会山行紀行文
No−078
グレード:B
2016年
7/28(木)〜30(土)
晴れ
(きたほだかだけ)
北穂高岳

  3106m
参加者 (紀行文) 1833 M/N 
12名
(男性7名・女性5名) (写真)2195M/I・1833M/N
≪コースタイム≫
≪初日≫歩行時間(休憩含)6時間20分
新潟駅(4:50)=上高地バスターミナル(9:50−10:00)…明神(10:45−10:50)…徳沢・昼食(11:40−12:00)
…横尾山荘・予約確認・荷物預け(12:55−13:05)…本谷橋(14:15−20)…涸沢小屋(16:20)泊 
≪2日目≫歩行時間(休憩含)10時間10分
涸沢小屋(6:10)…北穂高岳山頂・昼食(9:50−10:40)…涸沢小屋(13:10−50)…本谷橋(15:30−40)…横尾山荘(16:20)泊 
≪3日目≫歩行時間(休憩含)4時間30分
横尾山荘(7:00)…河童橋(10:05)…(ウェストン碑など上高地散策)…バスターミナル(11:30)=沢渡・入浴・昼食(12:00−13:30)
=新潟駅(18:20)
≪紀行文≫
〜〜〜迫力ある前穂、奥穂の稜線は、身震いする程の絶景だ〜〜〜

 「 穂高岳(北穂高岳3106m涸沢岳3110m奥穂高岳3190m前穂高岳3090m)は、わが国のアルペン的な山を目指す登山者にとっていわばゴールの山である。全体が多くの

 高峰よりなる岩山で、その嶮しさは数あるアルペン的な山の中でも別格だ。…」(中高年のための日本の三千メートル峰 八重勉著)

 期待に胸を膨らませ全員がそろい。2泊3日の山行がスタートした。梅雨明け10日というが、長野地方はいまだにあけていない。バスの中にはDVD登山ガイド「穂高」が映しだされ皆真剣に見入っている。

 上高地から軽快な足取りで徳沢に到着する、しばしの休息をとり食事をすることに。みると沢山のイベント用テントが張られてなにやら準備を
進めている模様。この先、涸沢では涸沢フェスティバルが開催されて4日間大変な賑わいをみせるそうで、その前線基地とし登山関係の啓蒙活動をするらしい。この大自然に親しみいつまでも綺麗で美しい穂高連峰、槍ヶ岳、上高地を残していこうという試みである。
 ゲストには田中陽希さん小林千穂さんらがみえるそうだ。もしかしたらサインをもらえるかもと別の期待も、しつつ元気に涸沢へと歩き始めた。

 横尾山荘では明日の予約を確認し余分な荷物を預けて本谷橋へここからが今日の頑張りどころ段々ときつい登りになる。
上高地の案内板 小梨平を行く 明神にて
徳沢にて昼食 徳沢のイベント用テント群 横尾にて談笑

 空はところどころ雲がかかり沢沿いの風も涼しく全員がまだまだ元気です。後ろから追いついた人がいて、いつものことで道を譲ると同時に「狭いところをすみません」の声かけがあり颯爽とまさに風のごとく抜き去っていくその人は、あの田中陽希さん?

 涸沢が見えてからがなかなか遠くさすがに辛く息があがります。こまめに水分を補給し慎重に登ります。
 水辺には座り込む人も大勢、その人らをしり目に我らは黙々と今日のゴール涸沢小屋へ進みます。
 色とりどりのテントの華が咲くカールを横切って到着です。皆さん本当によく頑張りました。受付をすませてほっとひと息。
 明日の為に夕食までの時間ベランダに集合する。
 そこには陽希さんの姿が…あとはもう皆、年甲斐もなく大騒ぎ。写真をお願いするとにこやかに何回も応えて一緒に収まってもらい一同大いに満足して眠りにつくことに。  
本谷橋右岸にてひと息 涸沢小屋到着 田中陽希さんとパチリ

 風もなく晴れ渡る好天に恵まれた。2日目、今朝は山岳ライターの小林千穂さんとお会いし記念撮影。すっかり気分が高揚してくる。
 全員がヘルメットを被り支度を整えてさあ出発。

 涸沢小屋から続く急な石段が北穂高岳への登山口である、周辺にはシナノキンバイ、ハクサンイチゲなど多くの花が咲いて、良く整備された岩場の斜面をジグザグに登ると下からは風にのりBGMが静かに聞こえている。珍しい経験である。
涸沢小屋から観る奥穂高岳と吊尾根 前穂高岳からの北尾根 奥穂高からの吊尾根(2195M/I)

 さらにハイマツ帯を抜けてから鎖場、梯子を慎重に経ていよいよ北穂高岳南稜へと取り付く。ここまでは順調。
 展望のよい岩稜をジグザグに登ると背後に前穂高から延びる峻険な北尾根が見えてくる。
 一息ついて迫力ある前穂、奥穂の稜線を間近に眺め存分に楽しむ、身震いする程の絶景だ。
 油断は禁物さらに鎖場を慎重に登ろう。足場はきちんと作られていて注意して登れば大丈夫。 
梯子を慎重に 鎖場を通過 南稜テラスを目前にして(2195M/I)

 やがて北穂高岳南峰、北峰が見えてきた山頂までもう少し。
 南稜テラス(テント場)まで来ると奥穂高岳方面と北穂高岳山頂の分岐がはっきりと見える、山頂はもうそこです。
 やりました北穂高岳に到達です。

 さあもう一つの絶景を北穂高小屋のテラスから香り高い珈琲を楽しみながら槍ヶ岳、大キレット、飛騨泣きの姿を見たいと念じたけれどがガスはなかなか隠して見せてはくれません。

 残念ですが今日の楽しみはまた次回にということで。
分岐にて 松濤ノコルを行く イワギキョウ(2195M/I)
北穂高小屋テラスで珈琲タイム
 北穂高岳山頂にて 頂上直下の松濤ノコルを下る(2195M/I) 

 長野県警レスキュー隊が今しがた滑落した人の救助にあたる姿に接し心して下山することにしました。
 その人はヘルメットなしで頭に傷を負ったそうですが幸いにも命は助かったそうでした。
 ホソバツメクサ タカネツメクサ(2195M/I)  南稜岩クズを下る(2195M/I)  ハイマツ帯を下る(2195M/I)
涸沢カールを眼下に一息(2195M/I)  難所クリアして涸沢小屋へ  皆を待つ涸沢小屋

 3日目の朝 屋根を叩く雨音で目が覚めた。昨日でなくて本当に良かった。


 皆さん元気に上高地に戻り、予定どおり無事に新潟へ帰って来ました。



 参加者のチームワークよろしく終了することが、出来ましたこと嬉しく思い感謝します。
雨上がりの横尾大橋にて