで高低差約1600Mの下りが待っているのです。でも下りは早い。薬師沢から太郎平小屋までのわずかな登りがきつかった。今朝はこんなに下ったかなあと。  
 左に黒部五朗岳、右が北ノ俣岳  ニセ薬師岳、奥が本物 中央奥が剱岳、右隣が立山、手前は北薬師
薬師岳山頂にて 右上の拡大写真
 薬師山頂と青空  さあ、帰りますよ。 中央奥が太郎平小屋、手前が薬師岳山荘 

 その太郎平小屋で昼食の大休憩。その後はルンルン気分で折立へ。ほとんど予定時間通りでした。晴れると山登りは実に楽しい。

 さあ、次の台風がすぐそこに来ている。
 天気に恵まれほんとに運のいい山行だった。

 今回も晴れ男、晴れ女のおかげのようだった。

 同行してくれた皆様、おかげさまで楽しい山行ができました。

 また、どこかの山でお会いしましょう。
生ビール(1000円)と
カレー大盛り(1000円)。今思うと高い。
この石のゴロゴロした道を帰るのです。

≪今山行での出逢い≫